PDCAはビジネスにおいてよく使われる言葉です。

実践できているでしょうか。

PDCAができない原因は、PDCAサイクルの回し方を知らないことにあります。

今回は、PDCAの回し方を具体例と共におさらいします。

PDCAサイクルとは?

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出典:kigyotv.jp

PDCAの回し方に入る前に、PDCAのおさらいです。

仕事の進め方のポイントとしてよく言われるのは、「PDCAを回すこと」。

PDCAとは、Plan・Do・Check・Actionのそれぞれの頭文字をとったもので、上の図のようにな順番でサイクルを回していきます。

「Plan=計画」

目標を設定し、目標達成のために何をするべきか仮説を立て、プランニングすることです。
何をするのか・誰に対してするのか・なぜするのか・どのくらいの量を行うのか・いつまでに行うのか…など基本の5W1Hを更に詳しく分解して考えていきます。

「Do=実行」

計画をもとに実行することです。
計画したことを意識し、結果が分かるように、時間を測る・数を数えるなど数字を付けることが大切です。

「Check=評価」

計画に沿った実行が出来ていたのかを検証することです。
実行した結果が、良かったのか悪かったのかを判断します。その時に、実行で述べた数字を付けておくと具体的根拠ができるので検証の正確性が増します。

「Action=改善」

検証結果で見えた、課題の解決策を考え改善することです。
実行した結果、この計画を続けるか・止めるか・改善して実行するかなどを、この段階で考えます。この時に、次のサイクルの「Plan」を意識して考えることが重要なポイントです。

PDCAサイクル活用の具体例

では、実際にどのようにPDCAを回していくのか具体例を紹介します。

例として「1カ月間で、Webサイトのアクセス数を1万PV増やす」という目標に対して、どうPDCAサイクルを回すのかを考えていきます。

 

「1ヶ月で、Webサイトのアクセス数を1万PV増やす」を達成するためには、PDCAのサイクルをどのように回せばよいのでしょうか?

①「Plan」

まずは計画です。初めてPDCAサイクルを作るときは仮説を立てていきます。

「1ヶ月で、Webサイトのアクセス数1万アップ」という目標のために、最初に現状を洗い出します

  • 月間PV数:50万PV
  • 平均ページ滞在時間:3分
  • 記事公開数月間10本

 

次に目標を達成するための数値を書き出します

  • (目標)月間PV数51万PV
  • 平均ページ滞在時間3分
  • 記事公開数月間30本(現状より20本アップ)

 

ここでは月間20本公開記事を増やせば、1万PV増加を達成できると仮説立てました。

それに伴い「1日1本記事公開」という計画を立てます。

②「DO」

「1日1本記事公開」という計画を実行していきます。

③「Check」

「1日1本記事公開」という計画通りにことが運んだかどうかを確認し、目標を達成できたかを調べます。

達成できていなければそれはなぜなのか、原因を模索します。

ここで注意が必要なのは、達成しなかった原因さえ分かればいいというような考え方です。達成できた理由を探ることにより、その方法を他の記事にも適用することで同じような結果が得られるかもしれないのです。

調べたニーズが間違っていたのか、内容は良かったがサイトの広報が出来ていなかったのかなど、次に目標を達成できるようにしっかりと原因を考えます。

④「Action」

検証で見えた原因を次の記事で生かしたり、計画段階で記事だけでなく広報の仕方を考えたりすることで、改善出来る可能性があります。
様々な方法を試してPDCAサイクルを回して、何がダメで何がいいのかを見極めていきましょう。
そして、ある程度ノウハウが蓄積されていけば、それを駆使して量をこなしていくことでアクセス数を伸ばしていくことが可能です。


PDCAサイクルが回らないのはなぜ?


PDCAサイクルを回すことを求められ、そのことを意識して仕事に望んでいる方は沢山いると思います。
しかし、なかなか上手く回せている人がいないのが現状です。
その理由として考えられるのは、以下のようなものがあります。

①Doができていない(Planが甘い)

PDCAがうまくいかない人は、まずDoを完遂できていない傾向にあります。

Doができないのは、自分で立てた行動計画に無理があるのか、怠惰になってしまったかのどちらかですが、それはつまりPlanの詰めが甘いという事です。

ChecするためにはDOをしなければならないので、Planの段階ではまず現実的なDoを考える必要があります。

PDCAのPは無理してはいけない、ということを覚えておきましょう。

②PとDはあるけどCとAがない(その行動がPDCAだと思い込んでいる)

これは、多くの人が陥っている状態だと思います。
まず、結果を分析してPlanに移るのではなく「こうなったらいいな」という願望で計画を立てて、Doします。
その結果が期待と乖離している状態だった場合、その差を埋めるための施策を自らの経験から思いつき、それを実行に移すのです。
要するに、結果を分析して適切な行動を取るというのではなく、単なる“作戦の変更”に過ぎない場合があります。

③改善を急ぎすぎる

「走りながら考える」を掲げることも多い、ベンチャー企業などによく見られるパターンかもしれません。
Doをしても、Checkに十分な時間が取れず、Planがしっかり立てられないことがあります。
成果を急ぎすぎるあまり、いろんな変更を実行しすぎるためにしっかりとPDCAのサイクルを回すことができなくなります。
それを続けていくうちに、複雑に様々な要因が絡まって分析ができなくなり、せっかく効果があってもノウハウになりにくいという悪い点も出てきます。

④計画倒れしてしまう

②とは真逆と言ってもいいのですが、分析と計画に時間を費やしすぎてしまい、実行に移すことなく終わってしまうというパターンです。
Planだけが繰り返され、本当に正しいものを突き止めるまでに時間がかかりすぎて、その間に市場やトレンドが変化してしまうということが考えられます。
正しいと確信した上で実行に移したとしても、間違っている可能性も十分にあります。1度で正解に辿り着ければそれほど嬉しいことはありませんが、「間違って当たり前」という意識でいることも重要なポイントです。

市場は常に変化します。少し難しいところではありますが、②と③のバランスをとりながら進めていく必要があります。

PDCAサイクルを回す3つのコツ

以下、PDCAサイクルを回すコツを3つ紹介します。

①目的・目標の設定を明確にすること

PDCAサイクルにおいて、目的と目標は一番重要だと言っても過言ではありません。
目的と目標を明確にすることで、自分たちが何のために行動しているのかが分かり目標を見失う恐れを防ぐことができます。
1つ1つの仕事に目標と目的を設定する事で、結果にも繋がります。

②定期的にチェックすること

定期的に状況をチェックし、進捗状況を確認します。
ここで重要なのは、確認するだけではなく、次の改善案を出すように意識付けることです。
それにより、継続的にサイクルを回すことが出来ます。

③レポーティングすること

目標と進歩状況や結果をレポートにまとめておくことで、変化に対してその要因を具体的に分析できます。
また、サイクルを回す上で、前回の施策の結果から改善し実行した後、どのような影響をもたらしたかが常に分かるようにしておくことが重要なポイントです。

 PDCAサイクルを意識していきましょう

PDCAサイクルを回していく上で、1番大切なことは目標・目的を明確に設定する事です。
PDCAは仕事以外だけではなく、普段の生活でも活用することができます。
みなさんも、まずは普段の生活の身近なところから、PDCAサイクルを取り入れてみてはいかがでしょうか?
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