11月26日、起業家への技術投資を行う株式会社TECHFUNDは、株式会社リッチメディアや個人投資家などから2,000万円の資金調達を実施した。調達した資金は、起業家のアイデアを形にする『SUNRISE Program(http://techfund.jp/)』を運営するための技術者採用に充てられる見込み。
ライターの視点
起業支援の中でも珍しい、技術投資インキュベータ※が資金調達に成功しました。
TECHFUNDはSUNRISE Programという起業支援プログラムを提供しています。これは
は事業開始前の起業家のアイデアを、技術的な支援によって形にすることを目的とした、88日間の起業家支援プログラムです。サービスが作れないという理由でスタートを切れずにいる起業家と徹底的に伴走し、業界最高峰のハッカー集団が、実際の技術(プログラミング、デザイン等)やノウハウを提供することで、企業価値の向上を目指すようです。
今回出資した個人投資家の中には、ビットバレー構想※の発起人である株式会社ネットエイジの西川潔社長がいます。渋谷にITベンチャーが集まり、エコシステムをより充実させるため、TECHFUNDの事業拡大が必要だと感じたのではないでしょうか。
会社の設立が2014年10月であり、11月30日までプログラム1期生を募集しているようです。創業初期にベンチャーに出資するシードアクセラレーターはたくさんありますが、技術ノウハウによる支援は少なく、アイデアはあっても技術がなくて形にできなかった起業家たちのチャレンジを後押しする役割を担っています。
TECHFUND以外にも、専門性を活かしてベンチャー支援を行う企業が増えると、結果としてエコシステムが充実してくると思います。TECHFUNDはもちろん、他にどんな支援機関が出てくるのか注目しましょう。
※技術投資インキュベータ:起業家のアイデアを技術的な支援によって形にするプログラムを提供するインキュベーション施設
※ビットバレー構想:渋谷をITやネットビジネスの中心地とするため、ITベンチャーを誘致し、情報共有や競争しやすい環境を生み出すことで、オープンな相互扶助が可能なエコシステムを作り出そうという構想
会社概要
TECHFUNDは、起業家のアイデアを形にする『SUNRISEProgram』を運営する。
プログラム卒業時には、起業家チームが自走し、ベンチャーキャピタル等から資金調達が可能な状態となることを一つの目標にしている。
収益源は、一連の提供価値に見合う、株式5%を引き受けること(Sweat Equity=スウェットエクイティ※による収入)。
設立は2014年10月、本社は東京都渋谷区にあり、代表取締役は川原ぴいすけ氏と松山雄太氏である)
※スウェットエクイティ:トップエンジニアが起業家の製品開発を手伝う対価として受け取る株式のこと。共に走ることで得た株式。