マレーシア、シンガポール、フィリピン...
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【マレーシア】funnel Malaysia 澤田将司氏
出典:asenavi.com
日本で趣味の車を海外に輸出するビジネスを行っていた澤田将司氏は、そのメインの取引相手国であるマレーシアで起業しました。
しかし、マレーシアの地で選んだビジネスは車では無く、オンラインゲームのプラットフォームを運営するビジネスでした。
ITの人材が豊富で人件費が比較的安いマレーシアの特性に目を付けた澤田氏は、数名のプログラマーを雇い、ビジネスを開始。
その後、順調にビジネスを拡大させた澤田氏は、現在では世界205カ国に、100万人近いユーザーを獲得しています。
成長著しいマレーシアでのビジネスを行っている澤田氏を動かしているモチベーションは、「今日より明日はどのような国になっているだろう」という期待感です。日本では経験の出来ない、エマージングカントリーならではのビジネスの展開が期待できます。
【シンガポール】YOYOホールディングス 深田洋輔氏
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経済的に余り恵まれていない途上国で起業する日本人もいます。“新興国・総オンライン化を目指す”という高い理念を持ちシンガポールで起業した、YOYOホールディングの深田洋輔氏もその一人です。
新興国向けのモバイルインターネットを広告収入により、ユーザーは無料で使えるアプリを開発する深田氏は、この事業をメインで行っているフィリピンで確かな手ごたえを感じていると語ります。
バングラディッシュでマイクロファイナンスを行う“グラミン銀行”のビジネスモデルに影響を受けた深田氏は、「世界の貧困問題を解決するビジネスを作る」という目標を持っています。
貧困により“機会の欠如”を無くすため、上記のアプリを開発しました。
澤田氏の強い理念がビジネスと融合し、フィリピンで花開くことになるでしょう。
【フィリピン】ユナイテッド・リグロース 鈴木光貴氏
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新興国の特性を生かしたビジネスを展開する若手起業家が、フィリピンにいます。
フィリピンは国の生い立ちから英語人材が豊富におり、かつ人件費も安いことから、英語圏の企業のコールセンター等のバックオフィス機能として重宝されてきました。
その環境に目を付けて、英語学校を設立したのがユナイテッド・リグロースの鈴木光貴氏でした。
他と差別化を図るために社会人経験者限定の学校として、日常英会話からビジネス英語まで学べる学校を運営しています。
またフィリピンの豊富な英語人材を持って、BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)の橋渡しを行う事業を現在準備中です。
低迷を続ける日本を元気にする人材を輩出する理念を持って、鈴木氏は事業に取り組んでいます。
【タイ】小田川さり
出典:toyokeizai.net
海外に飛び出して活躍の場を求める日本人は増えましたが、若い女性というカテゴリーに絞って見てみると、やはりその数は一気に少なくなります。若干23歳で、タイで起業した小田川さり氏は、やはり異色の存在と言わざるを得ません。
日本で普通に就職をすることに疑問を感じた小田川氏は、大学のゼミの先生経由で紹介されたバンコクの実業家を訪ねます。
そこでタイに可能性を感じた小田川氏は、大学4年の時にシンガポールに会社を設立し、タイで人材紹介のビジネスを始めます。
現地の日本人実業家に人材を紹介したことから始まったこの事業は、既に40名程度の人材紹介を成立させています。
さらに、和食レストラン業にも進出した小田川氏は、現在、北海道の研究所と共同で、化粧品ブランドの設立に向けて尽力しています。
【イスラエル】Aniwo・寺田彼日氏
出典:kigyotv.jp
日本から遠く離れたイスラエル。私たち日本人にはあまり馴染みの無いこの国で、起業をする若者がいます。それは、スタートアップと投資家をつなぐプラットフォームを運営するAniwo社・寺田彼日氏です。
Aniwoのサイトにアップされたスタートアップの事業計画のプレゼンスライドを、投資家が読みに行き、可能性を感じるスタートアップに投資を行うというビジネスモデルを開発しました。
今後は人工知能がプレゼンスライドを読み込み、ニーズが合いそうな投資家にマッチングしていくことになる予定です。
なぜイスラエルか?という質問に対して、寺田氏は、政府の支援が非常に厚い点を挙げます。
建国以来、人も資源も不足しているイスラエルでは、海外企業の誘致が盛んでした。政府以外にもマイクロソフトやアップルも支援しているといった点からも、その可能性が伺えます。
寺田氏のインタビュー記事はこちら
あらゆる可能性が世界中にはある
スタートアップや起業というと、欧米諸国、特にアメリカを思いがちですが、世界各国の特色を生かして、事業を成功させている人々がいます。
ビジネスチャンスが少ないのではないかと思い込んでいる方も多いであろう新興国で、その国の特色を生かしてビジネスを拡大させていく方々もいます。
自分の理念や理想を掲げ、その国に上手くマッチしたビジネスを展開することが、上手くいく秘訣のように思えます。