女性のキャリアも多様になっていて、海外で起業する人もいます。
以下でご紹介する平野氏は、自身が創業したネイキッドテクノロジーという会社を、2011年にミクシィに売却した経験を持つ連続起業家です。
今回は、写真チャットアプリKoala(コアラ)を運営するCinnamon(シナモン)を立ち上げた、平野未来氏の魅力に迫ります。
アジアで起業する
“アジアの人は本当にエネルギッシュです。若い人が多く、みんな明日の方が今日よりも良いと信じている。新しいことを始める時に、日本ではリスクの話をする場面が多いですが、こちらではそんなことはまったくありません”
平野氏は大学生の頃、アジアでバックパッカーをしていたこともあり、現地のことや日本との違いを理解しやすいだろうと感じていたそうです。そして、実際にアジアに住むうちに、自分と相性が良く、とけ込んでいけると確信したと語っています。
C(消費者)向けのビジネス、かつ成長市場ということで、アジアを選んだようです。
写真で人と人がつながるウェブサービス
“ウェブ上のコミュニケーションは、これからますますビジュアル中心になっていくと考えています。昔はEメールでのテキスト中心のコミュニケーションが主流でしたが、それがTwitterで短文になり、FacebookやPinterestで画像中心へと変わっていきました”
平野氏は自身のまわりのウェブサービスとその発展を見つめてきました。その中でも強く影響を受けていることを3つ挙げています。
・Eメールが写真を交えながら海外とやりとりができるようになったことです。
・知らない人が集まるコミュニティで交流できる匿名チャットです。
・友達が普段何をしているのか、誰と友達なのかを知ることができるmixiです。
こういったきっかけから自身でもサービスを作り出しています。
"私がKoalaのアイデアに決めたのは、「ユーザーに週一、月一ではなく毎日使ってもらえるものか」「一ヶ月で飽きるサービスではなく長期間使ってもらえるものか」「グローバルで使ってもらえるものか」「スケールするのか」といった基準を設けていたからです"
自分撮り(セルフィー)で写真を撮影し、一言メッセージを入れたり、スタンプを挿入することができます。競合と差別化するため、ターゲットの選定やユーザーの使いやすさ等を意識したサービスのようです。
やることを1つに絞ること
"初めからいろんなことを一遍にやろうとしてしまうからではないでしょうか。お金を稼ぎたい、海外に進出したい...(中略)...自分にとって一番大切なことを決めましょう。まずはそれにフォーカスし、やり遂げることです。私が今回起業したときは、サービスをグローバルに拡大する起点として「アジアでビジネスをする」ことを第一に考えていました"
自分がやりたいと思うことを事業にして、目標に向かって挑戦していくことが起業には必要です。
やりたいことはたくさんあってもリソースに限界があるので、自分なりの基準を設けて、1つのことに絞るのが大事だと平野氏は語っています。
"そもそも誰が評価しても100点のアイデアなんてありません。ですから、まずは自分の100点を満たすことにこだわりましょう"
ぜひ参考にしてください。
プロフィール(現代ビジネスより引用)
平野未来(ひらの・みく)さん
Cinnamon(シナモン)共同創業者・CEO(最高経営責任者)
1984年浅草生まれ。お茶の水女子大学でコンピュータサイエンスを学び、東京大学大学院で修士を取得。在学中に情報処理推進機構の「未踏ソフトウェア創造事業」に採択され、そこで出会ったメンバーと2006年にネイキッドテクノロジーを共同創業。
2011 年に同社をmixiに売却。2012年に Cinnamonを シンガポールに創業、2013年ベトナムに開発拠点を設立し、写真を軸としたプライベートコミュニケーションのためのスマートフォン・アプリを提供。現在は台湾でマーケティング中。
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