金融機関を辞め、デイトレードを始めた背景とは?

会社を辞め、デイトレードを始めた理由

野村証券を辞める時が最初に転職を決めた時でした。リーマンブラザーズで働いていた時も、他社からオファーがあって辞めようかと考えたことが2回3回あったんですが、結局動かなかったので、そういう意味では転職はしていないです。
結構難しいんですね、金融のことは。僕がやっていた証券化商品というのは、特にリーマンにいたときにやっていたようなアメリカの住宅ローンとかクレジットカード債権、あと車の債権を集めてきてパッケージしてトランチング(リスクや利回り等の条件の程度により区分)して売るものでした。
その中には色んなリスク要因があって、市場把握や、証券化する中での枠組みを理解してないといけなかったりとか、色々なことが分からなければダメで、初めすごく大変でした。
ですが、ある程度分かってくると、「こういったことが分からなければこの人に電話すればいい」「このマニュアルを見ればいい」とかいうのが把握できてきたんです。
それがある程度続いてくると、「これって全部マニュアル化できるんじゃないの?」と思い始めてしまいました。
会社に行ってまずやることは、メールを開いてヨーロッパとアメリカから来ているメール見て、その中で分からない情報を聞くというふうにフロー化され始めていたので、「これはたぶん僕じゃなくてもできるな。最悪機械でもできるんじゃないか」と思い始めて、自分の存在意義を考え始めた時にリーマンが倒産してしまいました。
その後野村証券になったのですが、野村証券とリーマンは全然カルチャーが違っていて、組織としてはかっちりとしていて、何をするにも違う担当者の人が出てきていました。
やっていることが毎回ストップされるのが凄くストレスになっていて、会社に行くこと自体が気持ち悪くなっていたんですよね。行っても吐きそうだとか、居るだけで気分が悪くなってしまっていて、体の拒否反応がでているぐらい心のストレスもきていたので、このままでは自分自身もだめになるなと思いました。
ちょうどそのとき家庭の事情も重なって、東京にはもういたくないし、人の関わり合いや政治ということ自体がもう嫌で、完全に1人で引きこもりたい気持ちになっていました。会社そのものから距離を置きたいと思ったのが、会社を辞める1番大きなモチベーションでした。
デイトレードを始めたんですが、僕は金融畑から出てきたので、分かると思ってましたが凄く難しかったです。
軽い気持ちで初めたことで損をし続けて、3年間ぐらいやっていたんですが、はじめの2年間ぐらいは損をして勉強をして勉強をして…そんなことをずっと引きこもってやっていました。

起業のきっかけとなったのは「問題意識の再定義」

2〜3年の間1人でやっている中で、「会社勤めの時は何が嫌だったのかな」と考えました。
その時に、脳と脳がつながっているレベルでのコミュニケーションが取れるほどの信頼関係がある中で仕事をやっていたからリーマンの時はすごく楽しかったんですが、ぱっと考えて一を言ったら十を分かってくれる人達ばかりで物事が進んでたのに、そうじゃなくなった瞬間のストレスがたまらなくひどくて。
その時ちょうど、友人が何か新しいことを考えているという話をしていたのですが、少し言って分かるというこのやり取りのレベルが好きなんだということに気付きました。
「人が嫌いとかではなくて、その”突っかかり”のようなものが嫌だったんだ」と自分の問題意識の再定義ができて、それならまた人と関わりながら何かをやるのも悪くないと思いました。
そのときちょうど友人と「一緒に何かをやろう」という話になっていたので、「じゃあ俺もやるよ」という感じで始めたというのが起業の経緯です。
 
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