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5Sとは?ただの整理整頓に非ず。社会人が知っておくべき13の事柄

5S=整理整頓は間違い?

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出典:photo-ac.com

社会人ならぜひ知っておいてほしい「5S」という言葉、知っていますか?

 

5Sは、製造業やサービス業などで用いられる、職場環境の維持・改善のためのスローガンです。職場環境にまつわる5つの言葉の頭文字Sをとって5Sと呼ばれています。

 

その5つの言葉とは、整理(Seiri)、整頓(Seiton)、清掃(Seisou)、清潔(Seiketu)、(Situke)のことを指します。英単語の頭文字ではなく、ローマ字の頭文字をとっているあたりが少し斬新ですね。

 

さて、この5Sですが、単なる整理整頓の発展形と捉えられがちです。実際、5Sという言葉を知っている人に説明を求めると、ほぼ整理整頓と似た意味での回答が返ってくるのではないでしょうか?

 

5Sは職場環境の改善、さらには業績の向上にも大きく関わる重要概念。組織としてだけではなく個人で活かせば、スケジューリング改善、生産性アップなど「デキる人」に一歩近づくこと間違いなしです。

 

今回は、そんな5Sについて知っておきたい13の事柄をまとめてみました。5S の常識、効果、実践法、展開の4項目に分けて紹介していますので気になるところから読んでみてください。

 

5Sに関する4つの常識

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① 5S の定義と5つのS

5Sの定義は、“職場環境の維持・改善のために徹底されるべき5つの事項”というものです。ローマ字の頭文字であることからわかると思いますが、日本で生まれた概念です。

 

1整理 Seiri

整理は、要るものと要らないものを区別して、要らないものは捨てることです。

 

2整頓 Seiton

整頓は、要るものをきちんと使いやすい場所に置くことです。

 

3清掃 Seisou

身の回りや道具をきれいに保ち、いつでも使えるようにしておくことです。

 

4清潔 Seiketu

整理・整頓・清掃の3Sを維持し、環境を清潔に保つことです。

 

5躾 Situke

決められたルールや手順を守る習慣をつけることです。

 

この基本的な意味に、それぞれの組織で独自の意味合いを付け足すこともあります。

 

② 整理整頓との違いは”徹底”

冒頭で単なる整理整頓ではない、と言いましたが、その違いとは何でしょうか?

 

その違いの1つは、“徹底”度合です。

 

組織的に、継続的に、徹底的に実行される管理手法、それが5Sなのです。片手間や思い立ってやるような掃除ではなく、計画を立て、時間と労力を投入し、ノウハウを構築していくのが5S活動となります。

 

時間と労力というコストをつぎ込むということは、当然リターンが期待されます。そして、現在多くの企業が5Sに取り組んでいます。つまり、5Sにはれっきとしたリターンが存在しているのです。(5Sの効果については、次の章で紹介します)

 

整理整頓・清掃が徹底され、ノウハウとして体系化される5S活動は、単なる整理整頓とは一線を画した概念なのです。

 

③ 3S+2S=5S

5S、5Sといいますが、全部が並列なわけではありません。一応5Sには整理・整頓・清掃・清潔・躾という順番があります。

 

まずは整理で不要な物を選定し、整頓で必要なものの場所を決め、清掃で環境を整えます。清潔では、前の3Sを継続し、躾で5S活動のルールを徹底します。前の3Sは職場環境をきれいにする活動、後ろの2Sはその3Sをさらに改善したり、最小のコストで維持したりできるようにする活動となっています。

 

5Sとひとくくりにするのではなく、前の3S、後ろの2Sと分けて考えることで、より戦略的な活動ができるようになります。

 

ちなみに、前の3Sの導入に関しては特別な勉強は必要ないとされています。明日から、いえ今日からでも始めていきましょう。

 

④ ”最も戦略的な活動” 5S

5Sは“最も戦略的な活動”と表現されることがあります。

 

5Sの活動は、徹底したものであるとはいえ、きわめて基本的な活動によって構成されています。それにもかかわらず、ランチェスター戦略やファイブフォース分析を抑えて“最も戦略的な活動”と言われるのは一体なぜなのでしょうか?

 

5Sはコストをかけて行う活動ですが、短期的な利益は見込めない活動です。モノを置く場所を変えたり、少し職場がきれいになったりしたからと言って、いきなり生産性UPや顧客倍増といった効果は出ません。

 

むしろ、導入期はそれまでとは違ったルールを設けるのですから少なくない戸惑いがあるでしょう。しかし、5S活動を実施した企業の中では「やってよかった」などの実感を得る人が多く出るようです。これらの実感に加え、長期的、複合的な利益が見込めるのが5S活動なのです。

 

5S活動自体が大きな利益を生むことはなくても、5S活動によって形成された環境は大きな影響を持つのです。大局的な視点で企業を強化する5Sだからこそ、“最も戦略的な活動”と表現されるのかもしれません。

 

5Sがもたらす3つの効果

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⑤ どんなムダがなくなるのか

5Sの主な効果は何だと思いますか?

 

答えは、「ムダの削除」です。

 

ムダの削除と生産性向上が繋がっているのはなんとなくわかると思います。何回も使う道具の置き場所が人によって違っていると、いちいちその場所を探すことになるかもしれません。

 

例えば3秒の無駄が生じるとして、その行動が1日に1000回起これば、3000秒、50分もの時間ロスになります。1000回という数字は、飲食店などをイメージすると普通に起こる回数です。このような小さなムダの改善の積み重ねが生産性の向上につながるのです。

 

また、必要ないものが本来あるべきでない場所にあることは、事故につながる恐れもあります。ムダの削除は安全性とも関係しているのです。

 

⑥ 5Sはチーム力にも影響する?

5S活動はチーム力の向上にもつながるとされています。5S活動では、様々な基準をチーム全員で共有し、さらに全メンバーに改善に貢献する機会が与えられます。

 

5番目のS、躾では、まず管理層がしっかりとルールを守ることが推奨されており、階層間での不満の解消にも寄与しています。

 

また、きれいな環境は精神の安定にもつながります。そして、精神の安定はチームの仲を深めてくれることでしょう。

 

⑦ モノと一緒に整理される”アレ”

5Sはモノを整理し、環境をきれいに保ちます。その結果、モノと一緒に「思考」も整理されるのです。5Sによる「思考」の整理には3つの観点があります。

 

1つ目は単純に、5Sによって環境が整ったことで、作業の中断時間が減少し、そのときやるべき仕事に集中できるというものです。

 

2つ目は、5S活動を実施していく日々の中で、必要・不要の区別や、より効率的な手順を意識するため、頭の中を整理する訓練にもなっていることです。

 

3つ目は、問題解決に関するものです。整えられた環境は問題となる要因を明確にし、より迅速な対応を可能にします。

 

このように、5Sはモノや環境というハードだけでなく、思考というソフトの部分も改善してくれるのです。

 

5S実践のために必要な4つのこと

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⑧ まずは”場”を整える

5Sの実践はまず“場”を整えることから始まります。ここでいう“場”とは、5S活動のためのチームのことを指します。

 

5S活動をやる意味は何なのか、どういった利益につながっているのか。全員に参加意思があるのか、リーダーの役割は何なのか。

 

5Sは基本的な活動であるからこそしっかりと定義し、実施の意味をチームで共有しましょう。

 

⑨ 目標設定は大事

やはり5Sでも目標設定が大事になってきます。5Sは管理手法の1種なので、数字による目標設定が必要です。

 

目標設定には大きく2つがあります。それは「結果」に着目した目標設定と「行動」に着目した目標設定です。

 

前述のとおり、5Sの効果は見えにくいものなので、「行動」に着目した目標設定が推奨です。

実施回数などが当たります。達成したかどうかがわかりやすく、モチベーション向上にもなります。

 

「結果」に着目したものであれば、作業時間がおすすめです。もちろん売り上げなどもありです。

 

注意ですが、経営層の方は「結果」にも着目すべきです。「結果」に結びついた改善手法はどれなのかを選定することが5Sのノウハウ蓄積となります。

 

⑩ ”不要な物”の定義とは

「整理」では必要なものと不要なものを区別します。一般的な整理、「片づけ」と5Sにおける「整理」は違います。「それは不要か?」という問いかけではなく、「それは本当に必要なのか?」と問いかけましょう。

 

モノだけではなく、プロセスも対象です。伝統的に、習慣的にやっている行動は意外とムダがあるものだと意識してください。このようにしてできた「不要な物の定義」は全社員で共有しておきましょう。

 

⑪ 絶対必要、チェックシート

5Sには欠かせないものがあります。それは「チェックシート」です。

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チェックシートはだれが見てもわかるものを作成しましょう。社長が見ても、パート社員が見ても同様の情報が得られることで、5S活動の状態について高いレベルで共有することができます。

 

また、実際のチャックの基準はしっかりと共有しておきましょう。回数などの数値項目であれば問題ありませんが、汚れの程度などの項目は人によってばらつきが出てしまうかもしれません。全員で一緒に確認する機会や、具体的な標識を設けるなどの措置を取りましょう。

 

広がる5Sの意味、2つ紹介

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⑫ 「仕事の5S」とは?

5Sは基本的な活動で構成されているため多様な形で応用されます。そのうちの1つに「仕事の5S」というものがあります。

 

「仕事の5S」はその名の通り、仕事自体を対象にした5S活動のことです。仕事の中にあるムリ・ムラ・ムダの「生産性の敵3兄弟」をなくすことを目的としています。

ムリのし過ぎやムラの存在は大きなバラつきを生み、そのバラつきは生産性の向上を妨げるものです。

 

「仕事の5S」におけるそれぞれのSの意味を見ておきましょう。

 

整理:価値のある(高い)仕事とない(低い)仕事を区別する

整頓:仕事の偏り、滞りをなくして、ムリ・ムラを減らす

清掃:仕事が滞りなく行われる環境を作る

清潔:上記3Sを継続し、仕事の負荷や状況を視覚化する

躾:ルールやプロセスを習慣づける

 

基本的な考え方は通常の5Sと同様と認識して大丈夫です。「仕事の5S」において覚えておいてほしいことは、「仕事をすてることが必要」というものです。ムダな仕事を削減することで、生産性は向上します。

 

⑬ 増え続けるSの意味

5Sはそれぞれの企業でカスタマイズして使われます。そのため、5つのSの意味は企業ごとに異なっています。さらには6つ目や7つ目のSを付け足す企業も出てきました。

 

日本電産グループでは「作法(Sahou)」、東芝は「しっかり(Sikkari)」「しつこく(Situkoku)」を足して7Sです。他にも、「安全(Safety)」「勤勉(Sincerity)」などもあります。

 

なんにせよ、5Sの基本的な考え方に合っていれば(あと、Sから始まっていれば)、どのようなSを足しても大丈夫ということです。次なるSを生み出すのはあなたかもしれません。

 

5Sを学んで生産性向上

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出典:gahag.net

5Sは徹底して環境を整えることで高い生産性を誇る組織を作り上げるためのスローガンです。今回は、5Sの定義や効果、実践場面やその展開について13の事柄に分けて紹介しました。

 

5Sの実施に多くの知識は要りません。ぜひ始めてみてください。

株式会社アントレプレナーファクトリー
インターン

Tomoaki Omi

立命館大学経営学部所属。様々なことに興味を持つが、割とすぐに飽きる。最近チームで結果を出すことの嬉しさを知った。

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