Wonderbagで社会貢献を
ヨハネスブルグを襲った深刻な電力不足は、社会問題を解決する一つのアイディアをサラコリンズ氏に与えました。「わかったわ!どうすれば世の中を変えられるかわかったの。」
古くからあるシンプルなアイディアが、時として社会に大きな貢献をすることがあります。
サラコリンズ氏が展開するWonderbagがその例です。
Wonderbagは、ただの保温調理器ではありません。社会を変え人々の生活を豊かにする力があるのです。
女性や子どもを労働から解放し、成長し続けるWonderbag。
これは一人の女性起業家の物語です。
サラコリンズ氏の発明と注目
出典: www.climateactionprogramme.org
アフリカには今もライフラインが整っていない地域が多くあります。火を使うためには、薪を集めなければなりません。そして、「田舎の女性は調理用の薪を探すことに膨大な時間を費やして」おり、女性や子どもが薪を拾うという労働をしているのです。さらに、「薪を集めるのは非常に危険な作業なのです。それに、調理のために薪を燃やして室内の空気が汚染されることが、5歳未満の子どもたちの主な死因となっているのです。」とコリンズ氏は述べます。
こういった社会問題を解決するのが、サラコリンズ氏が発明したWonderbagです。
Wonderbagとは何か。
Wonderbagは、断熱素材を使った保温調理器です。
一度火を使って料理を温めれば、あとはWonderbagに包むだけです。最長12時間も暖かい状態を保てるので、電気やガス、さらには調理に必要な水も大幅に節約できます。
つまり、女性や子どもが薪を拾いに行く時間を短縮することができるので、子どもたちは学校に行くことができるようになります。そして、過度なエネルギー使用による、停電といった問題を解決することができます。
また、当然空気が汚染されることもないので、5歳未満の子どもたちの主な死亡原因から救うこともできます。
出典: greenz.jp
それだけではありません。
Wonderbagは一つ購入されるごとに、もう一つが必要としているアフリカの家庭に寄付されます。こうすることで、確実にアフリカに暮らす誰かの生活が豊かになるのです。
現在は、70万個近く販売しており、最終的には100万個を販売する目標を立てています。
多くの企業が注目する未来のアフリカの姿
アフリカなどの貧困地域と日本などのの先進国との格差問題。
ライフラインが整っていない地域には、まだまだ解決すべき問題が山積みです。政府の力だけでは、歯が立たない問題の数々です。
しかし、サラコリンズ氏が思いついたような、シンプルなアイディアがこういった問題を解決することもあるのです。
現在サラコリンズ氏は、Dellやマイクロソフトといった世界的企業から支援を受けています。Wonderbagが人々の生活を実際に変えた点が決め手となりました。
取り除かなければならない社会問題を古くからある技術で解決するWonderbag。
サラコリンズ氏が変えるアフリカの未来の姿に、今後も注目です。