言わずと知れた、日本最大の料理レシピサイト「クックパッド」。日本の20-40代の女性のほとんどが知っていて、キッチンでiPadを見ながら料理を作っている方も多いのではないでしょうか。今回はクックパッドについて、まとめてみました。
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軌道にのるまでは、オフィスも売上もなかった
1997年10月、有限会社コイン(現在のクックパッド株式会社)の商号で設立され、1998年3月に、料理レシピの検索・投稿インターネットサービスである「kitchen@coin(現在のクックパッド)」を開始しました。
2002年3月には、「クックパッド」への広告掲載を開始。初めから事業がうまくいっていたわけではなく、2004年入社で、元執行役員の小竹氏は別の取材で「当時のクックパッドは、オフィスもなければ売上もないような状況でした。お金がないので給料は5万円」と話しています。2006年9月には、モバイル向けインターネットサービス「モバれぴ」を開始しています。2011年12月、東京証券取引所市場第一部へ株式を上場し、現在に至っています。
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収益源はクックパッドのユーザー課金と広告収入
クックパッドの事業内容は、インターネット上で料理レシピの投稿・検索等が可能な料理レシピサイト「クックパッド」の運営です。
具体的な事業内容としては、まず「クックパッド」の会員事業と「クックパッド」の広告事業があります。
原則としては、「クックパッド」は利用者に無料で提供されていますが、より高い利便性を求める利用者に対しては、人気レシピ検索、レシピ保存容量の増加のための機能等をプレミアムサービス(有料サービス)として提供し、月額302円(税込)の収入を得ています。
ただし、iPhone・iPadアプリから有料ID登録された場合は、月額300円(税込)の収入を得ています。
また、膨大な月間利用者数に支えられて「クックパッド」へのアクセス数が膨大にのぼることから、「クックパッド」上にある広告枠の販売及び販売施策を展開する、広告事業も行っています。企業とのタイアップ企画も行われています。
180万品のレシピが強み
「クックパッド」に蓄積されたレシピは、主に利用者から投稿されたもので、サービス開始以来、投稿・蓄積されたレシピ数は2014年10月末時点で180万品を超えています。
そして、「クックパッド」の利用者は、この多数のレシピの中から食材やメニュー名から該当するレシピを検索することができます。
このような圧倒的な膨大なレシピ数を背景に、利用者数は2014年10月末時点で、のべ月間利用者数が約5030万人と膨大で、主な利用者は20代30代の女性となっています。
「クックパッド」は、料理レシピの投稿及び検索に特化したサービスにおいて、競争優位性を有しています。
求められるのは、旺盛な事業意欲
クックパッドの新卒採用は、業績が拡大していることから20名程度の採用を計画しています。職種は、総合職・エンジニア・デザイナーです。なお、エンジニア職の場合は、応募者の経験やスキルに応じて、エキスパートエンジニアとしての処遇を提示される場合があります。
クックパッドの人材採用においても、「やるべきことは膨大にある」と言っています。クックパッドに応募する学生の方には、旺盛な事業意欲が求められると思います。
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「食を中心とした生活インフラ」の実現へ
クックパッドは、2015年にアラビア語のレシピサイトを開設予定であり、海外進出の拡大を図っています。クックパッドは、膨大な会員数と、「クックパッド」への膨大なアクセス数を経営資源にして、レシピサービスの周辺領域へ事業内容を拡大することが可能な段階に成長している模様です。
「楽天市場」の膨大な会員数とアクセス数を基盤に金融業や旅行業へ進出した楽天と同様に、拡大路線を歩むことも可能性としてはありえます。
インターネットサービスの事業領域は、参入障壁が低く、気持ちを緩めていると強力なライバルが出現することにつながってしまいますが、クックパッドのように経営基盤が強固なものとなるとこれから参入しようとする企業は少なく、市場優位は続きやすいのではと考えられます。