株式会社gumi(グミ)という名前は知らなくても、「BRAVE FRONTIER(ブレイブフロンティア、通称ブレフロ」」というゲームなら聞いたことがある人も多いと思います。gumiは、モバイルオンラインゲームの開発・運営に事業内容が特化している企業です。
「gumiは本気で世界を獲りにいきます。」という社長メッセージに表れているように、グローバルカンパニーになるために様々な施策を打っています。今回はgumiについて、まとめてみました。
Contents
世界にイノベーションを起こすこと
2007年6月、携帯電話端末を対象とした、エンターテイメントに特化したインターネットコンテンツの提供を目的とする会社として、國光宏尚社長によりアットムービー・パイレーツ株式会社の商号で設立されました。前職が映像系ベンチャーであり、ITの分野のほうがイノベーションを起こせる可能性が高いと感じたため、起業したようです。最初はモバイル版のTwitterの開発から着手したようです。
2008年7月、商号を株式会社gumiに変更し、同年8月、ソーシャル・ネットワーキング・サービス「gumi」のオープン化を実施しました。翌年2009年8月には「mixi」へモバイルオンラインゲームの提供を開始しています。
業績は順調に拡大を続けており、2014年12月には、東京証券取引所市場第一部に株式を上場する予定です。
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gumiを支える3つのサービス
gumiの事業内容は、モバイルオンラインゲームの開発・運営に特化しており、ネイティブアプリサービス、ブラウザゲームサービス、パブリッシングサービスの3つのサービスを展開しています。
ネイティブアプリサービスでは、ブラウザを経由せず、オンライン上のアプリストアからモバイル端末にダウンロードできるゲームコンテンツの開発・提供をしています。2014年10月末時点で、gumiがリリースしているタイトル数は17本、累計ダウンロード数は2215万件となっています。
ブラウザゲームサービスでは、モバイル端末のブラウザで楽しめるゲームを開発・提供をしています。複数のプラットフォームにゲームを提供しており、2014年10月末時点でgumiがリリースしているタイトル数は6本、累計登録者数は323万件となっています。
パブリッシングサービスでは、他社が開発したゲームコンテンツをgumiのローカライズ力や、マーケティングノウハウなどを活用して多くの地域への展開を行っています。2014年10月時点で、gumiがリリースしているタイトル数は6本、累計ダウンロード数は844万件となっています。
特徴は「ゲームの当たり外れへの対応を行っていること」
モバイルオンラインゲーム業界は、当たり外れが大きい業界で、当たった場合は売上高も利益も急速に増加していきますが、外れた場合は、開発に費やした費用(ソフトウェア資産)を減損処理し、特別損失として計上しなければなりません。
このようなリスクに対し、gumiではパブリッシングサービスを展開することにより、収益のボラティリティを低減しています。パブリッシングサービスは、自社開発のゲームコンテンツと比較して開発コストの低減が図れることに加え、複数の地域への展開を進めることでヒットタイトルの有無のリスクを低減しているのです。
現在はキャリア採用のみ
gumiの人材採用では、現在は新卒採用を行っていません。しかし、業績の急拡大に伴って、キャリア採用は積極的に行っています。募集職種は、技術部門のエンジニア、デザイナー部門ではイラストレーター、アニメーターなど、そして企画部門ではディレクターを募集しています。
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「ブレイブフロンティア」に収益依存したい体制へ
現在、gumiの業績は急成長しています。2014年4月期の年間売上高は約112億円で、約1億8000万円の当期純損失を計上していましたが、2015年4月期の第2四半期決算では、わずか6カ月間の業績にもかかわらず売上高が約140億円、当期純利益が約4億6000万円を計上しています。まさに「勢いに乗っている」を体現している企業と言えるでしょう。
しかし、売上高の内訳をみると、ネイティブアプリ「ブレイブフロンティア」に収益を依存していることが明らかです。2014年4月期では売上高の約59%を占めており、また、2015年4月期の第1四半期においては売上高の約79%を占めています。
モバイルオンラインゲーム業界の栄枯盛衰のスピードを考えれば、次のヒット作を生み出すことが求められます。これからgumiに入社する人材に対しても、それが求められるでしょう。