他人ごとではないサイバー攻撃
サイバーセキュリティーという言葉、聞いたことはあっても内容をしっかり把握している方はどれほどいるでしょうか?
企業などが保有する秘匿情報を狙って外部からサイバー攻撃を受ける事件が増えている現代、サイバーセキュリティーの重要性は日に日に増しています。
大手コンサルタント会社プライスウォーターハウスクーパースの調査では、2009年以降、セキュリティーインシデント(事件・事故)は年平均66%増えているとのことです。大手企業(年商1000億円以上)のインシデント検知数に至っては、平均年間1万3千件にも上ります。
欧米の企業では、CISO(Chief Information Security Officer)と呼ばれる役員クラスのポジションがあります。専任役員を配置するほど、サイバーセキュリティーの重要性が認知されている証拠です。
サイバーセキュリティーが進んでいるアメリカで注目されている企業があります。今回はPROFICIO社についてご紹介します。
24時間365日専門家が顧客のネットワークを監視
出典:proficio.com
カルフォルニア州に本拠を構えるPROFICIO社は、2010年に設立されました。Tim McElwee、John Humphreys、Brad Taylorの3氏によって設立された PROFICIO社の特徴は、優れたManaged Detection and Response (MDR)を顧客に提供する点です。
MDRとは、この1~2年で急速に需要が増えているサービスです。顧客の企業内ネットワークのセキュリティーデバイスから発するログを専門家が分析し、セキュリティーインシデントを発見し、顧客にレポートすることです。
専門化し複雑化した今日のサイバー攻撃を防ぐには、従来のManaged Security Service Providers(MSSP)の対応では不十分な場合があります。PROFICIO社はMSSPを“Old School (古いスタイル、保守的な)”と言い、MDRの重要性を呼びかけます。
PROFICIO社が提供するMDRの特徴は、精度の高いアラートをタイムリーに提供する点です。高度な知識を持ったアナリストが24時間体制で顧客のログを分析して、サイバー攻撃を受けた場合、直ぐに顧客に連絡が行く体制を整えています。
PROFICIO社はMDRのサービスを様々な企業に提供します。日進月歩するサイバーセキュリティーの世界で、最新技術をキャッチアップするならば、PROFICIO社のような専門会社を使うことが如何に重要か分かります。
経験豊富な経営陣が日本企業とタッグ
出典:proficio.com
PROFICIO社はスタートアップですが、その創業者達は様々なキャリアを経験しているメンバーです。
McElwee社長は、情報テクノロジー業界で20年以上も役員を経験している人物です。クラウドVPNソフトウェアを初めて開発したImperito Networks社のCEOを務めたほか、NASDAQ上場企業Phoenix Technologiesを率いた経験もあります。
Taylor CEO, Humphreysチーフマーケティングオフィサーも、情報テクノロジー業界などで、20年以上の企業経営経験を持っており、PROFICIO社は実績と経験を持った経営陣によって運営されているのです。
PROFICIO社は2013年、日本のNRIセキュアテクノロジーズ株式会社と戦略パートナーシップを結び、活動を強化します。さらに2016年11月、Series AでUS$1200万(約13億円)の資金調達に成功します。
今後さらに複雑化するサイバー攻撃に対し、需要が増えることが見込まれるサイバーセキュリティー業界。これからのPROFICIO社に注目です。