PokemonGOの弱点
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7月6日にアメリカでPokemonGOがリリースされ、その社会的現象に日本でも即座に話題となりました。
7月22日に日本でリリースされると、サーバーが一時ダウンするなど、PokemonGOは一時的人気を博しました。
任天堂の株価が上昇したり、世界で数々の事案が発生したりするなどして、自然と炎上マーケティングのような手法となった(まさか意図的⁈)PokemonGOですが、「ピークに達した」と多くのメディアが取り上げています。
DAU(1日あたりのアクティブユーザー数)、消費者の関心、グーグルでの検索数ともにアメリカではリリース1週間でピークに達し、下降状態であるといいます。
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日本国内では、リリース3日間で1000万インストールを達成し、男性アクティブユーザーはtwitterを超えていると、インターネット行動ログ分析を行うヴァリューズによる調査が報じています。
おそらく現在のインストール数はInstagramを超えているのではないでしょうか(Instagramのインストール数は1247万)。
国内に限れば、まだユーザーの減少は見えませんが、後1週間すれば状況は一変するのではないでしょうか。
ではなぜPokemonGOは米国で1週間でピークを迎え、下降状況にあるのか。
この状況はPokemonGoにおける弱点が如実に表れているのでしょう。
AR技術とゲーム性の2つの面から考察してみようと思います。
AR技術の限界
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PokemonGOは位置情報とAR技術を駆使したゲームです。
ポケモンをしたことがある人ならば、誰しもが一度は思う現実世界にポケモンがいたらなぁという考えを、PokemonGOはスマホという媒体を通すことでそれを現実に変えることに成功しました。
このPokemonGOのリリースにより、ポケモンを現実に登場させるAR技術に注目が集まり、ITリテラシーの低い人でも”AR”という言葉を聞いた事があるレベルになりました。
しかし、PokemonGOの登場で、今年はAR元年だ、ともてはやされている事に異を唱えている人がいます。
それが、Signia Venture Partnersのプリシパル・共同創業者で、ゲーム、デジタルメディア、コマースの分野でシードとシリーズAラウンドの投資をするベンチャーキャピタリストのSunny Dhillon氏です。
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彼の主張によると、PokemonGOは位置情報ゲームに過ぎないのです。
ARとは、コンピュータービジョンとユーザーの周囲の現実世界をダイナミックにマッピングする必要があり、現在のスマートフォンではそれができないそうです。
もしPokemonGOが本当のAR技術を取得したならば、ポケモンが不自然に浮いたりせず、まさに本当にいるかのように映るらしいとSunny氏は言います。
またPokemonGoをARと呼ぶのは、360度ビデオをVRと呼ぶのに相当するのだそうです。
このようにPokemonGOはローエンドな技術を用いた位置情報ゲームであり、真のARではないとSunny氏は主張しています。
確かにもう少しポケモンの出現のクオリティがあればと思う人もいるかもしれません。
人気に陰りが見えるのは、PokemonGOはAR技術を用いたゲームではなく、位置情報ゲームだからかもしれません。
ゲーム性
ゲーム性にも人気の衰えのポイントがあるのではないでしょうか。
それは、バトル要素のなさと、ポケモンの本質である育成の欠如であると多くのメディアが取り上げています。
確かに現在、バトルはジムという特定の場所でしか行えず、これまでのポケモンゲームと比べてアクション要素が大きいのが特徴です。
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ある調査によると、ジムバトルで勝ったことのある人は5割程度だそうです。
ゲームに没頭するのみが勝てるような仕組みになってしまっている現状がユーザー離れの最たる所以ではないでしょうか。
PokemonGOのこれから
このようにPokemonGOを位置情報ゲームとする主張もあります。
ただどちらにせよ、PokemonGOの登場は全世界を揺るがし、ポケモンというブランド力の強さを思い知らされます。
現在もポケストップ密集している場所では、ポケモントレーナーが大量発生しています。
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これから個人同士のバトル機能や特定の場所でのイベントなどの様々な展開が予想されます。
目があったな!ポケモンバトルだ!
という世界がもうすぐそこまで来ているのでしょうか。
ひたすらポッポを大量に捕まえる日々が続きそうです。