現在、世界のPC市場でOS占有率1位は、時価総額世界第3位のご存知Microsoftです(2015年11月12現在)。そんなMicrosoftと言えば、ビルゲイツ氏が世界的に有名です。
しかし意外にも、かつて日本人でMicrosoftの副社長を務めた方がいます。その人物とは、IT関連の方にはおなじみの週刊アスキーを創業した、西和彦氏です。
複数の会社の代表取締役社長を務め、大学でも教鞭をとっているという西和彦氏とは、一体どのような人物なのでしょうか。
アスキーを創業、西和彦氏の略歴
出典: http://www.suma.ac.jp/high/policy/head.html
1975年 早稲田大学理工学部に入学(後に中退)
1977年 アスキーを設立し、取締役副社長に就任
1978年 Microsoftの極東代理店としてアスキーマイクロソフトが設立
1979年 Microsoftの極東担当副社長に就任
1980年 Microsoftの取締役新技術担当副社長に就任
1987年 アスキーの社長に就任し、アスキーを再建
1998年 アスキー取締役(教育事業担当)
2000年 アスキー取締役副会長に就任、MITにで客員教授(2003年まで)を務める
2001年 アスキー特別顧問に就任
西和彦氏は当時最年少の33歳で株式上場を果たしています。
この記録は、堀江貴文氏に抜かれるまでは最年少記録でした。
これだけの成功を収めた西和彦氏ですが、実は大きな失敗もして数々存在しています。
Microsoftの創業者、ビル・ゲイツとの大喧嘩
西和彦氏はMicrosoft時代にビルゲイツ氏と大げんかをします。
そして当時未上場だったMicrosoftの株を受け取るのを断り、最終的にMicrosoftを去っていきます。
しかしこの時受け取る予定であった株は、現在では6000億円の価値があります。このことを10年間後悔したと西和彦氏は述べています。
これらに関する一連の出来事について、西和彦氏と堀江貴文氏が対談している動画を掲載しています。
出典: https://youtu.be/Srtb77EZMB8
起業に才能はどれほど重要?
左から、西和彦氏、ビルゲイツ氏、ポールアレン氏
出典: http://www.nishi.org/wiki/
エジソンが述べたとされる「Genius is 1 percent inspiration and 99 percent perspiration.」は、以下のように訳されることが一般的です。
一般訳: 「天才とは、1%の才能と、99%の努力である。」
これを西和彦氏は、次のように訳しています。
西和彦訳: 「天才とは、1%の閃きと、99%の情熱であった。」(出展: 西和彦氏が学園長を務める高等学校の集会で本人が発言したもの)
これらの違いからも、西和彦氏がいかに情熱的に仕事をこなしていたかがわかります。
また、西和彦氏は徹底的に目標や時間の管理にこだわり、プロジェクトマネジメントとタイムマネジメントというPDCAの実行計画書を提唱しています。これらは簡単に言えば、目標を最初に定め、そこから逆算して1時間単位で行動を計画し、実行するプランニングシートです。そして実際に、学園長として務めている高校でも活用されています。
こういった徹底した管理が、情熱をサポートしているのでしょう。
以上、簡単に西和彦氏についてまとめてみましたが、いかがでしたでしょうか。
西和彦氏はMicrosoftを飛躍的に伸ばしました。彼がいなかったら今のMicrosoftや週刊アスキーはありませんでした。
ネットがまだない時代の数十年前のことでしたので、彼の活躍はあまり日本では知られていません。
しかし、世界に対するITの貢献度で言えば、孫正義氏や堀江貴文氏を超えているといっても過言ではありません。
これからの西和彦氏およびMicrosoftの活躍にも期待したいです。