11月11日、画像共有のグローバルクラウドストレージサービス「Gyazo」を運営するNOTA Inc.は株式会社オプト等から資金調達に成功した。出資したのは株式会社オプトとYJキャピタル株式会社、みやこキャピタル株式会社の3社である。調達額は約2億円。

【ライターの視点】
日本発(京都)で、事業をグローバル展開している企業の資金調達ニュースです。
パソコンでプリントスクリーンキーを押せば、スクリーンショットを撮ることができますが、全画面の写真なので、後から自分で修正する作業が必要です。
しかし、NOTA Inc.の「Gyazo」を使えば、範囲指定するだけで、スクリーンショットが作成できるだけではなく、URLが自動生成されます。
つまり、画像データをクラウドストレージ(インターネット上でデータを保管する装置)上に保存し、画像を他の人と共有しやすいサービスを提供しているのです。
NOTA Inc.は日本発の企業でありながら、売上のほとんどが海外のユーザーからです(北米33%、ヨーロッパ37%、日本14%、その他16%)。
「初めからサービスを世界に向けて作っていた」と、代表の洛西氏は他のインタビューで答えており、本社をシリコンバレーに置き、そこでマーケティングを学び、自社サービスを改善してきたようです。
さらに、洛西氏は大学時代に「紙copi」というサービスを開発し、ソフトウェア開発会社のジャストシステムとの業務提携に成功しています。また、経産省のIPA(情報処理推進機構)が認定する「未踏ソフトウェア創造事業認定スーパークリエイター」にも登録されるなど、官民問わず評価されている人物のようです。
このように、NOTA Inc.が海外展開する前提で事業を進めてきたことと、代表がすでに実績があることが、今回複数のVCからの調達につながったと思われます。NOTA Inc.にとっても、「Gyazo」のリリースから3年で、今後の利用者や収益の見込みのメドがたち、成長資金を獲得したいと思っていた段階だったのでしょう。
ハードでもソフトウェアでもいいので、世界のプラットフォームを狙いに行く企業が今後も誕生してほしいですね。起業志望の方はぜひ、こんなサービスを目指してほしいですし、ベンチャーに就職したい人は、こういう成長性のある会社を選ぶことが大事ではないかと思います。
【会社概要】
NOTA Inc.は、スクリーンショットの瞬間共有ツール「Gyazo」を運営している。スクリーンショット画像にURLを付与することができ、その写真をクラウド上で保存することができる。設立は2007年、本社は米カリフォルニア州メンローパークにあり(日本オフィスは京都府京都市)、代表取締役は洛西一周氏である。

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