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大切な人と大切な人をつなぐ
あなたのご両親とお孫さんが最後に会われたのはいつですか?地方出身で現在都市圏に住んでいる方は、「お盆やお正月の帰省もなかなかできない」という方も多いのではないでしょうか。特にお子さんが小さい場合や連休が取りにくい仕事の場合はなおさらです。
そんな現代の家族をつなぐ新しいサービスが“まごチャンネル”です。今回は、SNSに写真や動画を投稿する感覚で気軽に祖父母に子どもの成長を報告できるサービスをご紹介します。
2016年度「グッドデザイン・ベスト100」を受賞した"まごチャンネル"
出典:www.mago-ch.com
まごチャンネルは、“スマホで子どもの動画や写真を撮るだけで、離れて暮らすご実家のテレビにすぐに届く”というサービスです。お孫さんの様子を見たい祖父母のTVの脇へ受信ボックスを設置し、後は専用アプリから写真や動画を撮るだけ!
このサービスが人気になったのは、ITが苦手な方でも簡単にセットアップできる受信ボックスの存在です。すでに通信回線が内臓された白い“家”の形のおしゃれな受信ボックスを、TVにケーブル一本で接続するだけでセットアップは終了です。
TVのリモコンで操作ができるので、スマホはもちろんPCの操作も苦手という祖父母世代でもTVを見る感覚でお孫さんの“チャンネル”を選択できます。この製品は2016年度の「グッドデザイン・ベスト100」を受賞しています。
自身の体験からサービスを生み出した梶原健司氏
出典:www.mago-ch.com
まごチャンネルは、2015年9月に株式会社チカクの最初のサービスとして発表されました。発表と同時にクラウドファンディングサイトで支援を募り、1時間未満という最速で目標額を達成したことは、多くのスタートアップ関係者に勇気と驚きを与えたのではないでしょうか。
株式会社チカク代表取締役社長・梶原健司氏は、兵庫県淡路島出身の1976年生まれです。大学卒業後、Apple Japanに入社し、2014年に株式会社チカクを創業します。
当時は倒産かもと噂されていたApple社への就職は公務員の両親にも反対されましたが、就職活動中に見た“Think different.”のCMがささったようです。
在職中はもちろん学生時代から“different”が嫌だったと語り、みんなが自由に使えるようになることや誰もがアクセスできるようになることを考えていた梶原氏。彼がまごチャンネルのサービスを始めたのは自然な流れだったのかもしれません。
ニーズとギャップを埋めるサービスの必要性
出典:www.mago-ch.com
まごチャンネルは、梶原氏の実体験から生まれたサービスでもあります。どんなに科学が発達し、どんなに行き届いたサービスが生まれようと、それを使いこなせない人がいる限りフォローしてギャップを埋めることが必要です。
まごチャンネルのようなサービスは、テクノロジーと人間をつなぐデバイスとしてだけではなく、現代の家族の“リデザイン”の在り方としてもこれからもますます望まれるサービスなのです。