スタートアップの企業価値は何で測られるのか

あなたがスタートアップの経営者だとします。

スタートアップの経営者がしなくてはならないことは何でしょうか?

製品・サービスの開発?
チームのマネジメント?
顧客の声を聞きに行く?
ビジョンと戦略を描く?

どれも大事なことです。
そして、これらに加えて大事なのが「資金調達」です。

企業にとって資金は血液。
血液が回らなくなっては生きていけません。

しかしスタートアップの経営者が頭を抱える課題の1つが「資金調達」でしょう。

資金調達には様々な手段がありますが、ある程度の規模を考えると、VCやエンジェルからの投資になってくると思います。

基本的に投資家たちは「企業価値」を考えて投資します。
「企業価値」はB/SP/Lを見ることで把握できます。

だから有報などが重要になってくるわけです。

しかし、スタートアップがまともなB/SやP/Lを持てるでしょうか?
収益すら上がっていない場合もあるかもしれません。

では、スタートアップの企業価値はいったい何によって測られるのか?

その答えが「インタンジブルアセット」です。

インタンジブルアセットと企業価値

インタンジブルアセットはIntangble assets、タンジブルでない(手で触れられない)資産のことです。
いわゆる「無形資産」ですね。

特許など知的財産、スキルや人脈などの人的資産、テクノロジー関連資産など、その種類は多岐にわたります。有形資産以外は無形資産です。

無形資産の多くは会計上カウントされていません。B/Sには計上されないのです。
まあ莫大な種類と量があるであろう無形資産を全部B/Sに載せろと言われたら会計士の方々が倒れてしまいますね。

しかし最近ではこのインタンジブルアセットの価値が見直されてきています。

特にスタートアップの資金調達においてはこのインタンジブルアセットが重要な鍵になります。
まともな有形資産を持っていないので当然といえば、当然ですね。

Amazonは強大なインタンジブルアセットによって評価された企業の1つです。

Amazonはその収益がマイナスの頃から高い企業価値を誇っていました。
その源となるインタンジブルアセットが「Amazon レビュー」です。

Amazonは購買時の指標となりうる「レビュー」を膨大に保持していたのです。

 

まとめます。

スタートアップの経営者としてあなたがやらなくてはいけない「資金調達」。
その「資金調達」をスムーズに進めるためにしなければならないのが「インタンジブルアセットの構築」です。

インタンジブルアセットの例3つ

インタンジブルアセットの重要性についてはなんとなく理解できたでしょうか。

ここからはインタンジブルアセットの例を挙げていきます。
インタンジブルアセットの重要性と構築手段をできる限り詳細にイメージしてみてください。

インタンジブルアセットの例① 経営者(経営陣)の魅力、経歴、権威性

全てのスタートアップがもれなく持っているもの。
それは「経営者(経営陣)」です。

スタートアップの段階において、人は「人」に投資します。

経営者が何をやってきた人なのか、業界においてどんな位置にいるのか、魅力的か。
経営陣のチーム力はどうか、それぞれが有効な役割を担っているか。

これらは全てインタンジブルアセットです。
事業報告書にすら記載されることが少ないかもしれませんが、資金調達においては重要な資産なのです。

その道で有名な人間でないと資産といえるレベルにはなれないのでは? と考えてしまうかもしれませんが、そんな事はありません。

それぞれの人生やそこから得たミッションや魅力があります。

またシリコンバレーで個人投資家たちが重要視するものの1つが「失敗したことがあるか」です。
シリコンバレーには失敗を許容し、次のチャレンジを始めるためのエコシステムがあります。しかし失敗から学び、また挑戦できるかは起業家の資質です。
この資質に有名無名は関係なく、紛れもなく最高のインタンジブルアセットなのです。

インタンジブルアセットの例② 描く戦略の明確さや納得性、狙う市場の魅力

スタートアップの資金調達というものは、投資家にとっては大きなリスクといえます。
ゆえにその企業がどのような戦略を描いているのか、その戦略は有効なのか、狙っている市場は魅力があるだろうか、といったことを真剣に考えるわけです。

資金調達の最大の焦点とも言えるこれらもインタンジブルアセットです。

設備や資金源、大量の商品などの有形資産を手に入れるのは大変です。

でも戦略や市場などのインタンジブルアセットは起業家の洞察と思考と行動の積み重ねで構築していけるものです。
スタートアップの経営者が最もリソースを割くべきポイントといってもいいでしょう。

インタンジブルアセットの例③ スタートアップへの理解、資本政策の有効性

経営者がスタートアップを理解しているか、適切な資本政策を考え実行できているかも重要なインタンジブルアセットです。

上の2つに比べると、より理論的な部分になります。
逆に言えば、理論的な部分であるこのインタンジブルアセットが構築できていないのは経営者の怠慢と言えるかもしれません。

スタートアップで資金調達をしたいのなら、必ずこれらの内容を学んでおきましょう。

スタートアップの企業価値はインタンジブルアセットで決まる

スタートアップが資金調達を行う際、その企業価値はインタンジブルアセットによって決まります。

ともすれば起業家は、「未来に投資してくれ!」と思ってしまうかもしれません。
資金調達(投資)において未来への投資という側面はたしかにあるでしょう。

しかし、投資するのは
投資家は「現在その企業が持っているインタンジブルアセット」を見て、投資を決定するのです。

だから、インタンジブルアセットを構築する。

インタンジブルアセットの構築は起業家のスキルです。
スキルであれば学び、鍛えることができます。

スタートアップの資金調達は、学習と鍛錬によって成功に近づくのです。

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