セクシー女優から経営者へ
英国の雑誌で、世界一セクシーな女優にも選ばれたジェシカ・アルバ氏。その見た目は、30代半ばになっても輝き続けています。
そんなジェシカ氏は今、スクリーンの中よりも、実業家として注目を集めているということをご存知でしたか?
出典:matome.naver.jp
10代から女優として活躍していたジェシカ・アルバは、2000年にテレビドラマ『ダーク・エンジェル』の主役に抜擢され、脚光を浴びます。
この作品で、ゴールデン・グローブ賞主演女優賞を獲得したジェシカは、スタン・リー監督のSF映画『ファンタスティック・フォー』で、その地位を不動のものとします。
その一方で、セクシーな容姿が先行し、”浜辺でビキニを着た女の子”というイメージが定着していったといいます。
そのイメージがあるからかも知れませんが、駄作・下手な役者に贈られる「ゴールデンラズベリー賞」を受賞したこともあります。
ゴールデンラズベリー賞女優が1000億円企業を作ったワケ
出典:tech.co
ジェシカ氏自身は、セクシー女優と呼ばれることを嫌っていました。
現在では、彼女の希望通り“ゼロから1000億円企業を作った女優”と呼ばれるようになり、”ジェシカ=ビキニ”というステレオタイプは、消え失せています。
では一体、彼女はどのようなビジネスをしているのでしょうか?
ジェシカ氏は生まれてくる子供の為に、安全で安心な赤ちゃん用品を探していました。
しかし、満足できる商品が意外にも少ないことに気付いた彼女は、自分の理念にあった商品を、同じ思いを持つママ達に届けたいと考えたのです。
しかし、ジェシカ氏はすぐには起業しませんでした。
数年間を費やし、マーケット等をリサーチし、ビジネス・パートナーを得るべく実業界に人脈作りに励みました。
ジェシカは自分の理念に沿った製品を世に浸透させるため、米国の有害物質規制法の見直しを求める活動にも積極的に参加したといいます。
出典:moffice.tokyo
ブライアン・リー氏というビジネス・パートナーを得たジェシカ氏は、満を持して2011年にThe Honest Companyを立ち上げます。
そのコンセプトは至ってシンプルであり、「有害物質を使わない製品」でした。
具体的には有害物質を含まないおむつやおしり拭き、オーガニックの蜜ろうを使った日焼け止めなど、17製品のラインナップをそろえたオンラインショップからスタートしました。
The Honest Companyは、またたく間に年商1.5億米ドル(約180億円・2014年)にまで成長し、今では企業価値は10億米ドル(約1200億円)をゆうに超える成長企業となっています。
理念のもととなる実体験
出典:www.commonsensewithmoney.com
会社名にあるように「Honest」がジェシカの基盤にあります。
ジェシカ氏は、妊娠中に母親から勧められた石鹸を使ったところ、アレルギーになったという経験を持ちます。
彼女はその石鹸の成分を調べ、自分にあった成分でないことを発見します。
「透明性を持った製品を発売する」という理念も、このような実体験に基づいています。
このような実体験を基に、自分の理念に基づく製品を作ろうと考えたジェシカ氏でしたが、セクシー女優というイメージが定着していた彼女は、最初は実業界から軽く扱われたこともありました。
そのような経験から、ジェシカ氏は大切なことを学びます。
それは、何処に行っても自分より賢く、仕事が出来る人がいるという点です。
ジェシカ氏は、それらの人々のアドバイスに素直に耳を傾け、それを自分のビジネスに取入れたことにより、周りの人を巻き込んで事業を成長させていったのです。
自分の理念を実現させる為のプロセス
出典:www.youtube.com
「世界中の母親に安心した製品を届け、彼女達の毎日を改善したい」というジェシカ氏の強い想いが、彼女が週85時間働くモチベーションとなっているようです。
しかし彼女が成功したのは、その強い気持ちよりもそのプロセスにあると思います。
思いついてすぐにビジネスをスタートさせたのではなく、リサーチはもちろん、他の成功者達のアドバイスを聞き入れ、どのように行動すれば自分の理想を具現化出来るかをしっかり考えた点です。
自分よりも賢い人間から学ぶ姿勢は、わかっていてもなかなか徹底出来ません。
ジェシカ氏ように、素直に人のアドバイスを聞き入れる姿勢には、学ぶべきことが多いかもしれません。
今後も、起業家としてのジェシカ・アルバ氏から目が離せません。