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皆さんはどういったお葬式で見送られたいですか?
皆さんはどういったお葬式で見送られたいですか?
あるアンケートによると、3人に2人はお葬式が形式的であると答えたそうです(対象は全国の30代から60代までの男女1000人)。
また故人が好きだった音楽を流したり、その人らしさが伝わる葬式に対して、3人に2人が好感を持っています。
そういった顧客の声に『葬儀×IT×その人らしさ』をコンセプトに100人いれば100通りのお葬式を提供する企業があります。
それが株式会社アーバンフューネスコーポレーションです。今回は同社が「どうやってその人らしいお葬式を実現しているのか」についてご紹介します。
株式会社アーバンフューネスコーポレーションの特色
現代の一般の葬式では、ご焼香をするなど統一された葬式であまり葬式ごとでの大きな違いが見られないと思います。
これに対してアーバンフューネスコーポレーションの代表取締役の中川貴之氏は、宗教への意識が薄れている現代において、儀式や儀礼の意味合いだけで行われるお葬式では十分でないと語っています。
大切なことは、残された人が故人を送り出せたと感じられることが大切なのです。参列された人全員が故人を思い、故人の人生を振り返り想像しながら手をあわせることが出来る葬式を実現しようと考え中川氏はこの事業を始めたそうです。
中川氏が事業始めた頃は、お客様に対してどのようなお葬式にしたいかと聞いても、お客様自身の要望が全く出てこなかったそうです。なぜなら、お葬式とは「葬儀社が準備してくれるもの」という認識だったからです。
ではどのようにその人らしさを表す葬式を実現したのでしょうか?
大切な人を亡くされてすぐのお客様にどのようなお葬式にしたいかと尋ねても、気が落ち込んで考えられる状況にありません。そのためにもお客様の代わりに責任をもってお客様の思いを感じ取り形にしようと考えました。
また中川貴之氏は、以前結婚式事業の立ち上げに関わっていた経験を生かし、葬儀にもサプライズを提供しようと考えました。事前に提案すると断られるため、覚悟を決め実行していたと語ります。
サプライズでは音楽を流したり、故人らしさを表すものを飾ったりなど、ご家族との話し合いから故人がどういった人であったのか感じ取り、それにあった葬儀を提供しています。
またアーバンフューネスコーポレーションの特徴として、webマーケティングや、顧客管理システムを自社で行うなど、業界ではIT活用を行う企業の先駆けとなっています。
具体的にどのような葬儀が行われたのか?
出典:prtimes.jp
中川氏が考えるサプライズのある葬儀は、メディアで『感動葬儀』と名付けられています。
では『感動葬儀』とはどういった葬儀なのでしょうか?
中川氏が自分たちで覚悟を決め葬儀を行っていこうと決めた出来事として、水墨画が趣味の男性の葬儀ありました。
男性の趣味が水墨画ということを、奥様から聞き葬儀で飾ろうということになったのですが、予想以上に多くの水墨画を奥様から頂いたので葬儀場を個展スペースすることにしました。
ご主人が水墨画に込めた思いを参列者に見てもらえるような個展にしたのですが、それを見た奥様は泣き崩れるほど喜んでくださり、自分たちが目指しているものが間違いでないと確信したそうです。
ほかにもドラクエ好きな故人の葬儀では、ご家族の写真とともにドラクエグッズを飾ったり、お祭り好きだった故人に対しては出棺の際に送り太鼓で送り出したりなどその人らしさを表す葬儀が行われました。
アーバンフューネスコーポレーションが考える葬儀業界の今後とは?
出典:slism.net/girls
今後高齢化が進むにつれて、亡くなる人が増えることは避けられません。
そんな中で故人を見送るという大切な葬儀が単なる儀式となり、価値が下がることを業界全体の課題と捉えて、アーバンフューネスコーポレ−ションはITを使い新たな業界のあり方を作ろうと考えています。
近年では葬儀はなるべく安く、小さく終わらせる傾向にある一方で、納得のいく死別を送れないと感じる人も少なくないといいます。以前は葬式に対して自由さを求めると不謹慎だという意見が多かったですが、2010年代ではそういった意識も薄れ各葬式ごとに別々の葬式を行える時代に変わりつつあります。
そんな時代だからこそその人らしさを大切にした葬式で大切な人を送りたいですね。