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AIという産物
機械学習、ディープラーニングと、AI産業は21世紀に入り益々の盛り上がりを見せています。
世界トップレベルの企業は、自社のビックデータをAIに機械学習させ、積極的にビジネスに活用しようとしています。
そのトップランナーと言っても過言ではない企業が、Googleです。
最先端を走るGoogleが新たに繰り出したサービス「Auto Draw」がソーシャルネット上で話題を呼んでいます。
なんでも絵を描くだけで、AIが使用者が描きたかった絵を判定し、プロのようなイラストに仕上げてくれるのだとか。
とうとうイラスト屋さんの選手生命を機械が絶とうとしているのか?!
そんな勝手な危機感を覚え、今回筆者が「Auto Draw」を使ってみて、その使い心地と狙いを考察していきたいと思います。
「Auto Draw」とは?
こちらはYoutubeのGoogle Developersチャンネルに、Googleが2017年4月11日にアップロードした動画です。
「Auto Draw」の簡単な紹介動画ですね。
なるほどなるほど。
つまり「Auto Draw」では、
①Web上で描きたい絵をさらっと描いて
②AIがユーザーの描きたい絵を判定し
③その絵があれば、プロっぽいイラストに仕上げてくれる
ということが簡単にできてしまうというわけです。
Webアプリだけでなく、スマホやタブレットにも対応しており、無料でポスターや広告に使うためのイラストを作成できてしまう優れものです。
しかし、AIにも限界があります。
まだ学習したことのない領域に関しては、明確な判定を下すことができないはずです。
それならば。
起業tv編集部きっての絵心ない芸人である筆者が絵を描き、「Auto Draw」の精度とやらを確認しなければなりません。
【疑問】「Auto Draw」は本当に下手くそに優しいのか??
それでは、早速Googleの検索タブに「Auto Draw」と打ち込み、サイトにアクセスします。
まず最初の画面がこちら。
「Auto Draw」初心者ですので、「Fast How-to」をクリック。
何枚かのスライドで、「Auto Draw」でできることの説明がありました。
あなたの絵を推定します、と。
枠も作れて、
サイズ と空白塗りもできます、と。
できた画像はPNGに変換できるようです。
様々なデバイスで楽しんでね、と。
さて、チュートリアルを終えたので、早速絵を描いてみましょう。
こちらがUI。何がどこにあるのかはっきりしていていいですね。
まずはうでだめしということで。スマートフォンを描いてみましょう。
……。
上段のSo you meanの右隣から、autodrawが、筆者が描こうとしている絵を推測して、提案しています。
すかさずスマホのアイコンをクリックすると、
さすがGoogle発のサービスといったところなのでしょうか。
絵心がない筆者にも優しい仕様となっているようです。
そしていよいよ勝負。馬を描いてみます。
……。
google「So you mean...」
google「zebra?」
勝負ありました。どうやら、あまりにも下手くそすぎる絵だと断定することは難しいようです。
なんとも、嬉しいような悲しいような結果です。
google autodrawでは自分が描きたい絵の予測がなかった場合、それを新たに記憶させることができる機能もあります。
おそらく毎日一歩一歩AIが学習して、その精度を上げていることでしょう。
その時はまた勝負しような……。
最後に起業tvのポスターをつくってみました(絵の質は高まれど、デザイン性については例外なようです)。
「Auto Draw」の狙いとは
ここまで「Auto Draw」を使ってみて、かなりの精度と使いやすさを理解してもらえたと思います。
使用してみた感想は、簡単なポスターの作成はこのアプリ1つで事足りてしまうな、というものです。
無料という破壊的価格ですので、一度使ってみてください。
ここで1つ論題を。
googleはなぜautodrawをリリースしたのでしょうか?
世界のgoogleですから、役に立つものをリリースしたという考えに至るかもしれません。
そうではなく、googleのAIのレベルが写真から人が描く絵を判断するステージに上がったのか、新たに絵を判断するAI開発のトライ&エラーを私たちが担っていると考えても面白いでしょう。
ある程度AIが熟成されたら後の成長は外部の人間に託す。そのような活用法を実施できることはAIビジネスの強みですね。
AI活用したビジネスの広がり
出典:http://free-illustrations.gatag.net
こうしたAI活用のビジネスはますます広がりを見せています。
AppleのsiriやIBMのワトソンなど、各社こぞってAI研究に打ち込んでいます。
Googleのようにサービスをユーザーに使ってもらうことでAIの成長を促す手法は、これからAI市場に参入していく企業は覚えておくべきものでしょう。
google autodrawはその顕著的な事例であるように感じます。