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ある日の会議で
ある日のX社での戦略ミーティング。
X社では動画サービスの新たな展開を考えていました。
サービス開発が順調な中、この新規事業にコミットしている社長から一言。
「よし、もうそろそろA/Bテストをやろう」
……A/Bテスト?
A/Bテストとは何でしょうか?
今回はA/Bテストの意味と実践方法、その代表的なツールをみていきましょう。
A/Bテストとは
起業tv編集部作成
A/Bテストとは、一定期間にweb上のページの一部だけ違うページを2つ用意し(2つ以上の場合もあります)、それぞれにおけるユーザーの反応(主にクリック率やコンバージョン率)を観測・分析することです。
起業tv編集部作成
主にwebマーケティングにおいて、頻繁に使用される用語ですね。
A/Bテストの目的は、端的に言えば会社の利益を上げることです。
A/Bテストは広告と違い、低コストでユーザーの反応率を分析することができるため、非常に大きい費用対効果を得られる可能性があります。
A/Bテストによってユーザーの反応率を分析するだけではなく、会社の売上に直結するコンバージョン率(以下CVR)を高めることが可能になります。
それでは、A/Bテストの具体的な手法をみていきましょう。
A/Bテストをやってみる
主にwebページで行われるA/Bテストには多くのやり方があります。
①ファーストビュー
ユーザーが最初に開くページの見栄えのことです。
ファーストビューはいわば”第1印象”ですので、ここはしっかりときめていきたいところです。
最初の見栄えが悪いとすぐにブラウザバックしてしまうこともあります。皆さんも経験があるのではないでしょうか。
これは大きな機会損失なので、何も特筆すべきポイントがなければファーストビューからA/Bテストを行うことをオススメします。
②キャッチコピー
例えば自社サービスの売り文句です。
2つに絞ってどちらが反応が高いかみてみましょう。
売り上げが高い売り文句を作り出すことは、マーケティング担当としてやりがいのある仕事ですね。
③色やボタンのスタイル
そんなことまでテストするの?とお思いの方もいらっしゃるかもしれません。
色やボタンの見栄えで、ユーザーの反応が格段に変わるケースは少なくないのです。
ボタンはSNS共有のものを変更し、シェアのされやすさを見てみるのも効果的でしょう。
④リンク
例えば、自社サービスを記事の途中に挿入したい場合、どの位置にあるとクリックされやすいのか分析します。
記事の初めの方にリンクを設置するのか、真ん中に設置するのか、最後に設置するのか、リンクの位置だけでもユーザーの反応は目に見えて違うはずです。
⑤自社広告
自社商品・サービスの広告の位置もA/Bテストで分析しましょう。
先ほどのリンクのように、自社広告も位置でユーザーの反応率を見てもいいですし、自社広告のデザインを変えてクリック率(以下CTR)を見るのもいいでしょう。
現在のCTRやCVRなどの数値から仮説を立てて検証していきましょう。
このようにA/Bテストには多くの項目がありますが、これだけでもほんの一部です。
自社の目的に応じて使い分けましょう。
A/Bテストにおける注意点
出典:photo-ac.com
低コストでユーザーのCTRやCVRの向上を期待できるA/Bテストですが、注意点が3つあります。
①必ず1箇所ずつA/Bテストを行う
A/Bテストは大前提として、"1箇所ずつ"変化させていきます。
理科の実験と同じで、他の条件を同一にしなければ、数値の変化の要因を分析することが困難になるからです。
必ずA/Bテストを行うときは、1箇所ずつにしましょう。
②「仮説」を持ってA/Bテストに臨む
闇雲に広告の位置を変えるのではなく、まず現在の自社ページの分析をしましょう。
Google AnalyticsやSearch Consoleなどの分析ツールを活用し、なぜ今CTRやCVRの値が低いのか考え、議論し、仮説を立てましょう。
仮説を持ってA/Bテストを行うことが、テストの効果に現れるでしょう。
③だらだらやらない。逆に短すぎるのもナンセンス
A/Bテストを実施すると、AのページとBのページの反応率があるときはAの方が高く、あるときはBの方が高いという状況になる可能性があります。
この場合、どこでテストを打ち切るかという判断が難しくなります。
テストを打ちきれずだらだらやってしまうのは非常に勿体無いですし、逆に不安定な結果になる可能性があるためテストはすぐに打ち切るのもよくありません。
自ここまで反応率があった方で打ち切るなど自社で基準を持って検証しましょう。
A/Bテストで売上への熟成された導線を用意しよう
出典:photo-ac.com
いかがでしょうか。
A/Bテストは、時間がかかる反面、最終的に売上の底上げに繋げることができます。
A/Bテストを積極的に実践して、売上への熟成された導線を配備しましょう。
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