会社や上司が胸を張っていられる環境を保つ組織作り

会社や上司が胸を張っていられる環境を保つ組織作り


-上場した組織のトップとして大事にしている(してきた)ことはありますか?
上場、非上場には関係ないと思うのですが、まず組織という意味では、モットーとして「正々堂々」というスタンスがあり、そのうえでチームを大事にしています。
そのためには、常に会社や上司が胸を張っていられる環境を保つことが大事だと思っていて、具体的には約束したことを絶対に守るとか、隠し事がないとかが前提になるかと思います。
スタッフが求める上司像には「聞いたら即断即決してほしい」という思いが基本にあると思うので、それをできる上司がいて、組織がクイックに動いていくような組織づくりを大切にしてきました。
-上場までのプロセスで想定以上に大変だったことはありましたか?
ベンチャーだと求める人材がなかなか集まってこないというのが一番の問題であり、上場までの経過で苦戦したところです。
人材を集めるために、例えば職場環境を良くするなどの先行投資を行い、ようやく人も集まるようになりました。その中で上場もできて、さらに集まるようになりました。
-医療データを集めるためのシステム作りでの苦労もあったのでしょうか?
データを扱うことにスタッフ全員がその大事さを知り、セキュリティをきちっと守っていくということが大前提ですので、社内で教育プログラムの実施と専門でそれをやる組織作りをコツコツやり続けました。
社外のネットワークでは、信頼関係を結べる病院づくりというネットワークにおいて、パッケージソフトを販売するとともに、「他の会社よりもいい会社だと言われるにはどうしたら良いか」を色々模索し、こつこつやってきたというのが実態です。

質の高いデータベースを作り、さらに医療を向上させたい


-事業・組織面での戦略について教えていただけますか?
起業当時に考えていた2つのフェーズ、まずは信頼関係を得る、次にユーザーから個別に利用許諾を得たデータをお預かりし、これをデータベース化して利活用するという流れはすでに出来上がりました。
今後の理想としては(できるできないは意識せず)、患者一人ひとりから、個人情報などはカットしたうえで診療データを利活用してもいいと認めてもらい、蓄積するというのが望ましいです。
今年と来年の2年間は投資フェーズです。その間に大きな投資をして、2017年以降の回収フェーズで大きな利益を出す計画を立てています。
これを実現するためのビジネスモデルを社内で発表したのは3年前で、そこからコツコツやってきました。まさにスタートしてその仕掛けが動き始めたところです。
さらなる医療の質の向上に役立つような質の高いデータベースを作っていくとともに、それを更なる医療の質向上に役立てようというのが、今の戦略です。

社会性の高い起業は応援者が現れる


-起業家、起業志望者へ向けてメッセージをお願いします
起業される方には儲かると思わないでほしいです。起業には大変な時期が基本的にあると思います。アイデアに社会性が高いものであれば、リスクを怖がらずスタートしてもらいたいなと思います。
いろんなビジネスがありますが、特に社会性の高いもの、インターネット上で完結しないものは最初は苦戦すると思います。ブランドが無いですから実績から言われ、「実績が来てからもう一度来て」と言われるのが当たり前です。
しかし、社会性があるとエネルギーが出てくるので継続ができます。継続する中で投資家も含めて必ず応援者が出てくるので、社会性の高い起業を考えている方は、ぜひ一歩前へ飛び越えて起業をしてもらいたいと思います。
-上場を目指す経営者へもメッセージをお願いします
上場を目指されている経営者の皆さんは大変なことがたくさんあると思います。信念を持って前に進むことで必ず目的は成就すると思うので、最後まで頑張ってほしいと思います。
上場がゴールではありませんので、上場後に社会に大きく開く、一段階上の会社になれるようなものを見据えて頑張ってください。
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