仙台の起業風土とは?

仙台の起業風土

震災以降「起業家を支援しよう」という動きは、非常に活発になってきています。
私たちのような民間の立場で起業家を支援しているところもありますし、公的な機関の外郭団体として県や市が創業支援している例も多くあります。
 
特にこの宮城県仙台市に関しては、起業家が非常に多く生まれており、起業率が全国でも2位となっています。
仙台市も、市区町村単位では福岡に次いで全国2位となっており、起業家が非常に多く生まれる場所になっています。
それに応じて、支援体制というのも非常に活発になっています。
 
例えば、『仙台起業家週間(SENDAI Entrepreneur Week)』という、起業家支援関連の1週間にわたるイベントがあります。
12個もイベントが続き、各支援団体でセミナー等を企画し、本当に街ぐるみで起業家を応援していこうとしています。
これらの取り組みは全国を見ても非常に珍しく、起業家支援の体制が整いつつあると思っています。

震災が大きなきっかけ

震災以降、起業をする人が非常に増えています。
これはやはり、身近で亡くなってしまった方がいて、それによって「短い人生、やりたいことにチャレンジしていこう」ということで、思い切って会社を辞める方が増えています。
それから、「この地域、東北のために自分ができることは何か」を考え、使命感を持って起業される方も多いですね。
そういった熱量が、また周囲からも人を呼びこむ形となり、結果として、宮城県や仙台市の起業率の増加につながっているのではないかと思います。

支援機関同士の連携

それぞれの特色を持ちながらやっていますので、苦手な部分は他のところにお願いしたりします。
仙台は非常に小さく、人口が100万人ぐらいの街ですので、お互いに顔見知りの状態です。
ですので、支援機関同士の連携は、比較的スムーズにいってるんじゃないかなと思います。

都市部と地方起業家の違い

例えば東京とこの東北、もしくは仙台とを比較すると、やはり東北の起業家は地域貢献を強く考える方が多くいます
それは震災があったからという理由もありますし、あとは県民性も影響しているとは思いますが、「自分のために」とか「お金を稼ぎたいから」という理由で起業される方はあまり多くありません。
社会貢献性を強く打ち出している方が多いぶん、少し”ギラギラ感”が足りずに成長意欲が弱い方もいらっしゃいます。逆に、「貢献したいから」「もっともっと社会を良くしていきたいから」ということで、大きく強く成長していきたいという方もいますので、そういったところが都市部とは違う点だと思います。
 

(インタビュアー:菅野雄太、撮影者:須澤壮太)

【よく読まれている記事】
おすすめの記事