今回のインタビューは、quatre株式会社の横町享之さんに「幼少期の過ごし方」「美容師から起業に至るまで」「創業時のエピソード」についてお話を伺いました。
【経歴】
1985年7月11日生まれ。ル・トーア東亜美容専門学校卒業。
2007年腰痛悪化により美容師を夢半ば断念。1社経て、2009年に株式会社ぐるなびに入社。多くの個人表彰の受賞など営業トップの成績を残し退社。
その後、2013年に化粧品クチコミサイト「@cosme」を運営する株式会社アイスタイルに入社。西日本管轄として100社のクライアントを担当。
2014年12月、quatre株式会社を立ち上げ、2015年3月にアイスタイルを退社し、同年4月からquatreに専念。

幼少期の過ごし方

私は母子家庭の環境で、幼少期から母親と4人兄弟の末っ子として育ってきました。
末っ子なのでよく「わがままだね」なんてことは言われるんですけども(笑)
特にスポーツを何かやっていたかというわけではなくて、普通の学生時代を過ごしていました。
 
実は中学校2年のときに美容師を目指そうと思いまして。
それは、私が髪の毛にすごいコンプレックスを抱いていて、すべて垂直に髪の毛が生える髪質で床屋さんに行っても刈り上げしかされないので、本当に嫌だなあと思っていました(笑)
中学2年で姉に初めて美容室に連れていってもらったときに、今までに見たことないような自分の髪型というか、鏡を見て自分じゃないような感じを受けてすごく驚きまして
その時に自分で髪の毛をきれいにしたい思い、「美容師を目指そう」と。
なので高校では普通に過ごしながら、卒業後は美容専門学校に進学しました。
 
美容師をやっているときに、「やはり美容は人の人生を変える」ということは非常に強く感じました。
本当にドラマみたいに、暗かった性格の子が美容師にきれいにしてもらって、「私、あれから彼氏ができたんです」とすごく笑顔でお話しされている風景を何回か見たことがあるんですね。
そういうのを見ていると、やはり美容師というものは人の人生を変えるパワーを持っているんじゃないかと、そのとき非常に強く思いました。

美容師からエステ経営の会社へ

美容専門学校を卒業してからは、美容師として働いていたんですけども、ちょっと腰を悪くしまして。少し背が高いのでシャンプー台が低くて。
人より腰を多く曲げなければならずに辛い姿勢をしていたので、腰を悪くしてしまい、色々相談して悩んだ結果、やめることになりました。
今まで美容のことしかやっていなかったので、いざ美容師をやめて外に出てみると、「何ができるのか」というのは自分にはほとんどわからなかったので、とりあえず美容に関連する求人を見て、エステの経営会社に入りました。 

転職の経緯

エステ経営会社では、美容師の経験があるのは私しかいませんでした。
その会社の経営者の夢はヘアサロンをやることだったので、入って1年足らずで呼び出されて、「今度ヘアサロンするから、お前が陣頭指揮をとって全部やれ」と言われました。
当時21、2歳ぐらいの若僧が、四苦八苦しながら頑張ってヘアサロンをオープンしました。
その時に、プライベートブランドのシャンプーをつくったんですれども、その売上を上げるためにほかのサロンに売ってくるよう指示がありまして。
その時私は営業をしたことがなかったので、営業の仕方がわからなったんですね(笑)当然、全く売れないという現実がありました。
その際に営業をどうすればいいのか真剣に悩み、「営業をしてみたい」という気持ちも芽生えたので転職を考えました。
 
求人を探したところ、ちょうど株式会社ぐるなびの求人を見て、「ぐるなびって何か聞いたことがあるな」というところからまずは応募してみました。倍率は100倍ぐらいだったんですけれども何とか選ばれまして(笑)
そこから営業をずっとやっていましたが、やはりわからなかったというところと、性格的に負けず嫌いという部分もあったかもしれませんが、そこで非常に頑張って成績もずっとかなりよかったです。
飲食店様のお相手させていただくというのは、基本的にオーナーとの関わりになるので、そこで起業のマインドのようなインスピレーションを受けたというのは、もしかすると起業につながったポイントになるのかなというのは、今振り返ればと思っています。
 
そこでやっているうちに、サラリーマンとしてもマンネリ化してきてしまった段階で、アイスタイルからお声がけをいただいて。
知り合いが働いていたので、その知り合いからお声がけをいただき、入社したのが次の@cosme(アットコスメ)を運営している化粧品の広告会社であるアイスタイルでした。

アイスタイルから起業へ

アットコスメでは、マーケティングセールスとして、化粧品メーカーのマーケティングをずっとやっていました。
その中で、西日本管轄をずっと担当していましたが、約100社ぐらいのお客様とコンタクトをとりながら、約2年間ほどずっとサラリーマンをやっている中で非常に強く思ったことがありまして。
 
やはり大手は資本力も情報力もあり、マーケティングもできるということで色んなチャレンジができるんですが、我々が担当していたのはミドルメーカー、スモールメーカーが非常に多かったんです。
ミドルメーカーやスモールメーカーは大手に比べれば資本力もなく、化粧品業界は横のつながりがあまりなく情報交換をする場もないので、情報力としても乏しい部分があります。なので、広告代理店から情報収集するという場面が非常に多かったです。
ミドルメーカーやスモールメーカーは、資本力もないので広告する費用もそんなにかけられない。でも、やっぱり売上は上げていかなければいけないという状況を目の当たりにしたときに、「選択肢がほとんどないな」と感じました。
私がやっていたサービスでは、そこをダイレクトにお手伝いすることがなかなか難しかった部分があり、自分がつくりあげたサービスでそこを変えていきたいという気持ちが強く芽生えたところで、起業を決意しました。

起業の決め手

私は、1つのサービスを売るということに関して、該当しなければなかなかお付き合いできないというのがサラリーマンなのかなと思っています。
自社サービスしかないので、やはりほかのサービスを売るということはほぼできません。
私はそこで、自分がつくり上げたサービスで、臨機応変にスピード感のある対応でお客様に何か提供できないかということをずっと考えていました。
それを実現するためには自分で起業するしかないと考えていましたし、一緒に働いていた同僚にもそのような話をずっとしていたこともあり、「思っていることが口に出るということは、それはもう相当強い想いなんだな」ということに気付いて、起業しようと決めました。

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