魚×宇宙の可能性
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あなたは魚、好きですか?“魚離れ”という言葉も最近よく耳にしますが、日本が世界に誇る無形文化遺産・和食には魚は欠かせない存在です。
世界的に見ても、魚の需要は近年高まりつつありますが、一方で、今日本の水産業は従事者人口の減少や高齢化など、様々な問題を抱えています。
そんな日本の水産業が抱える問題解決に宇宙開発技術を使って挑戦している会社があります。それがウミトロン株式会社です。彼らは魚を捕る、魚を食べる、という昔からの文化の存続の危機に、宇宙×水産業という今までなかった組み合わせで挑みます。
宇宙技術×水産業の新しい可能性
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ウミトロン株式会社が提案するのは、人口衛星による地球観測データを活用した水産養殖の生産効率化を行うサービスです。
現在、養殖産業では生産コストの約6~7割が餌代に費やされてしまっています。 海水の温度や状態と魚に与える餌は密接に関係しており、量やタイミングはベテランの養殖業者によって経験と勘だけを頼りになされているというのが現状です。
特に難しいのが、大量の魚が死んでしまう要因でもある赤潮の発生時です。赤潮の被害は甚大で倒産のリスクにさえつながる非常に危機的な現象と言われています。
日ごろから細かく魚の体調を管理するという作業に加えて、赤潮発生時などには特別な対応という水産養殖。管理面で非効率があったり、技術を簡単に次世代に継承できないという問題がありました。
そこで、ウミトロン株式会社では、餌代の軽減というコスト面の問題と赤潮の発生というリスク面での問題を解決しようとしています。世界中で打ち上げが計画されている人工衛星を使い、リアルタイムでの世界規模の海洋データと直接的な海水データの組み合わせているのです。
元JAXA職員×水産養殖業の可能性
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ウミトロンの藤原謙代表は、大分県出身の1982年生まれです。東京工業大学大学院機械宇宙システム専攻修了し、宇宙航空研究開発機構(JAXA)にて天文衛星プロジェクトや将来技術の開発に従事した方です。
起業に至ったきっかけは、大学院時代の先輩が超小型人工衛星を設計開発するベンチャー企業を始めたことと、宇宙開発という壮大なテーマを背負っていくことに疑問を感じていたことでした。
と社内休職制度を利用し、カリフォルニア大バークレー校ハースビジネススクールでMBAを取得されます。
現在は愛媛県愛南町で地元町役場を巻き込み、養殖業者とシステムの開発を進められています。
宇宙×?の今後の可能性
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宇宙産業にはグーグルやテスラ等多くの企業が参画しようとしていますが、その一方でウミトロン株式会社のように宇宙開発技術を使った新たな取り組みは非常に画期的です。
昔ながらのやり方が残されている養殖業という分野だからこそ、最先端の技術が取り入れることで新たなイノベーションを起こせるのではないでしょうか?
MBA時代に新たな価値観を取り入れることや未知の分野に挑戦することなど、良い意味で「ゆるく考える」ことを学んだ藤原氏。専門分野でもある宇宙開発技術を活かしたこれかの取り組みに期待が寄せられます。