アリババという会社を聞いたことがありますか?
2014年9月にニューヨーク証券取引所に上場し、時価総額2000億ドル超(およそ25兆円)というニュースが、非常に話題になりました。
名前は聞いたことがあっても何をしている会社か知らない人もいると思います。
今回はアリババの事業内容や設立時の話、日本で法人での採用情報についてまとめました!
設立の経緯
アリババとはジャック・マー(馬 雲)氏が設立したネット通販事業を行う会社です。
元々彼は英語教師でしたが、通訳の仕事で渡米したときにインターネットと出会い、「中国の企業が世界で知られていない」ことに衝撃を受け、「中国の企業が世界に輸出する仕事を『易しく』する」ことを実現するため、ネットビジネスを始めたそうです。
中国国内の企業情報を集めたサイトを作ることで、大企業ではなく、特に中小企業の販路の開拓を手伝いたいという想いが強く、紆余曲折を経て、1999年に阿里巴巴集団(アリババ・グループ)を創業するに至りました。
事業内容
1つはB to B(Business to Business)のeマーケットプレイスであるアリババです。
海外のバイヤーと取引がしたい中国企業が登録しています。
基本的には登録が無料で、有料会員となれば、マーケティング支援(サイト内検索の上位表示など)を受けることができ、クレジット会社と組んで登録企業の認証(存在するかどうか)や評価をすることができます。
つまり、成約手数料ではなく、一部会員による会費モデルでビジネスが成り立っています。
他にもC to C(Consumer to Consumer)のタオバオワン(淘宝網)があります。
タオバオワンでは、個人間の取引が行われますが、登録料・出品料・取引手数料が全て無料です。
無料にすることで、先に中国市場に進出したeベイ(インターネットオークションやインターネット通信販売を手がけるアメリカの会社)の顧客を奪い取りました。
「中国市場では資金回収が難しい」と言われていましたが、電子マネーを開発することで、この問題を解決しています。
つまり、いったんアリババでマネーをプールし、取引に応じてマネーが移動する支払い方式を実現したのです。
2005年、ペイパルと同じ仕組みであるネット決済サービスのアリペイ(支付宝)を導入し、
タオバオワンでは利用料が無料です。
この市場自体では収益を生み出さないのですが、この市場が発達し、B2C(Business to Consumer)であるテンモオ(天猫)が誕生しました。
テンモオでは販売手数料も出店料もとったので、タオバオ(タオバオワン+テンモオ)の収益性は改善したのです。
(http://www.huffingtonpost.jp/)
ソフトバンクとの関係
ソフトバンクとアリババの関係は深く、孫正義氏がアリババ創業時に約200万ドルの出資したという経緯があります。
ジャック・マー氏が出資の提案をしたところ、孫氏は提示価格20万ドルの十倍を出そうとしたと言われています。
アリババの成長性を見据え、「お金はいくらあっても困らないから、受け取ってくれ」と考えたようです。
正確な出資額は定かではないのですが、ソフトバンクはアリババの株式は30%ほど保有しており、今回の上場で、株式保有による含み益は数兆円とも言われています。
採用情報
アリババには日本法人があり、新卒採用も行っています。
日本法人の主な事業は「アリバナワールドパスポート」と「チャイナパスポート」です。
前者は日本の中小企業や個人事業主のため、海外販路の開拓をサポートする事業です。後者はそのサービスを中国市場に特化したものです。
事業所は日本国内に3拠点(東京本社・大阪支社・名古屋支社)あり、代表取締役の香山誠氏はソフトバンク出身者です。
2015年度の新卒採用は終了していますが、2016年に関しては、確定次第、下記のサイトから確認することができます。
【アリババ株式会社・採用情報】
http://www.alibaba.co.jp/corp/recruit/
まとめ
今では、アマゾンやeベイの取引額を足しても届かないほどの規模の取引を実現しているアリババ・グループ。
設立の経緯も興味深いですが、ビジネスモデルをしっかり考えているところが一番魅力的です。
中に入って勢いを感じるのもいいですし、外からアリババの成長を見守るのもいいと思います。
ぜひ注目してみてください。