近年、外食産業の多くが業績不振になっています。
日本マクドナルド、ワタミ、ゼンショーと大手チェーンが、衛生問題や従業員に対して過度な労働を課すことで、経営そのものが危ぶまれています。
そんな中で、2006年にいったん上場廃止になり、2014年10月に再上場を果たした企業があります。
今回は、堅調に実績を出しているファミレス最大手チェーンのすかいらーくをご紹介します。
上場に至るまで
1962年4月に有限会社ことぶき食品として設立されたのが前身です。
1970年7月にすかいらーく1号、1980年4月にジョナサン1号が出店され、次々に新規に出店してきました。
そして、2000年から2006年にかけて、1,700店以上を出店していきましたが、新規に出店した店が不採算に陥り、2006年には、経営者自身のMBO(マネジメント・バイアウト)により一旦上場廃止となりました。
このすかいらーくのピンチに名乗りを上げて、経営再建行ったのが2013年1月に会長に就任した米マクドナルドOBのラルフ・アルバレス氏です。
これをきっかけに、すかいらーくの経営陣は外部の会社の出身者(特にマクドナルドのOB)が占めるようになってきました。
現在すかいらーくグループの中枢をなすのは、全国都道府県に1,300店舗を展開している洋食中心のガストです。
さらに、和食中心の夢庵、中華食のバーミヤンなど和洋中のすべての食を顧客に展開しているといっていいでしょう。
戦略の変遷
2006年に上場廃止になるまでは、大量出店による経営戦略で売り上げを伸ばしてきました。
しかし最近では、新規の出店を抑えて1店あたりの既存の売上を上げるために、既存の店のリニューアルや宅配サービスやシニア層向けのメニューを始めることで売上を伸ばしています。
リピーターを増やしていくという戦略が売上増加の結果につながっているのです。
また、ラルフ・アルバレス氏をはじめとしたマクドナルドOBが経営陣として加わり、マクドナルドが行ってきた効率的な経営が、売上増加の結果となっています。
皮肉なことに、マクドナルドの最近の決算は赤字となっており、マクドナルドとすかいらーくで逆転現象が起きています。
まとめ
”『価値ある豊かさの創造』は、当社が掲げる経営理念です。
わたしたちが運営する店舗で、ひとりでも多くのお客様に、おいしい料理をお手頃なお値段と気持ちのよいサービス、清潔で心地よい店舗空間で味わっていただくことで、
一人ひとりのお客様の生活がより豊かになり、より快適に過ごしていただけるような地域に根ざした店舗作りを目指しています”
代表の谷真氏はこのように語っています。
数での勝負ではなく、質での勝負に注力していくことで着実に規模を拡大していこうという狙いがあるようです。
すかいらーくは私たちの生活になくてはならない存在になっていくのでしょうか?
今後の展開に期待大ですね!
すかいらーくの詳細についてはコチラ