今回は、私の大好きなリラックマの経営方法について紹介します。
2003年9月、デザイナーのコンドウアキ氏によって生まれたリラックマ。
今も愛され続けている理由を分析してみました!
◯◯にウケたリラックマ
出典:http://www.san-x.co.jp/character/
リラックマは、オリジナルキャラクター開発を行っているサンエックスから商品販売などがされています。
同社は、他にも「たれぱんだ」「まめゴマ」など、実にゆる〜いキャラクターが数多く展開しています。
リラックマも他のキャラクターと同じように、文具・雑貨・ぬいぐるみ等で商品化され、文具店をはじめ雑貨店、量販店で販売が開始されました。
初動はそれほど良い状況ではなかったそうです。
しかし、一部の店舗では売れる傾向があり、購入率の高い店舗の理由を調査したところ、大人の女性からの評価が高いことがわかりました。
そして、ゲームセンター等でのUFOキャッチャーの景品による展開で、大人の女性と男性にも認知されるようになりました。
また、2004年4月に絵本の制作・販売を開始し、2004年8月にコリラックマを展開することで、他のキャラクターにはない独特の世界観の認知度が高まりました。
そこで、2003年9月の展開第一弾から大きくターゲットを変え、2004年8月の展開第三弾では、大人の女性向け商品を開発して展開しています。
その結果、大きな売り上げを生むことに成功しました。
出典:http://www.san-x.co.jp
このように、大人の女性を中心に、当時の働く女性(OLや主婦)が求めていたリラックスしたいという欲求にリラックマのキャラクターがマッチし、それを取り巻く男性や子供たちへの認知度向上も重なったことで、新たな市場を創り出すことができたようです。
これはサンエックスの中でも異例であり、キャラクター全体としても極めて珍しい現象だと思います。
「キャラ物=子供向け」という概念を壊し、顧客に広く愛されているキャラクターの一つといえるのではないでしょうか。
リラックマの的確な市場選び
出典:http://www.san-x.co.jp/company/index.html
事業を開始するときに、ポイントになってくる要素として「ターゲットセグメント」が挙げられます。
将来的には大きな市場を狙うとしても、ニッチな市場から始めたのがリラックマ戦略のポイントの1つではないでしょうか。
事業の成長に伴って、市場を拡大していくのは経営方法のよくある例です。
今回の場合は「大人の女性」から「男性」「こども」というように市場が広がっています。
一方で、多くの企業が陥りやすい傾向のひとつに、売上を求めて幅広いターゲットに対して展開をしてしまうことで軸がブレ、売上が減少してしまうことがあります。
しかし、サンエックスが展開するリラックマは、評価を受けている顧客である大人の女性を見続け、その顧客層に対して一貫して商品展開を行っています。
このことが、独特の世界観を崩さず、狙った顧客だけに新しい価値を提供し続けている要素ではないでしょうか。
引用 http://keieikikaku-shitsu.com/report_strategy/branding/360.html
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