野菜にも気持ちがある⁈
出典:www.sozailab.jp
植物には意識があるとか、クラシック音楽を聴かせると成長が早くなったとか、「大きくなれ、大きくなれ」と言ったら株が大きくなったとか。
人間は植物を一つの有意識生命体(※筆者の造語)と捉え、時には崇め、時には研究してきました。
IT技術の発展が著しい現代、野菜が何を欲しているのかICT活用により判断できるようになっています。
その1つの事例が今回ご紹介する「プラントライフシステムズ(Plant Life Systems)」です。
今回は、2015年にオムロンベンチャーズから資金調達を行ったプラントライフシステムズが謳う「野菜の気持ちにICTで応える」という理念を紐解いていきます。
そしてその先にあるICT活用による農業自動化について考えてみます。
光学生体センサーを通じて野菜の解析を行う『プラントライフシステムズ』
出典:plantlife.jp
「野菜の気持ちにICTで応える」という通り、光学生体センサーを用いて野菜の状態をリアルタイムで計測するのが「プラントライフシステムズ」の正体です。
「◯ヶ月後に糖度5で大きさ6センチのピーマンに成長」といったプログラムをピーマンに適用させると、その目標を実現させるために必要な環境が提示されます。
これにより、従来農家の”勘”で行われてきた肥料配分や水やりなどがより効率化されます。またそれに加え、提示される環境を用意することができれば誰でも農家顔負けの野菜を作ることができるのです。
実はこのプログラム化、自動車予測制御技術を応用しているのです。
車から農業への大きなモデルチェンジを果たした代表松岡孝幸
出典:itnp.net/
株式会社プラントライフシステムズの代表取締役として、農業に改革を起こそうとしているのが松岡孝幸氏です。松岡氏は起業する前、
と思うようになったそうです。
その思いが原点となり、松本氏はプラントライフシステムズの前身となる、自動車制御プログラムを応用した株式会社MTSを2009年に設立します。
農業とは無関係の事業を続けていましたが、農家からのある依頼がきっかけで今の事業へと発展していきます。
農業全自動化は可能か
出典:gigazine.net
近年農業のIT化が進み、より効率よく野菜を作ることに成功しつつあります。
しかし、土地が少ない日本では、少しの水増ししかできないのが現状です。
農家の高齢化、後継問題等、問題は多々あります。
農業に携わる会社として、次なる目標は”農業全自動化”ではないでしょうか。
他社事例を挙げると、株式会社スプレッドは、ロボット導入により、自社工場でレタスを完全自動栽培に成功しています。
農業のIT化はさらなる進化の途中にあると言えるでしょう。
今後も農業界隈に注目が集まります。