ペット×ITという新たな取り組み
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海外と日本の文化の違いとして、人間とペットの関係性が挙げられます。例えば、日本では“家族の一員”として扱われる犬ですが、長く狩猟文化が培われてきた欧米では“相棒”というポジションにいることが多く、接し方はもちろん、ペットの衣食住についても大きな違いがあります。
ポジションの違いはあるにしろ、ペット市場は近年ますます拡大傾向にあり、健康維持・管理に関する製品やサービスが生まれています。そんなサービスの一つを提供しているのが、株式会社ぺっとぼーどです。
今回はそんな株式会社ぺっとぼーどが手がけるITを活用した取り組みについてご紹介します。
大切な“家族”の健康をより考えた、株式会社ぺっとぼーどの事業
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株式会社ぺっとぼーどは、2012年「ペットが幸せになれば、人は幸せになれる」をコンセプトに誕生しました。ペットを預けるための施設が少ない箱根に行く方たちのニーズに応え、小田原で2014年からトータルペットケアサロン「CARE&SPA」を開業します。
2015年には港区白金のトリミングサロン「Petman」を買収・経営統合し、さらに2016年1月からはTV電話でペットの健康状態を獣医師に相談できるサービス「PetBoard.vet」を運営しています。
同年10月からはペットの健康と食事を見守るスマートごはんサーバー「hachi tama」をリリースされる等、ペットの健康のための総合サービスを行われています。
「PetBoard.vet」のサービスは、KDDIウェブコミュニケーションズ主催の「Smart Communication Award 2016」で最優秀賞を受賞しました。ペット自身の健康状態の向上をITを使って改善しようとするイノべーティブな姿勢だけでなく、子育て中の獣医師の女性の就労を支援するという役割も担っている点が評価されました。
医療業界からペット業界への転身 堀宏治氏
今までになかった視点で事業展開が行えたのは、創業者である堀宏治氏自身も愛犬家だったからです。ミニチュアダックスフンドの“ちょこ”ちゃん(14歳)は、堀氏の大切な“家族”です。
堀氏は1993年に法政大学卒業後、NTTデータにて病院のシステム開発に従事し、2002年にジョンソン&ジョンソンに転職し病院のコンサルタントとなります。
その後、2004年に病院のコンサルティングを行うグローバルヘルスジャパンをジョンソン&ジョンソン時代の同僚と創業、2006年には病院のデータ分析会社のメディカルアーキテクツを創業し、2011年ヒラソルへ売却するなど、シリアルアントレプレナーとして活躍してきた実績があります。
一見特異に見える医療業界からペット業界への転身は、堀氏にとって医療業界でやりきったという想いと、「もっとペットに関するサービスの充実を」という自身の想いがマッチした結果だったようです。
これからも大事な家族の一員として
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科学や環境が改善されたことで、ペット自身の寿命も延び、より私達と長い時間を過ごせるようにもなりました。しかし、その一方でしばしば買い手がつかなかったペットの殺処分も話題となっています。
人間に合わせる形でペットを扱うようなことがない社会にするため、ペット自身のことを真剣に考えられる堀氏のような取り組みが求められています。