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デジタルマーケティング時代での注目用語「エフェクチュエーション」
パソコン、スマホ、タブレットを通して、誰もが情報を能動的に取得し発信できるようになった現代。情報の量も速度も非常に大きく、そして速くなってきました。
そのような現代では、これまでのマーケティングのセオリーが通じなくなってきているとも言われています。企業の未来予測が困難になっていく時代で、注目を集めているマーケティングの概念が「エフェクチュエーション」です。
今回の記事では、デジタルマーケティング時代に適したマーケティング手法「エフェクチュエーション」について解説していきたいと思います。
エフェクチュエーションとは
起業tv編集部作成
エフェクチュエーションとは、戦略をSTP分析のように調査をし予測を立てていくのではなく、小さく試し、徐々に市場に適合させていくというマーケティングの進め方です。
今あるリソースやその時に応じた選択をしていくことがエフェクチュエーションにおける重要な考え方となっています。現代の複雑で移ろいやすい市場環境に対応するためのマーケティング手法ですね。
STP分析のような予測をし、計画、検証を必要とするマーケティングを「戦略計画」と呼ぶのに対し、エフェクチュエーションはその時に応じた対応をするので「戦略直感」と呼ばれます。
この2者の違いは、狙いとしている市場の未来が予測可能かどうかです。ある程度の予測が可能であればSTP分析が有効です。
一方で予測が難しい場合には、その時のリソースと対応で市場にアジャストしていくエフェクチュエーションが有効です。では、このエフェクチュエーションは具体的にどのようなことをしていくのでしょうか。
マーケターがエフェクチュエーションを実行する際の5つの行動原則
エフェクチュエーションをマーケターが行い、成果を出して行くためには、5つの行動原則に沿ったスキルを磨く必要があります。
①手持ちの鳥の原則
起業tv編集部作成
今ある自社のリソースの活用を優先する行動原則です。つまり、マーケターは手持ちのリソースで何ができるかを判断していくことが必要であるということです。
②許容可能な損失の原則
起業tv編集部作成
自社がどこまでの損失を容認できるかということを見極め、その範囲で企業活動を行うことを優先する行動原則です。
マーケターは未来に期待できる収益を元に行動するよりも、失敗した時にどこまでの損失なら構わないのかを元に行動する必要があるということです。
③クレイジーキルトの原則
起業tv編集部作成
できるところからスタートし、そこで作り上げられた人との繋がりの中で何ができるかを考える行動原則です。つまりマーケターは、人脈やパートナー企業に関して予測を立てて動いてはいけないということです。
④レモネードの原則
起業tv編集部作成
偶然の出会いを大切にし、最大限に活用することを優先する行動原則です。マーケターは、マーケティングを進めていく過程において、偶然の出会いへの対応を素早く行うことが必要であるということです。
⑤飛行中のパイロットの原則
起業tv編集部作成
事業機会を自社に引き寄せるためには、日々の注意や変化対応を心がけるという行動原則です。
エフェクチュエーションという考え方において、マーケティングの実行中は飛行機のように自動操縦で進んでいくのではなく、飛行機のパイロットのように数値をチェックし迅速に対応していく必要があるということです。
今やマーケティングはエフェクチュエーション時代に突入か
いかがでしょうか。
ある程度の予測と直感で行動することの繰り返しで市場に合わせていくエフェクチュエーションが、マーケティング戦略において、これから重要になってくると言われています。
特に大企業に比べ、リソースが乏しいベンチャー企業はこのエフェクチュエーションという概念を適切に扱うことが成長の鍵となってくることでしょう。