突然の便意にも安心『Dfree』
突然ですが急な便意をもよおしたことはあるでしょうか?
急な便意をもよおした際、近くにトイレがないなんてよくあることですよね。もし事前に便意が来る時間が分かるとどうでしょう?
実はある製品を使って事前に分かることが出来るのです。
その名も『Dfree』です。Dfreeはお腹に貼るだけで超音波センサーで直腸、膀胱、前立線の動きを感知し、10分後に排泄しますという情報をスマートフォンの専用アプリに知らせてくれるという夢の製品です。
Dfreeは尿意、便意を感じない人や、トイレへの移動が困難な人、ストレスなどで下痢になりやすい人にむけ作られています。
排泄に関して困っている人は海外にもいるので海外からの問い合わせもあり、ノースカロライナ、ブラジル、スウェーデンなどから問い合わせがあります。
『Dfree』のホームページにはこう書かれています。
私、うんこ漏らしたこと、あるんです。
それは一昨年、バークレー留学時に引越をしている道中で、
漏らしてしまいました。
その時、前に進むべきか後ろに戻るべきか、
絶望の縁で私はこう思いました。
「家を出る前に分っていれば、漏らすことは無かった。」
DFreeがあれば、あの時私は一歩踏み出せたと思います。
我々は、世界の皆さんの生活を一歩進める商品として、
DFreeを開発しています。
こう語るのはDfree創設者の中西敦士氏です。過去の経験をもとに切実に書き込まれたDfreeの必要性はとても心に響きますよね。
ホームページから面白いDfree開発者の中西敦士氏ですが、Dfree完成までの流れもとても面白いものとなっています。
今回はそんな中西敦士氏の経歴と、Dfreeが完成するまでを順を追ってご紹介したいと思います。
Triple W /中西 敦士代表 経歴
大学卒業後は、医療分野も含む新規事業立ち上げコンサルティングファームで働いていました。その後、青年海外協力隊に参加し、2013年からUCバークレー校でビジネスを学びます。2014年にサンフランシスコでTriple Wを設立しました。
Dfreeが出来るまで
開発のきっかけ
開発開始を決めた理由は上でも述べましたが、中西敦士氏が実際にうんこを漏らしてしまったことにより漏らすことの大変さを知ったからです。
また中西敦士氏の祖母が人工肛門の利用者で、排泄介護の大変さを知っていたからです。2015年には、認知症の妻を殺害する事件があったことや、年間60件もの介護疲れによる殺人や自殺が起きていることに対しても、強い問題意識を持っていました。
開発方法
排泄物の出るタイミングを知るなんてとても難しそうですが、アイデアが出てから開発までの流れが面白いです。基本的に排泄の際のデータをいかに取るかが重要になり、超音波で見られるかの検証がされました。その際若い男子が実験に協力してくれたと言います。しかしそこには大きな問題があり彼のうんこが1日一回しか出ず、便秘気味であったということです。
また検証内容は、肛門に風船を入れ水で膨らませたり、ウインナーを入れたり、金属を入れたりと様々で、実験に協力してくれた男子の肛門はかなり痛つけてしまったと中西氏は言います。地道な努力の結晶がDfreeなんですね。
中西敦士氏が目指すもの
中西敦士氏は排泄物のデータを他のデバイスのデータとマッチングし、健康情報として提供したいと語ります。またいづれはデータのプラットッフォームを作り、医療機器のメーカに開発キットを提供したいそうです。取得データの周波数を変えることで体内の他の部位のデータを取ることも可能になるといいます。
2020年には60歳以上の人口が数億人にのぼり、食事と排泄に関することを自分で出来なくては施設や補助が必要になってきます。少子高齢化の社会で自分の身の回りのことは自分で出来る人を増やさなければいけないと中西氏は言います。いづれは日本、中国、アメリカを中心に誰も漏らさない世界を作りたいと中西氏は言います。
日本発の世界中から注目されるウェアラブルDfreeですが、今後の成長にも是非注目したいですね。