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盛り上がるコンテンツマーケティング

最近、オウンドメディアの運営やホワイトペーパーやインフォグラフィック、動画コンテンツの無料提供などが盛んに行われています。
これらは「コンテンツマーケティング」といわれるマーケティング手法です。

コンテンツマーケティングは、ユーザーの潜んだニーズを引きずり出し、顧客自らプロダクト・サービスを求めるようデザインするPull型の手法になります。

比較的安価で継続的な効果が見込めるコンテンツマーケティング。

今回はその背景や基本プロセス、形式や種類についてお伝えしていきます。

コンテンツマーケティングとは

コンテンツマーケティングとは、ユーザーにとって価値のあるコンテンツを提供する活動を通して、顧客を集めたり、育成したりするマーケティング活動のことです。
コンテンツの例としては、Web記事(オウンドメディア)や動画、ホワイトペーパー等が挙げられます。

通常、これらのコンテンツは無料で提供され、まずはユーザーにこのコンテンツを体験してもらいことが目標です。最終的な目的は、そのユーザーを顧客ひいてはその会社・商品の「ファン」にすることになります。

コンテンツマーケティングというとWebメディアによる集客をイメージしがちですが、必ずしもWebメディアの形を取る必要はありません。

ユーザーにとって価値のあるコンテンツを提供し、そのコンテンツを通してターゲットを顧客化・ファン化していくプロセスがコンテンツマーケティングなのです。

なぜコンテンツマーケティングが行われるのか

最近コンテンツマーケティングが盛んに行われる理由・背景としてはいろいろなものが挙げられていますが。今回は3つにまとめてみました。

① 「売り込み(Push)」型マーケティングの限界

従来のマーケティングは売り手側から買い手側にガンガン売り込む(Pushする)型のマーケティングでした。

しかしITの発達に伴い、ユーザー側の情報収集力が向上し、以前よりもPush型のマーケティングが上手くいかないことが増えています。

そこでPushではなくPull、ユーザーが自分から情報を求めてくるようにするマーケティングが求められているのです。
コンテンツマーケティングはPull型マーケティングの代表例です。
どのようにPullしていくか、については後に紹介します。

② ユーザーとのコミュニケーションの必要性(サブスクリプションモデルの台頭)

最近ではサブスクリプションモデルが人気になってきました。
「所有」から「利用」「体験」にユーザーの焦点が移り、プロダクト・サービスの持続的な改善が必要な時代になったのです。

持続的な改善のためには「ユーザーとのコミュニケーション」が必要です。
コンテンツマーケティングはユーザーとのコミュニケーション手段の1つになります。

③ コンテンツ制作がより簡単になっている

またコンテンツマーケティングの要となる「コンテンツ」の制作も、ツールの発達に伴って容易になってきています。

今ではWebサイトやインフォグラフィックなども特別な技術を必要とせず作成できるようになっているのです。
従来なら高い費用をかけて外注していたものも自社内のリソースを使って制作できます。

あとはコンテンツの中身や戦略を練ることができれば、誰でもコンテンツマーケティングを始めることができるのです。

コンテンツマーケティングの基本プロセス

つづいて、どのようにPullしていくのか、コンテンツマーケティングにおける基本的な流れを見てみましょう。

① 企業がコンテンツを提供する

何はともあれ、企業側がコンテンツを用意しなければ始まりません。
目的・戦略を立て、コンテンツを制作し、配信してきます。

その手段は様々です。コンテンツの形式と種類については後で紹介しています。

② ユーザーがコンテンツに出会う

次の段階では、ユーザー(潜在顧客)がコンテンツと出会います。
気になることや必要なことを検索している中で出会う、FacebookやTwitterで見つけるなど、多様な出会いのシチュエーションがあるでしょう。

コンテンツマーケティングの特徴として、この時点ではユーザーは、自分がマーケティングの対象となっているとは思わない傾向にあります。
もちろん知識がある人は別ですが、一般的な宣伝・広告に比べるとコンテンツとしての側面が強くなっているからです。

③ ユーザーがコンテンツに価値を感じる/考え方が変わる

コンテンツマーケティングの要は第3のフェーズ、ユーザーがそのコンテンツによって「思考」を変える段階にあります。

自分の問題を解決する方法や今まで見えてなかった価値を知ってもらうことで、ユーザーの潜在的な欲求(インサイト)をニーズに変えていくのです。

④ ユーザーがコンテンツに仕掛けてあるCTAに乗る

そして第4段階にて、ユーザーの「行動」を促します。
通常、CTA(Call to Action)と呼ばれるランディングページへのリンクなどが設置されます。

この段階で一気に顧客にする場合もあれば、まだこの段階では繋がりを得るだけに留まる場合もあります。

⑤ ユーザーが顧客・ファンになる

コンテンツマーケティングの最終目標はユーザーを顧客に、さらにはファンにすることです。
ファンになってもらえば、次のユーザーにプロダクト・サービスを薦めてもらうこともできます。
また強いリピーターにもなってくれるでしょう。

コンテンツマーケティングによってファン化を促進するために重要なことの1つは継続的なコンテンツの配信です。
1回きりのコンテンツ配信では十分な効果は見込めないことが多いので注意しましょう。

コンテンツの形式と種類

コンテンツといってもさまざまな種類があります。
ここからはコンテンツがどのような形式で提供されるのか、またどのような内容のコンテンツがあるのかを学んでいきましょう。

<代表的なコンテンツ形式>

① 記事

Webで検索される記事の作成は、コンテンツマーケティングで最も代表的な形式です。
この記事もこのコンテンツ形式になります。

ブラウザの検索バーに打ち込むキーワードには、その人の潜在的な欲求が隠れています。
そこにアプローチして潜在的な顧客を集めるために使われるのがこのコンテンツ形式です。

② メールマガジン

メールマガジン、通常メルマガも代表的なコンテンツマーケティングの形式と言えるでしょう。
メルマガは、登録者に対して定期的にメール形式のコンテンツを配信するものをいいます。

少し古く感じる人もいるかもしれませんが、まだまだメジャーな形式です。

③ ホワイトペーパー

その企業が持つ専門的な情報をレポートしてまとめたものホワイトペーペーです。
「コンテンツマーケティングの基本」等のマニュアル的なものや、「〇〇に関する調査レポート」などの情報系があります。

その企業の専門性・信頼性のアピールにつながります。

④ 動画

最近では動画コンテンツも増えてきました。
動画は受動的に見ることができ、比較的ストレスの少ないコンテンツ形式です。

Youtubeやインスタグラムなどのプラットフォームの人気に加え、5Gによりこれから動画の時代になるとも言われています。

⑤ オンラインセミナー

動画コンテンツの亜種としてオンラインセミナーやウェビナーと呼ばれるコンテンツ形式もあります。
あらかじめ撮ってあるセミナーを配信するタイプと、生放送で行うタイプがあります。

その企業の社員やプロダクト・サービスに関連する人を登場させることで、ファン化を促進することができます。

⑥ インフォグラフィック

データを単なるグラフではなく、わかりやすく面白いグラフィックにまとめたものをインフォグラフィックといいます。
業界のサービスをまとめたカオスマップなどもインフォグラフィックの一種と言っていいでしょう。

<代表的なコンテンツの種類>

コンテンツの内容についても様々なものがあります。ここでは4つ、代表的なものを抽出してみました。

① 問題解決タイプ

ユーザーに抱える問題を解決するためのコンテンツ・タイプです。
最もシンプルかつ明瞭なコンテンツマーケティングの形と言えるでしょう。

その企業の専門性を活かして、ユーザーにとって価値のある情報を提供し信頼を獲得することが目的です。
また、ユーザーの教育・育成(ナーチャリング)を行うことで、潜在顧客を顕在顧客に変えていきます。

コンテンツではそのユーザーの問題を解決するための方法を紹介し、その延長線上にある価値をプロダクト・サービスによって提供します。

② 感情喚起タイプ

コンテンツによってはユーザーの感情に強く訴えかけるものもあります。
ファッションや娯楽系などのプロダクト・サービスの場合はこちらのタイプが有効かもしれません。

スタイリッシュさを強調したものや、楽しさ・面白さを強調したものなどがあります。

ユーザーが思わず、商品を買ってしまうようなコンテンツを作ることができれば成功です。

③ デモンストレーション・タイプ

コンテンツ自体がプロダクトやサービスのデモンストレーション的役割を担っている場合もあります。

例えばそのプロダクト・サービスを使用している様子を描いたものなどが挙げられます。
Youtubeなどで商品を使用しているシーンを紹介したりするコンテンツがありますが、あれと似たような感じのコンテンツもありでしょう。

④ 情報タイプ

主にホワイトペーパー形式で提供される情報タイプのコンテンツもあります。
問題解決タイプのコンテンツのように直接的に問題解決を目指すわけではなく、価値のあるデータなどを提供するコンテンツです。

その企業自体に高い専門性とデータがなければ作れませんが、そのぶん企業の信頼性・有能性の強化に結びつくことでしょう。

インフォグラフィックなどであれば、SNSを通して一気に拡大する可能性もあります。

コンテンツマーケティングの事例

① クラシコム「北欧、暮らしの道具店」

https://hokuohkurashi.com/

こちらのサイトは、ECや雑貨企画を事業とする株式会社クラシコムによって提供されているものです。

ECサイトでありながら、雑誌のようなメディアとなっています。
2017年時点で月間1300万PVを超えると公表されており、現在でも日々多くの記事が更新されています。

購買意欲を高める大量のコンテンツによって、販促費を大幅に抑えた成功例です。

 

② キッコーマン「Kikkoman HC Channel(動画)」

http://www.kikkoman.co.jp/homecook/movie/index.html

醤油などの調味料で有名なキッコーマンが提供するコンテンツです。

様々なレシピを紹介した記事のほか、簡単なレシピを動画でも紹介しています。

また料理系のインフルエンサーによる連載ではキッコーマンの商品を使ったレシピを紹介し、よりキッコーマンの商品について理解できるよう設計されています。

 

③ タカラトミー「タカラトミーチャンネル」

https://www.youtube.com/user/takaratomychannel *Youtubeです。音が出るかもしれません。

おもちゃのタカラトミーはYoutubeにてタカラトミーチャンネルを提供しています。

ほぼ毎日、親子で遊べる動画を配信したり、アニメを流したりしているようです。

従来ならCMやチラシといった限定的なチャネルしかありませんでしたが、コンテンツマーケティング、そして動画を用いることでより顧客によりそったチャネル展開を見せている例と考えられます。

コンテンツマーケティングに取り組もう

コンテンツマーケティングにはさまざまなメリットがあります。
その1つが「マーケティング・プロセス自体の資産化」です。

通常1回のマーケティング活動は終了したらそこで終わりですが、コンテンツマーケティングの場合は違います。
そのコンテンツや整備したチャネル、その他データなどが資産として残るのです。

またコンテンツを作成することで、より自社のプロダクト・サービスについての理解を深める事もできるかもしれません。

やり方次第では圧倒的な費用対効果が見込めるかもしれない「コンテンツマーケティング」。
あなたの会社でも導入してみませんか?

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2017年6月より1年間をかけて企画・撮影した105本。今後も、毎月2-3本新しいコンテンツをリリースし、学びを深めていくことをサポートします。
コンテンツを学習することで、「試行錯誤で時間を浪費する」「チーム内で噛み合わないコミュニケーションを続ける」などの無駄を省き、チームが本来の目的や使命に向かってより効果的に進むことができます。

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