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求められる共創の場、想起するのは17世紀のコーヒーハウス
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コーヒーを片手に世間話に興じている人々。
椅子やテーブルの上には新聞や雑誌が散らばっていて、大きなテーブルを囲んで、経済の議論を交わす男たち。
その横のテーブルではビジネスの話をしている商人たち。
これは、17世紀イギリスで発展した「コーヒーハウス」の風景です。
コーヒーハウスはロンドン市民たちにとって、情報の集まる場であり、人と話す場であり、取引をする場でもありました。
集まる人もさまざまで、貴族から泥棒まで多種多様な人々が交流を深めていました。
一説では、現代のオフィスの起源はこのコーヒーハウスに遡ると言われています。
このような雑多で賑やかな場で、さまざまなビジネスが生まれていたのだとしたら、とてもワクワクしてきますね。
今回は現代のコーヒーハウスともいえ「共創空間」について考えていきたいと思います。
共創空間とはどのようなものか
はじめに共創空間とは何かを考えます。
現時点では、共創空間に明確な定義はありません。
大まかには、さまざまな人がコミュニケーションを取りながら、アイデア創造を行う空間といった意味で使われます。
種類としては、スウェーデンで始まった「フ―チャーセンター」、アメリカで生まれた「コワーキングスペース」、オープンに技術を考える「ラボ」、開かれた工房空間「ファブスペース」などが挙げられます。
GoogleやIBMなどでも自由な形のオフィスが導入されています。あれらも共創空間の1種と考えられるでしょう。
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日本でも、富士通、NEC、日立製作所、アクセンチュアなどが共創スペースを開設しています。
それらの空間は社内外の人間が出入りすることができ、また、それぞれオシャレな雰囲気の空間が広がっています。
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いろいろな人が集まってアイデアを考えられる場。1+1を3にも4にもすることができる場。
それが共創空間なのです。
共創空間に必要なものとは?
では、共創空間をつくるためには何が必要なのでしょうか?
よく言われるのは「可変性」と「特設性」の2つです。
可変性とは、フレキシブルに用途に応じた形に変化できることを指します。
共創空間では、さまざまな人が集まり、その場のアイデアに基づいて活動します。
アクティブな活動や、プロトタイプ作成など多種多様なニーズに応えられる空間でなければなりません。
特設性とは、そこに集まりたいと思えるかどうかです。
共創空間では、多様な人が直接交流することが大切です。
しかし、その空間に集まる意義が感じられなければその条件は達成できません。
ネットが発達した現代では、オンライン上でだって交流できるからです。
とはいっても、オンライン上での交流より、直接会って話した方が良いアイデアが湧く気がしますよね。
そのためにも、共創空間には、非日常感や貴重なツールなどの誘因となる特設性が必要なのです。
上の2つの土台にして、それぞれの特色をもった共創空間の構築が望まれます。
共創の力を使いこなす人に
出典:gahag.net
とはいっても、いきなり共創空間を作り出すことは難しいですね。
企業であれば、ロフトワークや岡村製作所など、共創空間づくりを助けてくれる会社があります。
しかし、個人的に共創空間の力を使いたいと思っても難しいもの。
1つの解決手段としては、すでにある共創空間に行くことです。
まちラボや、他社の共創スペースに足を運ぶことはいい経験になることでしょう。
今回はもう1つの解決策を考えてみました。
それは、自分自身が共創空間になることです。
共創空間にはまず「空間」が必要ですが、極論すれば、これは人が集まれる場ならどこでも構いません。
次に「可変性」ですが、これは多様な活動に対応できるようにするためのものです。
そのためにはまず、身の回りのものを何でも活用できるようにしましょう。
しかし流石にそれだけでは限界がありますので、アイデア創出に役立つツールを携帯しましょう。
例としては、ポストイット、スケッチブック、貼れるホワイトボードなどです。これらがあれば、どこでもアイデアの書き留めや組み合わせが可能になります。
さて、では「特設性」はどうしましょうか。
ここで大切なのは人が集まる意味があるかどうかです。
しかし、非日常空間や貴重なツールを利用することは難しいでしょう。
ここで「自分自身が共創空間になる」という提案につながります。
自分自身に人が集まる意味を持たせるのです。
そのためには、人に興味を持つ、持たれることが大切です。共創空間では交流が重要なのです。したがって、他の人同士の交流も促進しましょう。
また、人のアイデアを整理してあげる能力も必要です。周囲の人、さらにそのアイデアの発信者にとってもわかりやすい説明と解釈はグループでのアイデア創出を助けます。
「あいつと話しているとアイデアが浮かぶ」
「あいつといると全然知らなかった人と繋がれる」
そんな風に言われる人物になれれば、自然とあなたの周りで共創が起こり始めるでしょう。
いわば、「共創人間」になれるのです。
共創の場でアイデアを生み出そう
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人は協力することで進化してきた生物です。
自分とは全く違う価値観、資源を持ち、異なる経歴を歩んできた者同士が、言語によって交流し、理解し合い、新たなものを生み出してきました。
共創の力こそが人間の強みです。
みんなで考えて、ビジネスを豊かにしていきましょう。