うどんから生パスタの製造に乗り出した背景とは?

なぜ生パスタ?

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出典:asahi.co.jp
系列のうどん店の経営は赤字から順調に回復し成長をとげることができましたが、本業である、うどん・そばなど和食の麺の製造では、全国規模の巨大メーカーとの価格競争などがあり、売り上げは減少していました。
物量や価格競争、販路の拡大どころか、これまで納品していたところまでも他社に奪われてしまう現実を目の当たりにした時、「100年以上の歴史があり、父親の後継者として任された会社をこのまま自分の代で簡単につぶす訳にはいかない」と、将来を考えた時に、これ以上同じ商品の製造を継続しても展望がないと考えました。
そこで、外食においてうどん・そば・ラーメンは生麺が用いられているにもかかわらず、パスタだけが乾麺が用いられていたことに着目。これまでの伝統の和食麺の技術がその開発に活かされることとなります。
こうして、今までに製造したことのない麺をつくるために設備投資を新たに行う決心をしたことが、彼にとって大きな転機となりました。
彼の戦略は見事に当たり、新たに生パスタ作りをスタートするとこれが評判となり、全国から注文が舞い込むようになります。今ではおよそ800軒もの店舗で使われるようになりました。
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出典:www.kobe-np.co.jp
出雲氏は、麺職人でありながら、「自分が一番美味しい食べ方を知っているから」と積極的に営業にも出向き、生パスタの魅力を広めています。
生パスタを通じて淡路島の豊かな食材にふれ、生産者への思いを強くしたという彼は、地域のつながりや人とのつながりを大切にしたいと、生産者と消費者をつなぐ朝ごはんを楽しむ会を毎月開催しています。
また、「淡路島で育てた小麦を使った、100%淡路島産のパスタを作る」という夢を実現するべく、日本ではほとんど栽培されていないというイタリア産のデュラム小麦を取り寄せ、地元農家の方の協力を得て、昨年見事その夢を叶えることに成功しました。

淡路麺業から学ぶこと

100年以上歴史のある会社の後継者となると、会社をつぶすわけには行かないというプレッシャーは計り知れないものでしょう。
そんな中で5代目社長・出雲文人氏が行った発想の転換が、企業存続へと導く大きなターニングポイントとなりました。
「何かを守るためには、何かを壊さなければならない」ということを忘れてはいけないのです。
 
淡路麺業についての詳細はHPをごらんください。
 
 

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