年齢と起業の関係とは
今後の展望
我々がこのウィルフとしてのゴールとして実現したいことは、”全ての人が未来に希望を持てる社会を作る”という目標がゴールにあり、その一つブレイクダウンしたところに起業家率を上げるという目標があります。
現在の我々の取り組みとしては、学生起業というところに注目しています。
学生起業に注目する上での世界観としては、
M&A採用・M&A就職
というマーケットを新しく作り、オンリー1かつナンバー1になりたいというのが現在の抱負です。
それについて何を言っているかというと、学生さんの視点に立つと学生起業家の方の6割程度が一旦は就職されるのです。
何故かというと、学生起業のレベルで出来ることはやはり目線が低く規模が小さいため、もっと上場企業のレベルや目線にまで立って事業や仕事を経験したいと仰る方がいるため、一旦就職したい方がたくさんいます。
しかし学生さんの口から出てくることは、「就職の面接や書類で自分のことが分かるのか」「何故レベルの違う同期と同じ扱いをされなければならないのか」といった不満が出てくるためにすぐ辞めてしまうということが起こります。
一方で、ある上場企業の方が仰っていたのは、企業側からすると本当に優秀な人材を探しているものの、中々優秀な人材が就職マーケットに出てこないということと、万が一就職マーケットに出てきたとしてもやはり必ず強豪に取られてしまうということや、もし自分の企業に入社したとしても、やはり自分で事業を立ち上げて成長させられるような人材であれば面白くないと言ってすぐに辞めてしまうということを聞きました。
そのような両者の課題を解決する方法としてM&A就職というのがあるのではないかと思います。
具体的に言いますと、学生起業家さんが自分が立ち上げた事業や会社を就職したい大企業さんから買収していただくという形なのです。
それは起業家からすると何が出来るのかと言いますと、就職マーケットではなく起業家マーケットが出来るということと、起業家マーケットの中で起業家と事業自体を買収・採用することによって、事業だけではなく人材も調達できるというところです。
さらに最初はグループ会社として運営を任せることによって、自分のやりたいことが出来ているので企業への定着度が高まるということと、本体の会社の方にもグループ会社が参加することによって、将来の幹部候補を採用・調達・育成していくことが出来るというのが実現できるのです。
一方で、学生側からしても、本当に自分の立ち上げている会社や事業を事業ごとちゃんと評価してもらえるのです。
それによって、真っ当に書類や面接ではなく評価していただけるということ。入社してから新入社員と同じような仕事を任せられるのではなくて、最初から自分の会社もグループ会社として仕事を任せてもらいつつ、さらに幹部候補として育成してもらえることによって、自分のやりたいことが出来ているのでよりモチベーションが上がり、推進力も高くなる、といった、皆が幸せになるようなM&A就職という新しいマーケットを作り、日本初且つナンバー1なことをするのが抱負です。
それを実現しようとしたときに、現在学生の中で起業する方が280万人くらいいるほどで0.03%、約1000人くらいしかいないので、そこの絶対数が増えていかない限りそもそもそういった市場自体が出来ないので、絶対数を増やすためにまずは学生さんの中に起業家に踏み出す人を増やしていくということがビジネススクールのミッションであると思っていると同時にやりたいと考えております。
実現した時に必要な組織というところでいくと、現在の我社は創業メンバー3人で行っているのですが、さらに経営体制を広げていきたいと思っております。
具体的に言いますと、現在は私自身とプログラムの開発や講師の育成マネジメントというメンバーがいるので、今後はそれを補強していかなければならないというところです。
そして、この事業をどうやって広げていくのかというところのマーケティング・戦略を実行・推進出来る人がさらに必要になってきます。
それから、今後のミッションビジョンを実現しようとしたときに、現在は既存事業だけを行っているのですが、次の新しい事業を立ち上げていく絵を描いて前進して行ける方が必要になり、切実に求めております。
視聴者へのメッセージ
今この起業tvをご覧くださっている皆様に対してお伝えしたいことは、もし起業したいと考えている方は、まずは小さく起業を始めてみてはいいのではないかと思います。
起業しようと思ったときに、大きいことをしようと思うと何からすれば良いのかわからなくなります。
そして踏み出せなくなり、「将来起業しよう」と思いつつ80歳くらいになってしまうということが発生するので、まずは小さく起業をするというところから始めるといいと思います。
現在の社会の現状というところを踏まえると、転職や起業を考えたときに35歳までは採用の募集が多いといわれつつ、それを超えると求人自体が減ってくるというリスクがあります。
それとともに27歳くらいまででいうと、何の経験が無くても転職や起業が出来たりするものの、28歳を超えるとそれまでの経験が求められるようになってくるというのがマーケットの基本です。
そういった転職市場や起業支援市場の実態を踏まえると、そういった年齢に応じて将来起業したいのであれば、27歳までに何らかの領域でしっかりと経験を積むもしくは起業家としての経験を積むということです。
どんなに小さくても良いので、土日でも良いから踏み出してみるということをやっておくのが大事だと思いますし、27歳を過ぎて35歳より前であれば割と本気でやりたいことに取り組み始めないと、事業を立てても失敗する可能性が高いです。
失敗した時に転職できないといったリスクが増えてくるので、やりたいことがあればとにかく早く始めてみることです。
遅ければ遅いほど失敗した時に転職が出来なくなって再起が出来なくなってしまいます。
挑戦するなら早くというのがリスクを最小化する一番の肝だと思うので、もし起業を考えているのであればなるべく早く小さくても良いからやっていただくというのが良いのではないかと思います。
ウィルフ・黒石健太郎代表【前編】:起業スキルが学べるビジネススクールを展開「学生起業の増加が、日本の起業率を向上させる」はこちら
(インタビュアー:菅野雄太、撮影者:高田梨菜)