Nippon Wealth Limited, a Restricted Licence Bank 取締役兼COOの長谷川 建一さんにお話を伺いました。今回の記事は後編です。

(インタビュアー:嶋内秀之、撮影者:須澤壮太)

経歴

京都大学卒。シティバンクグループ日本及びニューヨーク本店にて資金証券部門の要職を歴任後、2000年にシティバンク日本のリテール部門で商品開発や市場営業部門のヘッドに就任。2002年にシティグループ・プライベートバンクのマーケティングヘッドに就任。
2004年末、東京三菱銀行(現三菱東京UFJ銀行)に移り、リテール部門マーケティング責任者として活躍。2008年末からは国際部門でアジア・リテール戦略を担い、2010年は香港にてBTMUウエルスマネージメント事業の立ち上げに従事。
2013年、NWB創業の事業立案・企画策定を開始。HKMA香港金融当局との様々な折衝を経て、2014年に香港において銀行免許を取得するに至り、開業となる。

金融一筋のキャリア


大学卒業後、シティバンクの東京支店に入りました。
最初は市場部門で資金調達であったりトレーディングであったりそういったことをやりました。
ところがシティという組織でしたので東京支店というのはひとつの支店にすぎないと、なので自分で数字を積み上げていった上で本店の力を見てみたいということでニューヨークに行くチャンスを伺っていました。
幸いなことに入行して8年目でニューヨークに行くことが出来ました。
ニューヨークでトレーディングの世界にいたのですが、そこでシティバンクがトラベラーズと合併して、一段とリテールのマーケット、個人の金融の方にシフトを早めていきました。
その中で、自分もこれからの金融はこういうところをしっかりやらなければいけないということでキャリアチェンジをして、日本に帰って個人部門で商品開発をしたりマーケティングをしたりということを始めました。
その後、シティバンクを辞めて、たまたまその時当時の東京三菱銀行がマーケティングの部門を立ちあげたいということでお声をかけて頂いて、マーケティング部門の責任者として思いっきってやっていました。
ところがさすがに5年もやりますと、一巡はありましたし、海外でリテールをやることを当時の三菱東京UFJになっていたんですが、それがあって、リテールのあるいは個人向けのサービスを作ってみようと香港に行っていました。
しかし、冒頭にお話したように大きな組織の中でやることの限界であるとか、自分の思い描いているサービス・商品の提供の仕方が違いがありまして、それで今の仕事を始めました。

MBAで得られたもの


当時シティバンクでマーケティングの部門を任されていたんですが、1つはマーケティングを体系立って学びたかったというのはありますし、人を動かしていく中で自分なりにしっかりしたフレームワークを学んでいく必要があるかと思い、神戸大学に2002年にお世話になりました。
一番大きかったのは金融といえど、マーケティングというのはかなり必要だなと私自身は直感的に思っていたのですが、やはり直感だけでは説得力がありません。
ところがMBAに行くことによっていろんな方と交わっていろんなマーケティングのケースなどを見聞きすることができました。
それで自分の考えの中にも深みがでてきました
もう一つは、組織をまとめていくとか組織を動かしていくときに、やはり自分は何を大事にしなければいけないのかを考える非常に大きなきっかけになったと思います。

起業に必要なこと


一つ一つを緻密に計画を立てて、当局であったり投資家であったりあるいはビジネスパートナーであったりを説得していかなければならないわけです。
かなり詳細なビジネスプランのようなものを時間をかけて作っていきました。
やはりそういったものがしっかりないと、思いつきでは途中でダメになってしまうと思います。
それはどんな起業をしても言えることではないかと思います。
 
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「現地でも50年ぶり、世界3大金融都市”香港”で銀行を起業!NWB長谷川建一COO」前編はこちら

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