今回のインタビューは、Momentum株式会社の代表取締役社長である大久保遼さんに「キャリアについて」「創業時の学び」「事業が軌道に乗ったポイント」について伺いました。
(インタビュアー:菅野雄太、撮影者:高田梨菜)
経歴
2012年東京大学経済学部卒。
同年ゴールドマン・サックス証券投資銀行部門入社。
主に広告、通信・メディア、テクノロジー関連のM&A、ファイナンシングのアドバイザリー業務に従事。
2014年9月より現職
オンライン広告における不適切な出向を防ぐサービスを展開


弊社はオンライン広告における不適切な出稿を防ぐツールの提供をしています。アダルトサイトや広告主に批判的なサイトに出してしまったりする媒体面や、機械のボットなどに出稿してしまうことを対策しています。 
具体的には2つありまして、1つはBlack Swanという広告主さんがブランドセーフティーを担保できるようなサービスです。
例えば大手ビール会社さんが飲酒運転のところに広告を出したくないので弊社のツールで広告を配信するですとか、不動産業者さんが不動産詐欺に気をつけましょうという不動産業界にネガティブなところに出さないようにするとか、アダルト色が強いところに出さないようにするとかといった、大きいクライアントさんが広告を出稿する際に使っております。
もう1つはBlack Heronというアドフラウドといわれる、人間ではなく機械が広告を見てしまった場合など絶対に成約しないようなユーザーに広告を出してしまうのを防ぐサービスを展開しています。

米国では発展、アジアはこれから


大きいクライアントさんが使うことが多いので、米国では発展しています。米国では勝ち負けまで見えてきています。
一方でアジアなどオンライン広告市場が大きくなっていないマーケットでは、まだこれからだと思っています。日本においてもこれからだと思います。
アドフラウドに関しては弊社のみで、アメリカでも数社なのでグローバルで見ても新しいマーケットです。

全ては信用の積み重ね


大きいクライアントさんに使っていただくには信用が大事になってきますので、なかなか出来たての会社のものを使っていただくのは難しくて、株主さんや代理店さんとコミュニケーションを取ったり、色々積み重ねがありました。
ここ3,4ヶ月でブランドセーフのニーズに応えられるようになって、売り上げも伸びてきました。
不正広告についてはこれから伸びてくると思っています。

サークル活動でのビジネスに勤しんだ学生時代


サークル活動をやっていました。WEBビジネスサークルなどもやっていまして、宿題の答えなどをオンライン上で共有するサービスなどをやっていました。オンライン教育が好きで海外の大学の授業を日本語に翻訳して日本で見れるようにするサービスなどもやっていました。
その後は金融の会社に就職したりなどで金融の研究もしたりなどしましたが、巡り巡ってWEBに戻ってきた感じです。

未来志向を意識すること


経済学で学んできたことで、サンクコストを考慮しないという考え方があるんですが、「今まで自分に投資してきたものは全部未来の価値に反映されているはずだ」というものなのですが、それは自分の中でしっくり来る哲学だなと思っていました。
キャリアを選ぶときも未来志向を意識しています。だから大胆な決断ができるのではないかと思います。

前職で広告業界のM&Aに関わったことが起業のきっかけ


最初は証券会社に入り、2年半投資銀行部門で働いていました。当時は通信メディアテクノロジーセクターにおりまして、大企業のM&Aやファイナンシングにアドバイザリーでお手伝いすることをしていました。
そこでアメリカのオンライン関連の会社を日本の広告代理店に紹介することにも携わっており、広告の知識は身についたので、起業したら面白いかなと思いました。
副代表が中学高校が同じで、同じビルで働いてたので、ランチへ行ったりして話をしている中で、前職の知識が活かせるということで広告領域を選びました。
 
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