「OFFICE DE YASAI」の誕生、事業の突破口はその場で○○できるようにしたこと
「OFFICE DE YASAI」の誕生
「農業界を変えていこう」ということで、「OFFICE DE YASAI」というところに行き着くまでの間に、宅配事業やマルシェの運営をやっていました。
どこの馬の骨かもわからない僕らが「野菜いただけませんか」と農家のところに行っても、受け入れてもらうのに苦労した時もあります。
個人向けの宅配事業をやった時には、先行する企業がいる中でなかなか自分たちの特徴や特色を出せなくて、知り合いに買ってもらったらそのあと全く売れないということも経験しました。
そういう中で、どうすれば自分たちがもともとやりたかったようなビジネスに繋がるかというのは非常に苦しみましたね。
宅配事業のネックは送料で、個人で消費する少量を配送すると非常に送料が高くなってしまって、結果お客様にとっても手の出しづらい金額になってしまいました。
そんな時に、人が集まっているところにある程度の量を持っていくことができればお客様の期待にも応えられるだろうと思って、人が集まる場所を考えていた時に、アイディアの1つとして「オフィス」というのがありました。
オフィスの中のニーズというのは、社会人経験もありましたし、コンサルをやっていたこともあってなんとなくイメージをしやすかったこともあり、オフィス向けというのは可能性があるんじゃないかと思ってニーズを伺いに行っていました。
最初は野菜セットを送ることを考えたんですけども、ヒアリングをしていくうちに、持って帰って調理をするというのはなかなかハードルが高い部分もあるので、どちらかというとその場で食べれるようなスタイルがいいという声がありました。
それを聞いて、その場で食べれる形にしたほうがどうもニーズがありそうで、いろんな方に野菜を楽しんでいただくことにも繋がるんじゃないかということで、今の「OFFICE DE YASAI」ができました。
会社を始めて1年半ぐらいの時に「OFFICE DE YASAI」のアイディアに行き着いて、そこから半年の間に、どのような形であればサービスとして展開できるのかというのを試していました。
まだまだ事業的にはこれからですが、少なくともサービスをどういう風に提供したらいいのか、お客様にどういう形であれば受け入れられるのかといったところは少しずつ見えてきました。
失敗がないと気づけなかった
当時の失敗がないと、気づけなかったかなという気がしています。
もっと早くそれに気づける可能性もありましたし、失敗をもっと早く積むとか、そこからの動きを早くするところはもっとできたかもしれないなと思いますね。
やはり「OFFICE DE YASAI」が立ち上がってくるまでは売り上げもなかなか出なかったので、それまでの間は僕と創業メンバーの2人でなんとかやりくりしてきました。
資金的に厳しい中で、出資して頂いたりという上手い巡り合わせでどうにか今までやってきています。
ベンチャーならではの戦略
とにかく「OFFICE DE YASAI」を広げていくのが今大事にしているところです。
オフィスの中で野菜を食べるというのは新しい習慣なので、そういったものをいかに文化としてつくっていくか、そのためには営業を強化して行ったり、ベンチャー企業の営業力には限界があるので、アライアンスで営業したり、ウェブを活用してお問い合わせ件数をいかに増やしていくかというところに注力しています。
導入企業数が増えてくれば、持ち帰りの野菜などを提供したりすることができてくるかなと思っています。
組織では、お問い合わせいただいても少ない人員では対応できない場合があったりするので、しっかり対応できるような人員体制だったり、お客様が増えていった時に野菜をしっかり集められるのか、配送できるのかというところを組み立てていくというところが大事だと思っています。
今は都心で配送拠点からどれぐらいの範囲に何社くらいお客様がいれば事業として成り立っていくのかを学んでいるところです。
そういったところが見えた時点で、大阪や名古屋といった都市圏や、オフィスが集まっている地方都市も含めて進出していきたいなと思っています。
とにかく早く動く
僕らも失敗をして学び、ようやくこの事業に行き着きました。
最初はミニトマトしか提供するものがなかったところが、今では毎週5、6種類提供しています。
それはお客様からの「ミニトマト以外ないの?」という声に対して「できることって何なんだろう」と検討した結果で、そういう意味ではとにかく早く動いて、動いた中で得られたフィードバックを咀嚼して、よりお客様に満足していただける形に仕立てていくというサイクルをうまく回せるように、まずは動くということが大事なんじゃないかと思っています。
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