事業を運営していくためには必ず抑えておかなければならないことの1つに資金の管理があります。

ここでは、その資金についての概要や、金融機関から調達する際のポイントについて解説したいと思います。

運転資金とは?

運転資金とは、簡潔に言えば、事業を運営していくために必要な資金のことです。

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出典:www.credibly.com

日常の仕事を進めていくためには、何かしらお金が必要になります。

 

例えば、物を仕入れたり、従業員の方へ給料を支払ったり、事務所の家賃を支払ったりなど、様々な場面でお金が必要となります。

 

このように事業を運営していくために必要なお金のことを運転資金と言います。

 

そして会社は事業を運営していくために運転資金を調達する必要があります。

 

その調達方法としては、事業活動により得られる売上の入金や、金融機関からの融資による資金の借入などが挙げられます。

運転資金の計算方法

具体的に事業運営のために運転資金はどのくらい必要だと思いますか?

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出典:itchenvalleychurches.org.uk

一般的に、運転資金は下記の計算式で求められます。

 

運転資金 = 売上債権 + 棚卸資産 - 仕入債務

 

売上債権とは、物を販売したりサービスを提供しているけど、そのお金が未回収の金額のことを言います。

 

仕入債務とは、売上債権の逆で、物を仕入れしたり、サービスの提供を受けているけど、その支払がまだの金額のことを言います。

 

また、棚卸資産とは在庫のことを言います。そして、この計算式で求められる資金が、事業運営のために必要な運転資金となります。

運転資金圧迫の要因

黒字倒産という言葉を聞いたことがありますか?

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出典:www.atmarkit.co.jp

黒字倒産とは、会計上では会社に利益が出ているにも関わらず、お金がないという状況が発生し、そのまま倒産してしまうことをいいます。

 

倒産しないまでにしても、なぜ「お金がない=運転資金が圧迫している」という状況が発生してしまうのでしょうか。

 

事業運営の一般的なサイクルは、仕入⇒在庫⇒販売となります。

 

このサイクルにはそれぞれ期間があります。その期間とは、仕入であれば仕入れてから支払までの期間、在庫であれば仕入れてから販売するまでの期間、販売であれば販売してから売上金を回収するまでの期間のことを言います。

 

このそれぞれの期間を上記の計算式に当てはめていくと、下記のようになります。

 

キャッシュサイクル = 売上債権回転期間 + 棚卸資産回転期間 - 仕入債務回転期間

 

これは、仕入の代金を支払ってから販売の売上金を回収するまでの期間を表しており、これをキャッシュサイクルと言います。

 

つまり、運転資金を圧迫してしまう要因には、

①売上債権の回収が長い
②棚卸資産が回らない(不良在庫がある)
③仕入債務の支払いが早い

 

などが挙げられ、これらの各種要因によって資金を圧迫してしまう可能性があります。

融資の際の注意点

ここまで運転資金について解説しました。

 

キャッシュサイクルが長くなり、通常の事業運営だけでは運転資金を確保することができない場合、金融機関から融資を受けるなどの資金調達を考えると思います。

 

そこで金融機関から融資を受ける際に気をつけるべきポイントをまとめました。

 

① なぜ資金が必要なのか

例えば、知り合いの方から『お金を貸してくれ』と言われたら、何も聞かずにお金を貸す人はおそらくいないでしょう。必ずなぜお金が必要なのか、その理由を聞くと思います。

 

それはビジネスでも同じことです。なぜ資金が必要なのか、どのくらいの金額が必要なのかを明確にしなければなりません。

 

② 資金の使い道について

融資を受ける際には、必ずと言っていいほどその資金の使い道について聞かれます。これは融資した資金が事業とは違うことに使われないかということを金融機関が心配しているからです。

 

つまり、金融機関側は本来の目的とは違うことに資金を使われることによって、その資金の回収ができなくなってしまうのではないかというリスクを案じています。

 

そのため、融資を受ける際には、その資金を何に使うのかを具体的に説明する必要があります。

 

③ 将来の見通しについて

金融機関側は融資した資金を回収することができるかに焦点をあてています。

 

そのため、融資を受ける際には、今の事業での問題点を挙げ、運転資金があればその問題点を解消することができることを説得する必要があります。

 

つまり将来の見通しです。事業計画書などを作成することによって、より説得力が増してきます。

運転資金 ~まとめ〜

運転資金は、ビジネスを行っていく上で必要となるものです。

 

常に経済や事業環境は変化していくため、どのくらいの金額をキープする必要があるのか、運転資金を金融機関からどのくらい調達する必要があるのか、事業の将来の見通しなどについては常に把握しておきましょう。

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