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Erie Meyer:民間から政府職員へ、ホワイトハウスのテクノロジー化を加速させたアントレプレナー

政府系機関にIT系人材は集まらない?

日本政府がオープンデータの民間への提供、有効活用を促す方針を出したのは平成24年です。

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出典:citydiver.net

政府・自治体が保有する無数の情報をデータ化し、営利・非営利を問わず、そのデータを有効活用することで、より良い公共サービスの提供と民間の経済活性化を実現することが目的とされました。

これを実現させるため、データの整備化とデータ活用の環境作りが開始されました。この過程において政府機関を悩ませたのが、高度化されたなIT技術対応でした。膨大なデータを使いやすいように整備し、且つユーザーが有効的につかえるようにするシステムを構築するには、高度のIT知識とノウハウが不可欠でした。

高度なIT技能を保有する人間の数は政府機関では圧倒的に不足していましたし、世間一般でもそのような優秀な人材は引く手あまたです。またIT産業に携わる人間の収入は総体的に高く、政府機関の予算での人材確保は難しいことが安易に想像できます。

 

このような状況は、いち早くオープンデータの活用化を唱えたアメリカでも同じでした。2009年にオバマ大統領が誕生し、政府が保有する公共データの利用を推進します。2013年にはさらに一歩踏み込んで、連邦政府によって新たに生成されるデータは、全て機械可読でオープンにすることを大統領令として発令します。

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出典:www.nbcnews.com

オバマ政権は政府の中にIT機関を幾つも立ち上げ、政権内にCTO(最高技術責任者)というポジションも創設します。政府のこのような活動に相反して、政府による有望な人材確保は難しい問題となります。

この問題に立ち向かうErie Meyer氏は自らもCTOのアドバイザーで、且つ政府機関USDS(アメリカ・デジタル・サービス)の立ち上げメンバーでもあります。Meyer氏の奮闘をご紹介したいと思います。

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出典:milan.usconsulate.gov

テクノロジー好きの高校生は、一度ジャーナリストを目指したが

オハイオ州コロンバスで高校生活を送っていたMeyer氏は、高校のロボット部に所属するテクノロジーが好きな少女でした。しかし彼女が将来の職業を考えて選んだ進学先は、ジャーナリズム学部でした。

ジャーナリズムの学位を取得後、進路で悩んでいたMeyer氏は、テクノロジー系の世界に戻る気持ちが強くなります。Meyer氏が何らかの問題に直面した時、常にテクノロジーを使って解決策を生み出している自分に気付き、その決断をします。

Meyer氏が最初に選んだ職は、Blue State Digital社というデジタル会社でストラテジストとでした。その後、IT業界の様々な会社で活躍したMeyer氏に転機が訪れます。

2011年、オハイオ州の司法長官オフィスのために、政府用のウェッブサイトの開設を請け負ったMeyer氏に、米国消費者金融保護局(CFPB)の“Tech + Innovation”チームに参加しないかというオファーが舞い込みます。

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出典:www.pymnts.com

 

このオファーを受けて、政府職員としてワシントンで働き始めたMeyer氏の能力に注目した人物がいました。オバマ政権でCTOの重責を担うTodd Park氏は、Meyer氏の活躍を見て自分のチームに引き抜きます。

2013年にMeyer氏は、アメリカ合衆国科学技術政策局 (Office of Science and Technology Policy)のシニアアドバイザーの職に付き、政府のオープンデータ対応に携わります。

そして2014年にTodd CTOから、アメリカ合衆国デジタルサービス(USDS)の立ち上げを命じられます。ホワイト・ハウス傘下の同組織は、政府系機関のテクノロジーサポートを行う目的で設立されました。

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出典:fedscoop.com

政府系組織とIT人材の常識ギャップ

USDSの立ち上げで、Meyer氏が心配したのは人材の確保でした。IT人材は主にシリコンバレーに集中していて、自由で気持ちの良い太陽がふり注ぐカルフォルニア州から、堅苦しいワシントンの政府機関に人材を呼び寄せられるか、Meyer氏は心配します。

しかしMeyer氏の尽力ですでに100人以上のIT人材を確保したUSDSは、大きな組織となり、ホワイト・ハウスでの存在感も日に日に増しています。

USDSに入省したIT人材は、政府機関特有の風土に戸惑う人々もいました。自らを“政府のシェルパ”と自称するMeyer氏は、シリコンバレーの自由な社風しか経験していない新人達を上手く教育します。

Meyer氏は政府機関の暗黙のルールを彼らにわかりやすく教えます。Meyer氏は、政府機関には“Red rule”(赤のルール)と”Blue Rule”(青のルール)があると、迷える新人達を諭します。

“Red rule”とは明文化されたルールがあり、アウトのラインが明確にわかるもの。”Blue Rule”とは明文化したものが無いが、その組織で働いている人間が同じ認識でアウトの領域を認識しているものと、Meyer氏はわかりやすく説明します。

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出典:starreviews.wordpress.com

Meyer氏のきめ細かい気配りで、USDSで働くIT人材はその実力を本業で発揮することにフォーカスできます。

今後、政府内におけるUSDSの重要度はさらに上昇します。その成功はMeyer氏の活躍にかっていると言って過言ではありません。