全世界で50億人がインターネットにアクセス出来ない

インターネットが生活に欠かせないものとなった今、インターネットなしの生活は想像が出来ない方も多いと思います。しかし世界に目を向けると、約50億人の人々がネットにアクセスできない生活を送っていることをご存知でしょうか?
インターネットの普及が遅れているエリトリアでは、人口の0.8%しかインターネットを使用しておらず、我々日本人にも比較的馴染みのあるミャンマーですら、インターネットにアクセス出来るのは人口の1.1%のみです。
 
また、意外にもインターネット大国のアメリカでも、人口の19%の人間がインターネットに繋がらない生活を余儀なくされています。
国別の人口におけるインターネット接続可能率
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出典:www.infonet.co.jp
この現状に危機感を持った人間がいます。フェイスブック社のMark Zuckerberg CEOです。Zuckerberg CEOは、”Next 5 Billion (次の50億人)”というキャンペーンを立ち上げます。この活動は、“何処に住んでいて、どのような環境に置かれていても、皆がインターネットに繋がれるようにしたい”というゴールを達成することです。
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出典:www.dailytech.com
インターネットに繋がることで、自由に発言する機会を得れば、より良い世の中になるとZuckerberg CEOは理念を語ります。この活動にすでにUS$10億(約1,000億円)を投じているというZuckerberg CEOは、今後さらに投資を行うことを表明しています。
 
Zuckerberg CEOの理念に賛同してノキア社やサムソン社も、この活動に協力しています。Zuckerberg CEOに触発されて、“Next 5 Billion”を対象にビジネスを開始しておる農業スタートアップがいます。今回はAGURIBUDDY社を紹介したいと思います。
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出典: agribuddy.com

日本発のスタートアップがカンボジアでアグリビジネスを展開

AGURIBUDDY社は、北浦健伍氏と黒川治郎氏が共同代表を務めるカンボジアをベースとする企業で、農家、特に小規模農家に対し、効率的な農家運営の支援を行っています。
日本で金融業を営んでいた北浦氏は、国外での活動に軸を移行しようと考えます。2008年にカンボジアの農業セクターに投資を開始した北浦氏は、2009年にカンボジアに移り住みます。
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出典:www.his-j.com
AGURIBUDDY社の前身の会社を立ち上げ、1000ヘクタールほどの荒地を購入し、農地として開拓しようと考えた北浦氏は様々な困難に直面します。当初は、高効率、低労働を目標に事業計画を考えていた北浦氏でしたが、現実はなかなか上手く行きませんでした。
現状を分析した結果、仮に小規模農業での1ヘクタール当たりの収穫量が1だったとした場合、大規模農業にしたからと言って、必ずしも100ヘクタールで収穫量が100以上にならないことが分かりました。大規模投資をして、機械化を図れば効率的な収穫量を期待できるかもしれませんが、それには潤沢な資本が必要となります。
 
2012年の調査では、世界主要81か国で農家の規模を調査したところ、85%の農家は2ヘクタール以下の規模で農作物を耕作していることが判明します。小規模農家は、自分の耕作地に隈なく目が行き届く点が利点です。
しかしながら、資金不足、有益な情報入手が出来ない、最新の作物育成方法を知らないなどが小規模農業のウィークポイントであることは、今も昔も変わりません。

日本の農協がモデル

AGURIBUDDY社は小規模農業の良い点を残し、ウィークポイントを改善するツールやノウハウを提供することにより、小規模農家の効率化を図り、強い農家を作り上げようと考えます。
 
AGURIBUDDY社は、農家における“ゆりかごから墓場まで”をパッケージにしたサービスを提供します。発展途上国で小規模農家の一番の問題点は共通しています。金融サービスが無い点です。必要な農機具、肥料や農薬を買う場合、高い金利で借金をして収穫した農作物の代金で借金を返すという、バッドサイクルに陥りやすい環境にあります。
また情報が圧倒的に不足していて、売れ筋の作物が何であるか、どのようにすれば効率的な栽培が可能かなどの情報を持っている人間はごくわずかです。
このような資金・ノウハウをパッケージで提供するのがAGURIBUDDY社です。作物を指定して買い取り保証を行い、資材や機材のレンタル、効率的な栽培ノウハウなどを提供します。農家の資産管理も要望があればサポートします。
これらの活動を聞いて、日本の農協を思い浮かべる方もいるかもしれません。AGURIBUDDY社は農協をモデルにしています。発展途上国では、日本の農協のような機関がなく、AGURIBUDDY社がそれの代わりを担う恰好になります。
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 出典:kotoba-matome.com
AGURIBUDDY社のアプリを通して農地を計測し、農作物を栽培します。そして栽培状況などをレポートします。このレポートを見た先進国の専門家達から適格なアドバイスを貰うことができます。
例えば、自分の畑に伝染病にかかっている作物があるとします。知識の無い農家は伝染病か分からず、その作物に農薬を使用します。しかし、農薬は効果がなく、その作物を廃棄しなければ他の農作物にも伝染病が広がってしまいます。
AGURIBUDDY社のアプリを使っていれば、その作物が伝染病にかかっていることが早期に分かり、不要な農薬を買うお金がセーブ出来たり、他の作物に伝染病が広がることを防げるかもしれません。
“NEXT 5 Billion”を意識して、自社アプリで発展途上国の農業育成に貢献しようと考えるAGURIBUDDY社の将来は、無限の可能性を秘めていると思われます。

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