リストラとは

わたし達が普段ニュースなどで耳にする“リストラ”は、“Restructuring”の略語から発生した日本語英語です。
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出典:matome.naver.jp
事業や部署の縮小のために行われる従業員の“解雇”という意味で使われていますが、本来は人員整理に留まらず事業を“再構築”することを指しています。ですので、欧米で“リストラ”というと、事業規模の縮小から企業の売却まで事業自体を再構築する意味で広く使われています。
また、日本のリストラには、希望退職の募集やグループ会社への転籍などの人数削減の他に、正社員から委託社員への格下げなどの労働条件の変更もリストラと見なされています。

リストラとレイオフの違い

リストラと合わせて使用されることも多い“レイオフ”は、リストラとは少し違う意味を持っています。例えば、会社が不況や業績不振で社員を解雇し、業績がしだいに回復してきたらまた雇用する、という一時的な解雇がレイオフに当たります。
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出典:shannonphilpott.com
日本ではあまり行われていないレイオフですが、欧米、東南アジアや中国では雇用調整の一つとして行われています。解雇によって従業員と会社の縁が切れてしまうリストラとの違い、レイオフを行うことで自社の技術を流出させることなく社員と会社の絆を結んでおける制度なのです。

最近多い「見えないリストラ」とは?

組織に属して働くわたし達にとっては、会社の業績不振や“リストラ”は脅威に他なりません。しかし、最近は業績が良くてもリストラされる“見えないリストラ”が大企業でも横行しているようです。
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出典:headlines.yahoo.co.jp
以前は“窓際族”と呼ばれたリストラ候補者たちは、「キャリア○○チーム」などといった華々しい部署名を与えられた“追い出し部屋”に、そして現在は人材会社の介入によってひっそりとリストラへと追い込まれているのです。
人材紹介会社を介在させる巧妙な手口には、心理テストを通して隠れた才能や向き不向きをほのめかし、その人材会社を通して転職させてしまう事例さえあります。いずれのケースも対象になりやすいのは、間違っても裁判を起こさないような、声を上げないおとなしい社員です。人材会社任せの闇雲なリストラ督促は、本当に問題がある社員だけでなく、優秀な社員も対象になってしまうという危険も孕んでいます。
このような事態の背景には、グローバル競争の激化や不況といった様々な問題から会社自身も長期的な見通しを立てにくくなっていることが考えられます。厚生労働省は、「職業紹介事業者が積極的に退職者を作り出すような提案をすることは不適切」とし、人材会社の業界団体に勧告を出しています。

リストラ⇒起業に至った人の紹介

では、リストラで人生が終わってしまうのか・・・?というと実際は全くそうではありません。
リストラに合っても、より自分の能力を発揮できる環境へと移り、活躍されている方も多いのです。実際、企業や組織との相性如何は一旦外に出てみないと見えてこないことも少なくありません。より良い人生を作るためには、リストラもそんな些細なきっかけの一つに過ぎないことなのではないでしょうか。
「リストラ起業家物語―クビ、失業から這い上がった8人」(風樹茂著 角川書店)
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出典:www.amazon.co.jp
今回ご紹介するのは、リストラから起業に至った8人のストーリーを紹介した新書です。
オリジナル絵本の製作販売、電解還元水の機器販売、フリーライター、身障者用自転車製作販売、食起こし仕掛け人、クルマのステッカー製作の女性、FCのステーキ店経営、地酒専門店経営など、リストラ起業家の現在進行形の取り組みにスポットを当てられています。
リストラから起業を選ばれた8人の物語は、起業を目指される方にとっても学ぶところがたくさん詰まったおススメの一冊です。

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