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ご祝儀のいらない結婚式!?
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一生に一度の晴れ舞台、結婚式。
結婚式といえば幸せの象徴ともいえる人生の一大イベントです。
多くのカップルは、結婚式のために何ヶ月も前から打ち合わせを重ね、かなりの時間と費用を費やします。
しかし、結婚式を作り上げるのは主催者だけではありません。
ゲスト側も、失礼のないように身だしなみを整えたり、ご祝儀を用意したりと、するべきことは山ほどあります。
それほどまでに、結婚式というのは関わるすべての人にとって特別なもので、マナーやしきたりなど結婚式に関する常識は多くあるということです。
ところが、このような結婚式の常識を覆す『ご祝儀のない会費制結婚式』が注目されています。
「ご祝儀を渡さないだなんて無礼だ」と思う方もいるかもしれませんが、一体なぜ会費制の結婚式が人気を集めているのでしょうか。
そこで今回は、会費制結婚式について詳しくみていきたいと思います。
結婚式の相場はどれくらい?
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そもそも結婚式というのは、どれぐらいの費用がかかるのでしょうか。
全国の結婚式の平均費用は300~360万円と言われています。
日本の20代平均年収が354万円ですから、年収の同額程度ということです。
多くの人は高いと感じるのではないでしょうか。
事実、近年入籍したカップルの約半数が結婚式や披露宴を行わない「ナシ婚」の選択をとっているそうです。
特に若年層のカップルなどに多くみられる傾向にあり、これでは結婚式を挙げたくても諦めざるを得ません。
では、なぜ一般的な結婚式はこれほど価格が高いのでしょうか。
高すぎる結婚式費用のワケ
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結婚式といえば人生の門出ともいえる一生に一度のものです。
多くの人は「どうせやるなら手を抜きたくない」と考えますよね。
家族や親戚、お世話になった目上の人、職場の人、友人などへのもてなし等、見栄を張りたい気持ちもあると思います。
多くの人が持つこの「特別感」こそが、挙式代を高くする原因なのです。
「結婚費用は高くつくもの」という常識は「特別感」を利用して業界が作り上げたものだということです。
具体的に、結婚式を値上げしている要因は以下の3つです。
不透明な料金設定
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結婚式は招待人数や内容、シーズンで大きく変動するもの。
ウエディング会社の多くは大まかな予算を提示していますが、その内訳を細かく提示していません。
例えば、挙式日も大安と仏滅では価格も全然違うものです。
挙式後に写真を購入するにも後に別料金が発生したりと不透明な部分が多くあります。
オプションを付けざるを得ないパッケージ内容
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パッケージやある程度の予算が用意されていても、そのパッケージ内容がショボく、オプションを付けざるを得ないケースです。
例えばコース料理でも、パッケージ内容では料理数が少なかったり、内容がショボく、コースのランクを上げるには追加料金が発生することがあります。
持ち込み料
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こだわりが強い人や費用を抑えたい人は、小道具を手作りにしたり、衣装や引き出物を自分で用意したりと工夫を凝らします。
カメラマンも知り合いに頼んで後で自分で現像すればかなり安くつきます。
しかし、結婚式のほとんどは持ち込み料が発生します。
「持ち込むだけなのに料金発生するの!?」と疑問に思いますが、結婚式場はカメラや花束など他業者と提携していることがほとんどです。
つまり、業者に対して約束されている一定金額を徴収しなければならないのです。
会費制結婚式とは
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会費制結婚式とは、ゲストから一律の会費(参加費)を貰い開催する結婚パーティーのことです。
結婚式ほどかしこまったものではなく、二次会ほどカジュアルすぎないことから、1.5次会とも呼ばれています。
会費制結婚式のメリットは大きく3つあります。
1つ目は、ゲストの金銭的負担が少ないという点です。
一般的にご祝儀の相場は3万円程度と言われていますが、会費制で行えばご祝儀は必要ありません。
その代わりとして一律の会費を支払いますが、その相場は1万円~2万円程度です。
ゲストのお財布に優しく、なおかつご祝儀をいくらにするか悩むこともありません。
2つ目に、金銭的負担が少ないという点です。
一般的な会費制結婚式ではお返しとしての引き出物はありません。
また、カジュアルな立食形式をとる方法もあり、席次やペーパーアイテムの準備も省けます。
3つ目は、自己負担額が明瞭である点です。
価格に決まりのないご祝儀では、結婚式当日まで自己負担額の見積もりができません。
しかし、会費制であれば価格が一律のため事前に自己負担額を把握することができるのです。
形式にこだわったり、豪華な結婚式を望む人には向いていませんが、費用を抑えたい人やアットホームな雰囲気を好む人には適した形だと思います。
業界を覆した! アールキューブ社のビジネスモデルとは
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アールキューブは、会費制に特化した結婚式サービス「会費婚」を提供するベンチャー企業です。
関東を中心に会場は120か所以上を持ちます。
会費婚では、衣装や会場の飾りつけ、料理など必要なものをすべて揃えても、自己負担額をほぼゼロ円で結婚式と披露宴を行うことができます。
この低価格の理由は、大きく2つ挙げられます。
一つ目に、アールキューブでは自社の会場を持たず借りる形をとっているという点です。
一般的なウエディング業界では、自社の挙式会場を所有しています。
しかしアールキューブは自社の式場がないため、本来かかるはずの人件費や維持費がいらず、稼働率を気にする必要もありません。
二つ目に、広告に力を入れていない点が挙げられます。
アールキューブでは、CMやゼクシィなどの結婚情報誌を通じての宣伝を行いません。
その代わり、口コミや紹介で集客しているのです。
その他にも、人件費のかかる結婚式の事前打ち合わせは最低限に抑え、IT機器などをフル活用し対面せず打ち合わせします。
あくまで結婚式のプロデュース業に注力し、結婚式の価格を値上げする原因となるコストを徹底的に削減しているのです。
ウエディング業界に今求められるもの
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女性の社会進出に伴い、世の中の結婚に対する価値観は大きく変化しています。
晩婚化やナシ婚などウエディング業界にとっては厳しい現状です。
しかし、古くから結婚式は「女性の憧れ」の代名詞ともいえる華やかなものでした。
それは今でも変わりません。
女性であれば誰もが一度はキラキラした世界を思い描いたことがあるのではないでしょうか。
世の中の価値観は日々変化していますが、変わらないものもあると思います。
「継承するもの」と「時代の変化に適応させるもの」、両者を正しく識別することこそが今求められているのではないでしょうか。