トーマス・エジソン

言わずと知れた“発明王”トーマス・エジソン。
子どものころに、伝記などを読んだことがある方も少なくないでしょう。
今回はそんなトーマス・エジソンのエピソードから、現代のビジネスにも役立つコツをご紹介します。

トーマス・エジソンとは?

 
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出典:www.wikiwand.com
トーマス・エジソンは、1847年オハイオ州ミランで製材所の経営者の父サミュエル・オグデンと元教師の母ナンシー・エリオットの7人兄弟の末っ子として誕生しました。
エジソンのエピソードで最も有名なのが、小学校を退学させられたこと。
 
人並ならぬ好奇心の持ち主で、“Why?”が口癖だったエジソンは教師の1+1=2という授業にも納得できず、教師に煙たがられてしまいます。
LD(学習障害)やADHD(注意欠陥多動性障害)等があったのではとも指摘されていますが、既定の概念に疑問を持ち追及していく姿勢は幼い頃から科学者としての素質を兼ね備えていたようです。
 
母ナンシーの愛情と理解から才能を開花させるトーマス・エジソンですが、12歳の時に駅で売り子の仕事を始めます。ある時、汽車に轢かれそうになっていた子どもを助けたことがきっかけで彼の運命は大きく動いていきました
その子どもはエジソンが働いていた駅の駅長の子どもで、お礼として電話も無線もなかった当時の花形でもあった電信技術を教えてもらえることになったのです。
時代の流れを読み、社会が求める数々の商品を生み出したエジソンのキャリアはこうしてスタートしていきます。

エジソンの有名な3つの発明

トーマス・エジソンはその生涯に1000以上の発明品を作りました。その数も驚異的ですが、エジソンの功績は人々のライフスタイルをがらりと変えるような発明をしたことです。
以下、エジソンの代表的な3つの発明をご紹介します。

蓄音機

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出典:www.geocities.jp
30歳の時に蓄音機を商品化して以来、生涯最も情熱を注いだ発明品だと言われています。
音を記憶する装置自体はすでに別人によって発明されていましたが、耳が不自由でもあったエジソンは音質の改良や再生に貢献しました。

電球

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出典:ja.aliexpress.com
厳密には電球の“発明者”ではなく、改良して電灯の“事業化に成功した”とされています。
エジソンの発明は0から生み出されたものよりも、すでにあったものに改良を加えたものの方が圧倒的に多いのです。
しかし、それをビジネスチャンスにできたこと、社会へ普及させたことは紛れもなくエジソンの功績だといえるでしょう。

映画

 
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出典:www.a-inquiry.com
トーマス・エジソンと研究所のスタッフが規格化した35mmフィルムのスプロケットは、現在でも使われています。
“訴訟王”としても知られたエジソンは映写機やカメラの特許を獲得し、映画会社に対して特許を巡る多くの訴訟を起こしました
映画会社の多くはその特許料徴収と訴訟に耐えられず廃業しましたが、残った会社のいくつかはハリウッドへ逃れて映画製作を続けました。発明、訴訟といろんな意味で現代の映画市場の布石を作ったことが伺えます。

起業家としてのトーマス・エジソン

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出典:commons.wikimedia.org
幼い頃から実験室を持ち、失敗しても親に怒られても実験を繰り返したことや、研究所には時計がなかったこと、また、答えを見つけるまで部屋に誰も入れなかったなど数々の超人的エピソードが残されているトーマス・エジソン。
その原動力は、自身の好奇心でした。とことん問題を追及する姿勢は、現代の起業家にも共通しています。
エジソンが設立したゼネラル・エレクトリック・カンパニーは、エジソンという天才1人に依存するのではなく、一企業として当時画期的だった“システマティックに発明を生み続ける”体制を目指しました。
 
現代でもしばしばカリスマ性を持った起業家がビジネスを起こして成功しますが、1人に依存する企業や事業は寿命が短くなりがちです。
社会に変革を起こし続けるためには、エジソンの生み出した電化製品が女性の社会進出へつながったように、物事の先を見通す視点が求められます。
環境事業や福祉事業に投資を行う現代の起業家やミリオネアも、エジソンと同じ視点で世界を見ているのかもしれません。

トーマス・エジソンの名言

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出典:english-talk-with.me
そんな、発明家としても起業家としても偉大なトーマス・エジソンの名言に触れ、彼の人物像にさらに迫っていきましょう。
 
“大事なことは、君の頭の中に巣くっている常識という理性を綺麗さっぱり捨てることだ。もっともらしい考えの中に新しい問題の解決の糸口はない”
新しい考え・新しい視点というものは、常に他の多くの人と同じ目線の上では見つけられないものです。規定概念を捨てた新たな視点からしかアイデアは浮かんでこないのです。
“困るということは、次の新しい世界を発見する扉である”
“まず世界が必要としているものを見つけ出す。そして、先へ進み、それを発明するのだ”
トーマス・エジソンはただ優れた“発明”をしただけではなく、社会のニーズをくみ取り普及させたことが評価されています。自分のためではなく、広い世界のためという視点を忘れないようにすることが大切です。
“私たちの最大の弱点は諦めることにある。成功するのに最も確実な方法は、常にもう一回だけ試してみることだ”
“成功できる人っていうのは、「思い通りに行かない事が起きるのはあたりまえ」という前提を持って挑戦している”
数々の発明や特許を持つトーマス・エジソンですが、それ以上の失敗や汚点も持っています。
1つや2つの失敗や挫折ですぐに諦めてしまうわたし達は、エジソンに笑われていることでしょう。上手くいかない方法がまた1つ見つかっただけだよ、と。

トーマス・エジソンに学ぶべきこと

子どもの頃に読んだ伝記は、トーマス・エジソンの“発明”や諦めない姿勢のみにスポット当てたものも多いですが、実は華やかな成功の裏に苦労や失敗の経験を持っているその姿は、現代の起業家にも似ています。
トーマス・エジソンが気になった方は、そんな視点から伝記を再読されてはいかがでしょうか?
大人になりビジネスに従事するようになったからこそ、改めてエジソンの凄さを学べるはずです。

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