昨今、起業を目指す学生や社会人の間でよく話題に上がる言葉として「社会起業家」というものがあります。
ただ、意味をよく理解しないまま、この言葉を使用している人も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、社会起業家について、わかりやすく解説します。
社会起業家とは?
社会起業家を理解するには、もともとの起業家との対比をすることが一番理解しやすいです。元来、起業家とは利益を追求することにより社会の変革を目指す者を意味します。
著名な松下幸之助やスティーブ・ジョブズなどは人の欲求(需要)がどこにあるのかを見定め、商品やサービスを開発・供給することで利益とともに大きな社会変革を世界にもたらしました。
社会起業家とは、この目的と手段が普通の起業家とは逆なのです。社会起業家とは目的として「社会の改善、変革」を目指し、手段として様々な事業の中で少なからず必要な利益を生み出す者を指します。
利益追求を手段としてある程度許容することから、慈善活動であるボランティアとは全く違う業種と言って良いでしょう。
社会起業家の日本での位置づけ
よく日本では、社会起業家=NPO法人として語られることが多いです。普通の起業家は利益を追求する人であるから、資産家が「投資家」として支援する形がほとんどです。
しかし、NPO法人の場合は、その目的に理解を示した人が集まることから、投資ではなく「寄付」という形で資産家が見返りを求めずに支援する形が主流です。
アメリカにて有名なティーチ・フォー・アメリカなどは多額の資金源を寄付でまかなうことでその理念を全うしており、全米の就職ランキングでもトップ10に入るほどの人気企業でもあるのです。
日本で有名な社会起業家
日本で有名な社会起業家の一人として、今井紀明氏が挙げられます。
今井氏は日本社会にある貧富の差が学生間の差に影響していると捉え、貧困層の学生が何事もネガティブに捉えてしまうことを問題と捉え、それを改善することを目指したNPO法人を立ち上げました。
社会起業家とは、本来の起業家と違い社会改善を目的としていることから、全く新しい起業のあり方として世界でも注目を浴びております。
ぜひ興味がある方は今井氏のインタビュー動画「商社マンから転身、私がNPO法人を立ち上げた理由:D×P・今井代表」をご覧ください!