経営学という言葉を聞くと、「経営学なんて何の役にも立たない」「簡単な事柄をわざと難しい言葉を使って説明しているだけ」「そんなこと勉強している暇があったら起業家は行動すべき」と思う方も多いのではないかと思います。
今回、こういった意見に正面から向き合い、「起業家は経営学を学ぶべき」という主張を説明していきたいと思います。

経営学は「思考を整理するためのツール」として使える

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経営学と一言でいっても、学問の分野は「経営戦略」「マーケティング」「人的資源管理」「会計・財務」「経営史」…と多岐に渡ります。中でも経営戦略では様々なフレームワークが存在します。
例を挙げると、マイケル・ポーターの「3C分析」・「5フォース」・「バリューチェーン」、アンゾフの「SWOT分析」、ボストン・コンサルティング・グループの「プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント」などです。
フレームワークというのは、「思考を整理するためのツール」であり、自分のアイデアを文字にして、考えを整理することができます。整理することによって、人に正しく情報を伝えることができるのです。
もちろん自然と論理的に話すことができる人もいるでしょうが、必ずしも相手に伝えたいことが100%伝わるとは限りません。そこで、共有のフレームワークを使うことによって、相互理解できる可能性が高まると考えられます。

経営学は「先人たちの経験の宝庫」

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経営に限らず、歴史を学ぶことは意義があります。過去の事例を知り、現代に応用することができるからです。経営の場合で言えば、「経営史」という分野です。
「事例といっても大企業の話ばかりじゃないか」と思う方もいるでしょう。しかし、今の大企業も元々はベンチャー企業です。その成長プロセスを見ることで、学べることはたくさんあるのです。
「この会社の事業成長のターニングポイントはどの時期だったのか」「競合のサービス・製品との違いは何だったのか」「マネタイズはうまくいっていたのか」…
業種に関わらず、経営学には過去の成功事例や失敗事例が蓄積されているのです。その事例を知らずに経営するのと、知っていて経営するのでは、対応のスピードも質も変わってくるでしょう。

知識によって解決できる問題が山のようにある

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「起業家は0から1を生み出す人であり、過去の事例を学んでいるだけでは「0⇒1」は生まれない」と言って批判する人もいるでしょう。
しかし、この起業家の定義では狭すぎると感じます。「0⇒1」はもちろん、「1⇒100」や「10⇒-100」の役割を担うのも起業家・経営者の仕事です。この範囲で考えると、「知っていれば回避できる失敗」を減らし、「成功事例を応用することで生まれる成功」を増やすことが必要となることがわかるでしょう。

まとめ

いかがだったでしょうか。
経営学の歴史は浅く、役に立っているのかどうかよくわからないと考える方が多い中、「起業家にとって経営学を学ぶ意義」について書いています。
ぜひ起業家や起業志望の方は参考にしてください。
 
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