シンギュラリティはまもなく
クローン技術で食料が生産可能になり飢餓がなくなる
出典:www.carbonated.tv
ワームホールを生み出しワープできるようになる
出典:pics-about-space.com
宇宙を支配できるようになる・・・
出典:www.geoffreylandis.com
こんなことはSFの世界で起こることだと思っていませんか?
しかし、これらが最先端の科学者や起業家達の間で熱く議論されていることだったとしたら、いかがでしょう。
100年前には想像もつかなかったことが起こっているのが、今の私たちの社会なのです。科学の発展は望ましいかもしれませんが、これからわたし達の未来にはどんなことが起こるのか・・・
そんな未来の展望の一つをご紹介します。
シンギュラリティとは?
“シンギュラリティ”という言葉を耳にされたことがありますか?
シンギュラリティとは、もともと物理学や数学の用語で“特異点”のことです。最近では特に“技術的特異点” のことを指し、数学者・SF作家のヴァーナー・ヴィンジ氏や、ロボット工学者のハンス・モラベック氏、発明家・未来学者のレイ・カーツワイル氏が広めたとされています。
出典:www.singularityweblog.com, alchetron.com, www.thenanoage.com
彼らの考えでは、GNR(G=enetics:遺伝学、N=Nanotechnology:ナノテクノロジー、R=Robotics:ロボット工学)の3つのテクノロジーが融合し、人類の死や老化の克服、人間と機械の融合や宇宙全体が知性を持つことが予想されています。
そんな科学の発展で生み出されるAIが人間の能力を超えると、私たちの生活だけでなく人類全体にも大きな影響があり、私たちの生活が後戻りできない状態になる未来予測のことをシンギュラリティと呼びます。
未来研究の分野では、人類の技術開発の歴史から推測されるこのような未来の姿を“限界点”と考えています。
シンギュラリティはいつ来るのか?2045年問題とは?
“2045年問題”という言葉を聞いたことがありますか?
一部のギーク達の間では既に有名になっている言葉ですが、科学が現在のペースで発達し続けると、人類の知能を超えるAIが誕生します。そのAIがさらに優れたAIを開発し、そのAIがさらに優れたAIを開発し・・・
そんな開発の繰り返しが驚異的なスピードで進み、人類には予測できない未来が理論的にはいつか訪れることになります。
そんな未来のきっかけが、人類最初のAIの誕生です。これがシンギュラリティとなり、その後は多くのAIが人類に代わりテクノロジーを発展させる未来が来るのですが、その最初のAIが完成するのが2045年ではないかと予想されているのです。
シンギュラリティを早めるのはスタートアップ(動画)
こんな一見おとぎ話のように聞こえる話が、人類の発展に敏感な一部のスタートアップ起業家たちの間でも熱い支持を得ています。
PayPal社創業者のピーター・ティール氏は、2009年のTEDxSiliconValleyで“All We Need is a Singularity(私たち皆シンギュラリティを求めている)”というテーマでプレゼンを行いました。
Google社もAIに興味を示し、ロボット開発会社や人工知能開発会社を買収し、シンギュラリティ提唱者の一人でもあるカーツワイル氏を招いた“シンギュラリティ・ユニバーシティー”を創立しています。
カーツワイル氏は“5~8年以内に人間に近い検索エンジンが登場し、長くて複雑な質問に返答し、検索しようとする資料の意味を理解し、さらに人々に役立つだろうと自らが考える情報を探し出すようになり、2029年までには検索エンジンが人間のような能力を持つようになる”と、述べています。
日本でも、ソフトバンク社が2010年に“新30年ビジョン”という考え方を打ち出していますが、これにもシンギュラリティの考え方が強く反映されています。
シンギュラリティには倫理的にも科学的にも様々な批判も多いですが、今一度私たち自身が他でもない私たち自身の未来について考えるきっかけを与えてくれます。
あなたはどんな科学の発展を望みますか?