今まで必勝法と言われてきた広報の常識が、実は非常識だったという事例を挙げ、ベンチャー企業(中小企業)が本当に成果を生み出すやり方とは何なのか、自社ネタをメディアで取り上げてもらうのか、『新しい広報の教科書』著者の栗田朋一氏にお話いただきました。
経歴
1971年、埼玉県浦和市(現さいたま市)生まれ。明治学院大学社会学部卒業。
歴史テーマパーク「日光江戸村」を運営する大新東株式会社で広報を担当後、株式会社電通パブリックリレーションズ勤務。その後、株式会社ぐるなびの広報を担当。2008年に「訳ありグルメ」、2009年に「トマト鍋」など、次々と世の中のトレンドやブームを仕掛け、2010年に4コマ漫画で自社サービスの説明をする斬新なプレスリリースを生み出し、商標登録を取る。2013年6月に広報担当者の養成機関「東京PRアカデミー」を立ち上げ、同年9月に株式会社外食広報会を設立。「東京PRアカデミー」の活動をビジネス化。2014年9月、『新しい広報の教科書』を出版。
広報の立ち位置は会社側に体重を傾ける(00:07~)
広報担当者の立ち位置は常にマスコミ側に立つ(マスコミ6割、会社4割)ことが広報の常識と言われていますが、広報は会社側に体重を傾けなければいけないと考えます(マスコミ4割、会社6割)。会社側に比重を置いていないと、会社で起きていること、伝えたいことがわからなくなってしまいます。
どちらの肩を持たなくては良いかわからなくなった時は会社の肩を持つ方が良いと思います。会社や業界のことを知り尽くした上で現場の思いや会社のトップの意見を代弁できるようにしなければなりません。
これからは「創る広報」が大事 (02:19~)
新しい商品(サービス)ができたら広報の出番・・・この常識も違うのではないでしょうか。
広報担当者は現場担当者と打合せながら、今の時流に合うもの、メディア受けするものを企画段階からアイディアを出し、会社の事業(サービス)として発表しなければなりません。広報担当者にとり、与えられたものをPRすることはやりづらいことが多いのではないでしょうか。広報担当者だから知っている、メディア受けする内容や説明しやすい内容があると思います。
自らアイディアを出し、PRしやすいものを創る、これからは「創る広報」が大事です。広報はクリエイティブ力や発想力が問われる時代になると思います。