
マイネット上原氏は2014年、情報通信研究機構(NICT)のメンターとして、起業を志す若者を支援する立場になりました。
その際、起業志望者向けにブログを書かれていたので、その内容を元に、インタビューしました。
(撮影日:2015年3月18日)
経歴
1974年生。神戸大学経営学部卒業後、NTTにてインターネット事業開発に従事。
2006年株式会社マイネットを創業し同社代表に就任。B2C/B2Bで多数の事業を立ち上げ、モバイルCRM事業のヤフーへの事業譲渡、ニュースアプリ事業の黒字化を経て2012年よりスマホゲーム事業に注力。専門は経営戦略。
学生時代に起業し、就活前に売却するのがベスト
-「起業するなら早いほうがいい」という考えと、「経験積んでからの方がいい」という2つの考え方があると思うのですが、上原さんはどう考えていらっしゃいますか?
絶対早いほうがいいですね。学生時代にやれるのであればそれに越したことはありません。1~2年生で立ち上げて成長させて就活前に売却する、これがベストです。
何故かと言うと、学生のうちはコストがとても小さいからです。起業したら仲間を集めるのにコストがかかりますが、学生は周囲の人に声をかけやすいですし、周りの大人が応援してくれます。
筋の良いことを言っている学生であれば、VCやエンジェルや起業家が教えてくれます。それを吸収してローコストでPDCAを回せるのは学生の特権です。うまいこと売却できればそれ自体がとてもいいお土産(経験)になります。
起業していると、就活の時に周りの学生は相手になりません。それは就職してからもバリューになります。学生時代に起業することは、卒業後に起業を続けるにしても、就職するにしても、どっちに転んでも悪いことがありません。よって、若いうちに起業しておくことはお勧めです。
自分の得意技で伸びている領域を選ぶ
-事業を選定する上で大事なポイントはどこでしょうか?
間違いなく言えるのは、自分の得意なことをやる。これを外していたら絶対うまくは行かないんですね。何かが流行っているからとか、自分の近しい人がこれがいいと言っていたからとか、そういうノリでやって、うまくいくケースは珍しいです。
本当に自分自身が得意技だと言い切れる領域でまずやること。これを見つけることが大前提です。得意技でかつその領域が伸びている領域であること。
今であれば、スマホや動画、物のインターネットとか、こういうところは伸びています。
「得意技であること」
「儲かる市場であること」
「伸びている市場であること」
この3つが重なるところで勝負するのがいいと思います。
-得意技は自分自身でなくても、チームで得意ならいいのでしょうか?
特に自分自身です。最初から良いチームができることはあまりありません。
ご自身が天才かどうかもわかりませんが、間違いなく言えるのは起業するくらいのパワーや情熱があればその周りに人が集まってくる、集まってくれた人とともにやるという順番になるんですね。
だからチームありきではなく、自分がめちゃくちゃ好きで、めちゃくちゃ得意なもので伸びている市場なのか、儲かるのかというフィルターをかけたほうがいいと思います。
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