ストレスで沈んだ気持ちを元に戻すための手段
仕事のこと、家族のこと、健康のこと、複雑な現代社会の下では絶えず強いストレスにさらされています。
逆境にも負けず、走り続けている私たちですが、時には心が折れそうになったり、いつまでもモヤモヤが残っている、ネガティブな気持ちになってしまうことはないでしょうか?
そんな時は欧米発、最近注目されているマインド・エクササイズ「マインドフルネス」にトライしてみましょう。
マインドフルネス、マインドフルネス瞑想とは?
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マインドフルネスとは、“本来”の自分の体・気持ちの状態に気づく力を育む「こころのエクササイズ」です。欧米では、すでにその効果について多くの研究報告があり、対ストレスのトレーニングの1つとして様々な場面で実践されています。
では、具体的に実践するはどうしたら良いのでしょうか?
① 背筋を伸ばして座り、足を組んで、視線を少し下に下げます。
② 自然に浮かんでくる思いと、自分自身が勝手に作り出している思いを区別します。
繰り返し過去を思い出したり、未来への不安を絶えず考えてしまうこともあるはずです。そんな時はこう考えてみましょう。「所詮、過去も未来も、現在の私の心の中の想像にすぎない」と。様々な思いが浮かんでくることを否定せず、自分の心を自然のままに任せることが大切です。
③ 息を吐くたびに数を数え、21まで数えたらまた1に戻ります。(lifehackerより一部加筆修正)
とてもシンプルな方法に思えるかもしれませんが、何かに100%集中するということは簡単ではありません。
同じ日なんてないと頭では分かっていても、何度も繰り返された同じ話を再度聞いている時、毎日の通勤中の決まった時間の決まった車両に乗り込む時等、どんな時でも常に新しいできごとに遭遇する気持ちを持つことはとても難しいものです。
最初のうちは、短い時間でもなかなかマインドフルネスに集中することができません。しかし、毎日あるいは定期的に、マインドフルネスを取り入れることによって、確実に素早く集中できるようになるはずです。その効果を深く実感するためにも、できれば継続的に取り入れていましょう。
マインドフルネス瞑想の効果
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このように、実践的にも理論的にも、“自分の身の回りに起こっている事に意識を集中させる”という点では、マインドフルネスは瞑想に似ています。様々な効能があるマインドフルネスですが、ストレス・不安の軽減、最善の選択ができる、集中力が増す、創造性が増すといった内面的なものから、血圧が下がる、コレストロール値が下がる、ぐっすり眠れるようになるといった健康的な面まで多岐に渡る効果を持っています。
中でも一番重要な効果は、自分自身の気持ちに気づけることだと思います。
自分自身の本当の気持ちや欲求、これまで思ってもみなかった本来の気持ちに気づくことができるでしょう。また、迷いがある方には、深い瞑想を通して、自分を信じられるようになる力、自分がなすべきことを見つけられる力がつくはずです。
経営者にこそ実践して欲しい理由
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マインドフルネスは、常にストレスにさらされている経営者の方にこそ実践していただきたいトレーニングです。
「今この瞬間、自分が体験していることに意識を向ける」というこのトレーニングは、Google社でも実践されています。「瞑想を数ヶ月間続けた結果、自分の中で何かが完全に変化したのを感じた」という体験者の報告もあります。
ただ、このマインドフルネスはとても効果があるものですが、時には心を自然に任せたほうが良い時もあります。ニューヨーク・タイムズ紙にも、「創造性や洞察力のためには、ぼんやりしたり空想にふけったりすることが必要である」というリラックスした状態の重要さも紹介されています。
ビジネスでは、ストレスに打ち勝つ力も創造性も同じくらい大切です。ストレスを受けたり決断に迷いが生じた時にはマインドフルネスを実施し、創造的なアイデアをまとめたい時には敢えて行わない、というように自分自身に合った取り入れ方をされてみてはいかがでしょうか。