10月27日、EC事業者向けの複数店舗一元管理システムを運営するエターメント株式会社は、株式会社オークファンから1.2億円の資金調達を実施した。調達した資金は人員の拡充やサービスの拡大に充てられる見込み。
【ライターの視点】
ネットショッピングの市場が、これからますます拡大しそうなニュースです。
資金調達したエターメントは、複数のECサイトの仕入れ、売上、配送などのバックヤード業務を一元管理するシステム「タテンポガイド ネクスト」を運営しています。
今回の調達をきっかけに、国内最大級のショッピング・オークション一括比較サイトを運営するオークファンと手を組み、互いの強みを生かした新サービスを展開する模様です。
今回の資金調達のポイントは「ビックデータ」ではないでしょうか。
オークファンは自社のネットオークションショッピングに関するデータを大量に持っていて、エターメントは各ECサイトの商品情報や売買データを保有しています。
オークファンはこれらのデータを合わせることで、消費者行動をより正確に分析しようと考えているのではないかと思います。
オークファンがこれまで培った「情報」と、エターメントが提供する、業務改善のための「機能」が融合されることで、適切な商品を、適切な時期と価格で効率よく販売するためのプラットフォームができそうです。
よく「事業上の相乗効果があれば、事業会社との連携がしやすい」とは言いますが、まさにエターメントは、保有しているデータの量や質を評価され、資金調達に成功した事例と言えるでしょう。
今後、売り手がネット上で商品を販売しやすい仕組みがさらに広がると、買い手にもさらに便利なものになっていくと予測されます。
このビックデータを使い、どうやって利用者にとって最適なプラットフォームを作っていくのか、今後の展開に期待しましょう。
【会社概要】
エターメントは、複数ネットショップの一元管理システム「タテンポガイド ネクスト」など、EC事業者向けのシステム開発などを行う。導入実績は800店舗を超え、90%以上の顧客が平均売上283%アップしている。会社の設立は2009年、本社は東京都港区にあり、代表取締役は宮口誠一郎氏である。